堕天の英雄〜この空に想う〜

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第10話 もうひとつの力

「もうひとつの力…だと?」
マサムネがラヌビスに言う。
「そうだ…私の【透化幻理】ともうひとつ。」
「ほう…ならば見せてもらおうか…」
マサムネがラヌビスに突撃する。
「貴様のもうひとつの力をなぁ!」
ラヌビスに向かって走るが、ラヌビスは避ける気配がない。
「?…ふん…怖気付いたか…ならば消えよ!【刀剣蘭舞】!」
マサムネの渾身の一撃がラヌビスを切り裂くが、明らかに手応えがない。
「どういうことだ…確かに気はそこにあったはずだが…」
サッと後ろを振り返るとラヌビスがいた。
「ムッ…!」
一閃をして、またラヌビスを切り裂くが、やはり手応えがない。
「馬鹿な…確かにそこに…」
そう言っていたら、また違うところからラヌビスの声がした。
「ふふ…あなたの【刀剣蘭舞】も効かない…私の【幻影投射】の前では!」
ラヌビスのもうひとつの能力、【幻影投射】が明らかになった。
「ほう…幻影か…なら、気は現れないはずだが…」
「それが、現れるんだな。」
ラヌビスが語り始める。
「幻影と言っても、存在のある幻影を作り出すのだからな!」

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