俺ガイル

ノベルバユーザー180201

もしも雪ノ下陽乃が姉だったら。


4月、それは学生たちが新しい環境に心を踊らす時期。
俺も、高校が決まり、入学式当日。
その日、1時間早く家を出て高校の入学式に行った。
新しい環境に心を踊らし、少し浮かれていた。
  
自転車を漕いでいると、犬の散歩をしていたジャージ姿の女の子がいた。
その子は、下を向き眠たそうにしていた。
自然とリードの力も弱まり。今にも犬が逃げ出しそうだった。

??(ちゃんと持ってないと、犬が危ないだろ。)

そう思っている最中、前から黒い車が来た
すると、女の子が持っていたリードが離され犬が逃げ出してしまった。犬は道路の真ん中に走り出し車にぶつかりそうになった。

その時の記憶はあまり覚えていない、ただ気がついた時には犬を抱き抱えて、道路の真ん中で仰向けになっていた。
----------------
知らない天井だ…
体がだるくて、思うように動かない。
あー…俺、犬を助けようとして車に引かれて救急車に運ばれたのか。これで入学ボッチ確定か…

まぁ、事故に合わなくてもきっと、俺ボッチだったし…
みんなが学校行ってる間、病院のベットで寝てるって勝ち組じゃね。
べっ、別にちょっと友達出来るかなとか少しも思ってないんだからね!

取り敢えず、周りを見る限りお見舞いらしき物は置いてない…えっ、家族すら来てない。
まぁ、そんなもんだとは思ってましたけど…

すると、部屋の扉から1人の女性が現れた。
俺の一つ上の姉、雪ノ下陽乃だ。
容姿端麗、成績優秀、眉目秀麗、まさに完璧超人。

陽乃「はちま〜ん、見舞いに来たよー!」 

この人は誰にでも平等に接して、周りにも慕われている、俺みたいな出来損ないに対しても優しく接してくれる、自慢の姉だ。

八幡「おう、ありがとう、姉ちゃん。」

陽乃「八幡が事故に巻き込まれちゃったって聞いてお姉ちゃん急いで病院に来たよ!」

八幡「心配させてすまん。」

陽乃「まぁ、八幡が元気そうで良かったよ。病院の先生も一ヶ月ぐらいで治るって言ってたし。」

八幡「そうか、迷惑かけたな、親父とお袋は?」

陽乃「一応、連絡は入れたんだけど、見舞いには来れそうにないって…」

八幡「そうか…」

陽乃「お父さんも、お母さんも仕事で忙しいし、しょうがないよ、気にする事じゃ無いよ!」

八幡「別に気にしちゃいねーよ。こんな事でいちいち感傷してたら、ボッチなんて出来ねーよ。」

陽乃「確かにそうだね(笑)、じゃあ今日はもう帰るね、明日も来るから。体をちゃんと休めるんだよ。じゃあね、八幡♪♪」

八幡「おう、見舞いに来てくれてありがとな。」

----------------

それから一ヶ月、毎日、姉ちゃんは見舞いに来てくれた。毎日来られると流石に申し訳なく感じ、(無理して毎日来なくても良いぞ、周りの友人達と一緒に遊びに行ってきたらどうだ)
っと言ったが
姉は(可愛い弟が入院してるのに遊んでなんて居られないよ。友達より八幡の方が大事なんだよ。)
っと言われた。本当に俺には勿体なさ過ぎる姉である。
----------------
退院した今、俺は自分の部屋で寝ている。
スマホのタイマーが鳴り、起きる。
今日は学校だ、憂鬱だ…
行きたくねー、休もうかなー。
そんな事を思っていると、先に起きていた姉がドアをノックする。

陽乃「八幡ー!起きてー!朝だよー!」

八幡「あー、今行く。」
そんなに大きな声で言わなくても聞こえるっつーの…


階段を降りてリビングに向かう、リビングには親父とお袋が朝食を食べ終わり、コーヒーを飲んでいた。

姉は俺の分の朝食を作っていた。

陽乃「八幡、少し待っててね、もう少しで出来るから。」

八幡「おう」

家族の朝食は使用人が作ってくれるのだが、生憎、俺の朝食はいつも作られていないのだ。まぁ、親父もお袋も俺の事が嫌いだからしょうがない。
それを姉ちゃんは悪く思ったのたのか。
小さい頃から姉は俺のご飯を作ってくれる。
正直、凄くありがたいと思う。

陽乃「出来たよ〜、陽乃特性オムライス!」

八幡「おう、いつもすまないねー…」

陽乃「冷めないうちに食べて、食べて!」

姉は基本的に何でも出来る、勉強やスポーツ、勿論、料理も。

姉は容姿もいいし、コミュ力も高い、勉強も出来た。
そんな、高スペックな姉に対して俺は勉強もスポーツも容姿も全てにおいて負けていた。
周りからの、期待もあったが次第にその期待も消えていき、俺は出来損ないの弟になり、親からも周りからも
煙たがれる存在になった。
ただ姉だけは俺に対して優しく接してくれた、助けられてばかりだ。俺は姉ちゃんに対して凄く感謝している。

八幡「あー、うまいぞ。あっ、俺、トマト嫌いなんだけど…」

陽乃「知ってるよ、だから入れといた。」

八幡「あのなー…」
まぁ、作って貰ってるだけありがたいか。
----------------
陽乃「じゃあ、行ってきます!」

父「行ってらっしゃい」
母「気をつけてね」

八幡「行ってきます…」

父「…」
母「…」
何故、俺だけ返事が無いんだよ!挨拶はちゃんとしようって小学校で習わなかったのかよ!
----------------
姉との登校、自転車は事故で壊れてしまい、使えないので歩いて登校している。

陽乃「八幡、学校で友達出来ると良いね!」

八幡「出来るわけねーだろ、事故って一ヶ月も学校来てないんだぞ、それに俺のボッチ歴を舐めるなよ。ボッチの輪の中でもボッチになれる事が出来る。」

陽乃「うわー…」

何、引いてるんだよ。まったく友達など入院する前から出来るなんて期待してねーよ。期待してもきっと出来ないだろうし、そんなんだったら最初っから期待しないほうが良い。

八幡「まぁ、高校生活の3年間は教室の隅っこで静かにいるようにするわ。」

陽乃「大丈夫!八幡にはお姉ちゃんが居るから、安心して。」

八幡「何一つ安心できねーよ…まぁ、ありがt…」

(うわっ、何だ何だ!?)

後ろから5.6人の集団、男女が俺を突き飛ばして姉ちゃんの所に群がった。

男A「陽乃さん、一緒に登校して良いですか?」
男B「俺も、俺も」
女A「陽乃、今度映画見に行かない?」
女B「昼休み、一緒にご飯食べよー」

八幡「痛ってーな…」

こうゆうのは慣れっこだ、こうゆう時は一歩二歩後ろに下がり、邪魔にならないようにする。
 
姉ちゃんは生徒会長をしている、生徒の前で話す機会も多いだろうし、あの見た目だ、近づきたい気持ちもわかる。

姉ちゃんは周りの奴らの相手をしながら、頻繁に俺の様子を伺う。俺も姉ちゃんに迷惑はかけたく無い。
俺は姉ちゃんから離れた場所から歩いていた。
----------------
…俺は職員室に行き、自分のクラスの先生のところに行った。
八幡「失礼します、平塚先生はいらっしゃいますか?」

平塚「私がそうだが?」

八幡「雪ノ下八幡です。事故をしてしまい、入院していたのですが先日退院する事が出来ました。」

平塚「あー、陽乃の弟か!大きな怪我が無くて良かったよ。」

八幡「はぁ、ありがとございます」

平塚「しかし、陽乃と全然似ていないな…」

八幡「良く言われます…」
姉と比べられることはよくあることだ、今更気にしたりなどしない。

平塚「じゃあ、早速教室へ案内するよ。」

八幡「はい」

平塚「あっ、最初に言うが教室に入ったら君には自己紹介してもらう。まぁ、簡単な事だ。名前と趣味とかでも言ってくれ。」

八幡「…わかりました。」
自己紹介でいい思い出が無いからな。
昔、友達を頑張って作ろうとして、張り切って自己紹介をやったら、噛みまくり、挙句の果てには最後にフヒッっと言う気持ち悪い笑い声で終わらした事がある。
その日の夜、枕を濡らしたことを昨日の様に覚えている。
また、俺が新たな黒歴史を刻まない様に刹那に願う。
----------------
ガラガラ
平塚「皆、席につけ、今日は事故で入院していた雪ノ下八幡が退院する事が出来た。」

八幡(クラスがざわつき始めたよ、やだなー、こんな中入っていくなんて。)

男A「陽乃さんの弟だから頭すごい良いのかな?」
女A「陽乃さんに似てすごい美少年だったりして」
男B「スポーツも出来るのか?」

八幡(うわー、より一層入りづらくなった。)

平塚「でわ、雪ノ下入って来たまえ。」

ガラガラ

八幡「ぇーっと。雪ノ下八幡でし。皆さん宜しくお願いしましゅ、フヒッ…」

俺は同じ過ちを犯してしまった。
----------------
今、俺は机にうつ伏せになって寝ている。フリをしている…
自己紹介を終えて、誰からも話しかけてこない。
みんな、恥ずかしがり屋なのだろうか?…違うだろう。

全ての授業を終えてすぐに帰りの支度をする、周りを見ていると部活に行く奴らだったり、椅子に座ってくっちゃべってる奴らがチラホラいる。

カバンを背負い、下校する。
校門の前で、人が集まっている。
その中心に居るのが、雪ノ下陽乃であった。

八幡「あの人何してんの?」

あの人はあの人で忙しいな。

こうゆう時は他人のフリをしよう。

頑張れ、姉ちゃん。
----------------
八幡「ただいまー」
家には俺1人か。姉ちゃんはまだ帰って来ていないみたいだな。

ガチャッ
扉が開く音がした。

陽乃「ただいまー…」

八幡「お帰り」

陽乃「八幡!!何で先に帰っちゃうの?私校門で待ってたんだけど?!」

八幡「俺なんかと帰りより、姉ちゃんの周りを取り囲んでいた奴らと帰った方がいいと思ったんだよ。」

陽乃「今度からは毎日、私と帰ること。」

八幡「…善処します」

陽乃「よろしい」

続く?

「俺ガイル」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「学園」の人気作品

コメント

  • ノベルバユーザー306603

    続きが気になる

    0
  • ノベルバユーザー261299

    姉さんかぁ

    てっきり俺は姉貴とかいうと思った

    0
  • ノベルバユーザー263002

    195328、ホントそれな!これからも頑張って下さい!

    0
  • 春雨食男

    面白いかったです!出来れば続きも読みたいので楽しみにしています(o^^o)

    1
コメントを書く