最弱最強の破壊者

うらら

魔術真王祭校内予選Part5

俺と舞は準決勝まで進出した。準決勝に進出したメンバーは俺と舞、生徒会長の氷麻里先輩、3年生の斎藤翠(さいとうみどり)先輩だった。舞が氷麻里先輩と、俺が翠先輩と戦う。会場は既に熱狂の渦に包まれており、試合が始まるのを今か今かと待ちわびていた。舞は少し緊張している様子で、アップをしている。そりゃそうだよな。相手はあの氷麻里先輩なのだ。緊張しない方がおかしい。そんな舞に俺が声をかける。
「舞、君なら行けるよ。緊張するだろうけど、全力をぶつけてやろーぜ!」
「当たり前よ!絶対勝って決勝戦で会いましょ!んじゃ、行ってくる!」
「おう!待ってるぜ!」
そう言うと、微笑みながら舞は会場に向かったのだった。


私、焔舞は試合場に入ると、会場の奥から優雅に歩いてくる人影が見えた。対戦相手の東条氷麻里である。そして開始線につくと氷麻里先輩が口を開いた。
「こんにちは、舞さん。あなたと戦えることを楽しみにしておりました!お互い全力を尽くしましょ!」
「ええ、こちらこそよろしくお願いします、氷麻里先輩!負ける気はありませんわ!」
そしてカウントが終わり開始の合図がなった時、私は飛び出した。手に炎の剣を2本作る。今までの試合よりも魔力量を増やし、物凄い熱量を放った剣を両手に持ち、一気に距離を詰める。しかし、氷麻里は落ち着いた様子で動じることもなく、手を横に振った。構わず私は氷麻里先輩に剣戟を当てようとするが、剣が当たる瞬間で、氷麻里先輩の体の周りに氷の壁が出現した。炎の剣で攻撃するが、ビクともしない。氷が炎を防いでいるのだ。しかも無傷で。化学的に考えて無茶苦茶である。私は驚くとともに後ろへ下がろうとした。しかし、壁の後からいつの間にか抜けていた氷麻里先輩が氷の槍で舞を突いた。ギリギリで直撃は避けたが、かすってしまった。このまま攻撃しても消耗するだけだわ。全力で一気に叩く!そう思った私はバックステップで大きく後方に下がると、体に魔力をため始める。そしてとてつもない熱量のドス黒い炎を生み出した。<滅びの炎ペアリッシュフレイム>。触れたものを跡形もなく消し去る私の奥の手だ。その炎を鎧のように身に纏い、2本の黒炎の剣を生み出すと、私は氷麻里先輩との距離を詰めた。そして後一歩で剣が届くという距離の時だった。氷麻里先輩は微笑むと、
氷獄コキュートス
そうつぶやくと共に、私の周りを囲うように氷の要塞が姿を表した。まずい、確かこの技は相手の拘束並びに体力と魔力の吸収を行う鉄壁の要塞だったはず。早く抜け出さなきゃ!そう思い剣を振るい氷の壁に攻撃するがビクともしない!嘘でしょ?何でも燃やす私の炎を受けて無傷なんて!ありえない!焦りとともに背中に冷たいものが走る。早くっ!抜け出さないと!やばい、体からどんどん力が抜けて、、い、く。ドサッ。遂には立つことが出来なくなり、当然、魔法も解除ささってしまった。私は声を絞り出して、
「こ、降参しま、、す」
と呟くとともに、意識を失ったのだった。


舞の試合を見ていた俺こと新九郎は驚きのあまり絶句していた。あの舞が一撃も与えられず完封されたのだ。驚かない方がおかしいだろう。驚きを隠せない中、頭を振って、今は目先の試合に集中しないと思考切り替えた直後だった。耳を疑うような場内アナウンスが聞こえてきた。
「次行われる闘打新九郎選手と斎藤翠選手の準決勝は、斎藤翠選手が棄権したため闘打新九郎選手の不戦勝となりました。繰り返します、、、」
なんだと?不戦勝?なんでまた棄権なんか。そう考えていると、後から知らない女性の声が聞こえてきた。
「すまないね、新九郎君、ただ、私はどうしても氷麻里と君の試合が見たくてね。まともにやっても勝てないだろうし、棄権させてもらったよ、本当に申し訳ない。」
「翠先輩。よろしいのですか?」
「ええ、もちろん。それに君も舞さんを倒した人とやり合いたいでしょ?」
それはそうだと思った。だから俺は、笑いながら、
「では、お言葉に甘えさせていただきます。でも、また機会があれば貴方ともやってみたいものですね。」
「その時は相手をさせてもらうよ、んじゃ!」
そう言うと翠は戻っていった。思いがけない展開に驚いたが、何はともあれ氷麻里先輩とやれるのは嬉しい。自分がどこまで戦えるか楽しみな面もあるのだから。破壊者バーサーカーの名にかけて、破壊して見せますよ、鉄壁の要塞<氷獄コキュートス>をっ!そう思うと、30分後に行われる決勝戦に向けて、アップをするのだった。


30分後。試合が始まるので俺は会場に入った。観客はみな、歓声を上げて試合開始を今か今かと待ちわびている。俺が開始線に向かうと既に綺麗な女性が柔らかな笑顔で待っていた。氷麻里先輩である。
「宜しくね、新九郎君、全力で行くわ!」
「ええ、望むところです、氷麻里先輩っ!」
カウント10がスタートして、俺は全神経を彼女に向けた。そしてピーっという試合開始の合図が鳴ったとともに、俺は全魔力を全身に集中。そして、俺の能力の限界値を失くすイメージを考える。
能力解放リミッター・ブレイクっ!ルシフェルっ!!!」
そう叫ぶとともに集めた魔力を闘気に変換。濃密な闘気のオーラを体に纏い、背中からは12本の闘気のオーラが流れ出した。タイムリミットは5分間!でも、これじゃないと彼女は倒せない!
「行きます!氷麻里先輩っ!」
そういうと共に俺は足に魔力を集中。一気に距離を詰め、右手の拳に闘気をこめ、氷麻里先輩に突き出した。しかし、案の定、当たる直前で氷の壁に阻まれた。が、俺は構わず力を込めて殴る。すると、バリンっ!という破砕音と共に氷の壁が砕け散った。いける!そう思った俺は両手に闘気をこめ、拳で連続攻撃を開始する。それに合わせて氷麻里先輩は氷の壁で防ぐが、構わずどんどん壊していく。流石に危ないと思ったのか、後方に大きく退いた氷麻里先輩だったが、俺は両手に闘気のオーラを濃密にこめ、
「穿てっ!ウロボロスっ!」
そう叫ぶとともに、両手から2頭の龍の形をした闘気のオーラを放った!これが当たれば流石の氷麻里先輩でも、ダメージを負うだろう。2頭の龍が氷麻里を包もうとした、その時だった!

〜魔術真王祭校内予選Part6へ続く〜

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いつもコメント、いいねをありがとうございます!先日頂いたコメントにカタカナが多くて読みにくいというコメントを頂きました。私自身、改善していく所存ですので、このようなご意見がございましたら仰って頂けるとありがたいです!これからも最弱最強の破壊者をよろしくお願いします!

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コメント

  • Mizu

    いつか、5分を1分にすることでさらに強くなれるとかあるのかな?wwそしてその次は1秒的な?wもう完全に落第騎(  '-' )ノ)`-' )ボコッ

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