ギルド説明で不穏な声なのだ！

　第四章
　第70話、ギルド説明で不穏な声なのだ！

　僕はギルドのことについてゲームやアニメの感覚でしかわからなかったためそれらと照らし合わせるためにカルナさんからギルドのことを聞いてみた。聞いた時にものすごい剣幕で驚かれてどんだけ田舎から来たの？などと言われたが教えてくれた。

「ギルドっていうのは誰でも申請さえ済ませれば作れるんです。だからギルドだけの数だけ言えばメンメル帝国だけでも何十ギルドぐらいあると思います。何処かの国では家一つ一つをギルドとして生活するところもあるそうです。またギルドにも種類があって個人ギルド、職業ギルド、国家ギルドが存在します。個人ギルドは大抵誰でもリーダーが承認すれば入れるので人工的には所属人数は一番多い。勧誘に来るのはほとんど個人ギルドです。そして職業ギルドはそのギルドが決めてある職業を持っている人のみが入れるギルド。例えば狩猟や植物採集のギルドは個人ギルドで狩猟を行いギルドとして捕れた動物をどこかに売っても報酬はそれほどいいものにはなりませんが職業ギルドであれば普通の個人ギルドの3倍以上の報酬が受け取れるため金稼ぎにはもってこいです。国家ギルドは国家が運営していて通常は推薦や試験などで入ることができます。軍人や大臣のような方ですね。そして今回あきらさんが申請されたギルド通称申請ギルドはかなり稀なものなんです。通常ギルドを建立する場合は申請費や土地の確保、人員の確保など個人単位でしなければなりません。負担が大きいです。しかし申請ギルドならば申請した側が負担することになります。なので申請費無料！土地の確保問題なし！！人員確保問題なし！！！建立後は個人ギルドに値しますが支援もしてくれます。最低でも十年間！！！！それに今回は国家クラス。相当な特典や支援、それに国紋までをも示すことができる。こんなこと名世の中の名誉！すごいことなんです！！！」

　カルナさんはかなり熱烈に話してくれた。僕のギルドのイメージもあながち間違いではないようだ。国申請はかなりすごいことだということも言動から感じることができた。
　しかし僕の中ではまだ迷っていた。どちらがいいのか、確かに名誉なことなのかもしれない。この世界では受け取らねばならないかもしれない。でもこんなものを僕がもらっていいのだろうか。もし建てたとして僕はリーダーとして真っ当な仕事をできるだろうか。メンバーに不快な思いをさせないだろうか。
　様々な不安が僕の頭をよぎっていた。カルナさんは僕を見つめ、かなり興奮しているようだ。僕はもう一度話の重大さを意識して考え直すことにした。

「ねぇねぇ、今日もあそこ行くのですの？」
「ああ。当たり前じゃないか。買い物に行かなければ。」
「あなたこの前から壊しすぎじゃない？扱いが雑なのよ。」
「あん！？だってゆうこと聞かねェじゃねェか！！」
「ふふふ。それもそうね、今の所辞めて次のところ探しましょ。」
「ああ。」