異世界は現実だ!

竹華 彗美

自己紹介②で作戦なのだ!

 第3章
 第56話、自己紹介②で作戦なのだ!


「僕はあきらと申します。この中では一番冒険者としても人としても経験は浅いですが今回はカルナさんお誘いありがとうございました。そして皆さんよろしくお願いします。僕の戦歴は強魔族とは1度ソロで戦ったことがあります。ですがそこではダメージは与えられたものの結果としては瀕死の状況まで追い込まれました。ですがカルナさんが僕にトドメを刺そうとした強魔族を討ってくれました。あの節はありがとうございました。そして皆さんもご存知かと思いますが、僕はこの帝都軍大将のガガさんから紋章を預かり受けました。自分としてはどのくらい凄いことなのか全く分かっておりませんが一応紹介だけさせていただきます。
 僕は前衛でも後衛でも一応は大丈夫だと思いますがまだマジックキャスターの資格しか持っていませんので後衛を望みます。適性は今のところ火、水、雷の三属性です。ですがまだ適性があるとわかっていても実践で使ったことはあまりないので期待はしないでください。あとは援助魔法と精神魔法、回復魔法も基本の基本ではありますが使えます。あとは召喚術でゴブリンとオークを使役できて結界魔法も一応使えます。そんなところです。
 では改めて僕はまだまだひよっこ冒険者ですが生きて帰りたいと本気で願っています。皆さんと戦い、どんな状況になっても諦めないように頑張ります!よろしくお願いします!」

 僕の自己紹介が終わると座っていた三人は固まりながら僕を見ていた。正直にと言われたから今使えるものを全部言ってしまったがやはりやめといた方がよかったか?僕が一声かけると拍手や歓声が上がった。そしてカルナさんは進行を再開する。

「では自己紹介も終わったことですので作戦を立てていこうと思います。私の案を聞いてから質問などお願いします。」

 そういうと、カルナさんは作戦の説明をし始めた。

「では作戦会議を始めます。まず今の紹介で前衛はバリルさん、メルダルさん。後衛はアドメラさん。そしてあきらさんには後衛をしつつ前衛に回ってもらう方向でお願いします。私もあきらさんと同様な感じで動きますが基本は指示を出していきます。その時に名前を呼び捨てで呼ぶのでお願いします。作戦時にはあらかじめ連絡してあるメンメル帝国軍の選抜隊の皆さんの応援もありますが選抜隊の皆さんは戦闘地域周囲の街の警護に当たってもらいますので、基本的にはこの五人でいきます。よろしくお願いします。次に相手の情報ですが名はフルカス。かなりの年寄りであったという証言があります。手には槍を持っていますがしっかりと魔法も使えるようです。強魔族の中では下っ端ですがかなりの強さらしいです。次に作戦開始時刻は明日の早朝。その前にこの小屋に一旦集まります。帝都の城壁にはあらかじめ転移魔法無効化の結界を張っておきます。なので入ってこれるのは検問所のみ。おそらくフルカスは検問所を破壊したあと帝都を破壊し始めると予想しています。なので早朝から検問所に待機し、フルカスが現れたらすぐに転移アイテムですでに許可済みのニアーから少し離れた砂漠に転移。そこで戦闘となります。すでにガガ軍大将には話が通じています。最悪の場合はガガ軍大将とガガ大将のお供がニアーを守り、帝都も軍全隊で戦うということになっています。そんなことにはならないためにも、私たちだけで終わらせましょう。殺すか、封印できれば勝ちです。よろしくお願いします。」

 その後作戦内容が告げられる。その後五人で議論を重ねた結果、メリダルさんを中心に陣を展開する。今回のパーティーはかなりバランスが取れているらしいので、回復魔法は全てアドメラさんが請け負うことになった。バリルさんはメリダルさんに攻撃が集中している時に攻撃する。そしてカルナさんと僕は三人の様子を見つつ光属性魔法を中心にダメージを与える。僕は結界を使えるのでなるべく魔力は取っておき、魔力消費量の少ない魔法を当てることになった。

「ではこれから予行練習をしに行きます。」

 そうカルナさんが言うと、全員立ち上がりドアから出ていく。僕もそれに従った。

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