女の子を助けたら いつの間にかハーレムが出来上がっていたんだが
101話 嘆いても、悔やんでも
俺らがどんなに嘆いたことか。俺らがどんなに自分たちの無力を痛感したことか。
悩んでも、悔やんでも、千名美が帰ってこないのは分かってる。分かっていても、認めたくなかった。
あいつは自殺するような奴じゃない。きっと、何かの間違いだ・・・と。
そう思わなければ、精神が崩壊してしまうほどに、俺たちは千名美の死を受け入れられなかった。
同好会の活動もストップ、というか、卒業まで活動することは無かった。
実質上の廃止。空中分解。俺らは会うこともなくなり、そのまま卒業した。
・・・いや、何度か会おうともした。だけど見かける度に、千名美が頭をよぎる。そして、その場を離れる。その、繰り返しだった。
俺と佳穂は同じ大学へ進み、そのまま卒業と同時にゴールインという形だった。佳穂だけは、一緒にいても大丈夫だった。
佳穂は何度も俺を慰めてくれた。自分だって辛いだろうに、それを隠して。
俺はその恩返しのため、色んなところに連れていった。
そして今、2児の・・・3児の父として、暮らしている・・・のに、何故か目の前には高校生活が広がっている。
・・・what?どゆこと?
千名美「さっきからどうしたの、暗い顔しちゃって・・・蒼くんらしくないよ?」
蒼龍「え、あ、す、すまん・・・。」
千名美「いや、謝らなくていいんだけどさ・・・どうしたの?考え事?」
蒼龍「・・・まぁ、ちょっと・・・な。」
千名美「へぇ。蒼くん、考え事なんてするんだ・・・。」
蒼龍「ちょっと待て。それじゃ俺が難しいこと考えられないみたいじゃねぇか。」
佳穂「実際そうでしょ?」
蒼龍「ぅぐ・・・。」
言い返せヌゥ・・・。
すると、
ウワァァァン・・・。という声と共に、ドタドタという足音が聞こえてきた。
蒼龍「・・・朝奈か。」
佳穂「朝ちゃんだね。」
千名美「朝奈さんだね。」
いつもの事だった。
ガチャン!
中守「ひぅ!蒼くん助けてぇ!」
蒼龍「はいはい、今度はなんだ?」
中守「あの、あの・・・!」
佳穂「ゆっくりでいいから、言ってみて?」
中守「向こうに・・・向こうに〝G〟がいるの!」
パパパーン クエストが発生しました。 クエスト名「蔓延るGを退治せよ」
こんな音が頭の中で流れた。
蒼龍「よっしゃ、やってやるぜ!」
佳穂「腕のなり所だね!」
千名美「私たちにかかれば、G1匹、どうってこと・・・!」
中守「G・・・10匹いるの。」
バーン クエストを中止しました。
蒼龍「10匹は無いわ・・・。」
佳穂「諦めよ。」
千名美「だね。」
中守「えぇ!?ちょ、えぇぇ!?」
俺は久しぶりの日常を、楽しんでいた。
☆コメント返信のコーナー☆
・ノベルバユーザー192187さん
「んっ?先輩の辞書にも常識という言葉はないのでは?」
→あなたの言う先輩が誰をさしているのか分かりませんが、この作品の登場人物の殆どは、常識がかけておりまっせ。
・白川真波さん
「主人公の周りの人間死にスギィ!
美由紀の親は子供置いて逃げるとかひでぇ...」
→死にすぎなのはあれです。仕様です。
美由紀の親のような人は、思ったより沢山いるんですよ。小説にも、ドラマにも、現実にも・・・ね。
・もみクロさん
「下手に変な落ちをねじ込もうとしたりしておらず
他の小説よりも文がしっかりしていて面白いです!
爆発オチは草不可避ww」
→そう言っていただけると、作者は嬉しいです。飛び跳ねます。爆発オチはテンプレやで、ほんま。
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