女の子を助けたら いつの間にかハーレムが出来上がっていたんだが

ko-suke

46話 最悪で最凶の過去




「た、頼む・・・その包丁をしまってくれ・・・。」

俺は美由紀をあまり刺激しげきしないよう、注意しながら頼んだ。

だが

ソレハムリナハナシダヨそれは無理な話だよヤマト大和

美由紀は不気味ぶきみな笑顔でいった。

ダッテコウデモシナイトだってこうでもしないと・・・ヤマトハフリムイテクレナイモン大和はふりむいてくれないもん

美由紀は包丁の先を俺の目線めせんに合わせてそう言った。

俺はビクビクしながら、こう言った。

「な、なんでこんなことするんだ・・・?」

すると、美由紀がピクッとした。

そして、震えながらこういってきた。



















だってダッテ・・・ヤマトノコトガスキナンダモン大和のことが好きなんだもん・・・。








「・・・え?」

俺は一瞬、美由紀がなにを言ってるのか、分からなかった。

「それって・・・どういう・・・」

ソノマンマノイミダヨそのまんまの意味だよ・・・。スキナンダヨ好きなんだよヤマトガ大和が・・・。

俺はとても困惑こんわくした。

「好きなら、なんで殺そうと・・・」

シカタガナイノ仕方がないの・・・ワタシハわたしはモウスグデイナクナルカラもうすぐでいなくなるから・・・。

美由紀はフルフルと震えていった。

ワタシダッテわたしだって・・・ヤマトヲコロシタクナイ大和を殺したくない

美由紀が声を荒らげる。

「美由紀・・・。」

ヤマトガスキダッテ大和が好きだってイキテルウチニツタエタカッタ生きてるうちに伝えたかったデモでも・・・。

美由紀はうつむいた。

ワタシハわたしは・・・カジデシンジャッタ火事で死んじゃった・・・。オボエテルデショ覚えてるでしょヤマトモ大和も・・・。

「・・・あぁ。」

忘れるかよ

忘れられるかよ

あの火事で、俺は

大切なものを、失ったんだから






それは、4年ほど前の夜。

俺は、理子の声で起きた。

「大和!!」

「り、理子?」

「みゆちゃんが!みゆちゃん家が・・・!!」





俺たちはすぐに美由紀のもとに向かった。

美由紀の家からは、火が出ていた。

1階部分が燃え、そろそろ2階にも移りそうだというところだった。

たしか、美由紀の部屋は2階のはずだ・・・!!

そう思った俺は、周りの声も聞かず、美由紀の家の中に入った。




暑かったが、そんなのはお構い無しに、俺は美由紀の部屋についた。

ドアを開けると、部屋のすみで美由紀が震えていた。

「美由紀!」

「や、大和!?なんで・・・!」

「助けに来たんだよ!!ほら早く!」

「む、無理だよ!もう1階が燃ええちゃった・・・!」

「おんぶしてやるから!ほらっ!」

「う、うん!」

美由紀の手を握ったときだった。

タンスが、倒れてきた。

「っ大和!危ない!」

「うをっ!?」

俺は美由紀に押された。

そして







美由紀が、タンスの下敷きになった。

「美由紀っ!!」

「やま、と・・・」

美由紀のか細い声が聞こえる。

「今助けて・・・!」

「ダメ!は、やく・・・いって・・・!」

「そんなこと・・・!」

「何をやってるんだ君!!」

消防隊員しょうぼうたいいんが入ってきて、俺を抱えあげた。

「ま、待ってくれ!!まだ、まだ美由紀が!タンスの下に美由紀が・・・!!」

「もう無理だ!!」

「美由紀!!美由紀ーーーーっ!!!」










家は全焼し、すべてが無になった。

あとから聞いた話だが、火をつけたのは美由紀の母親で、一家心中をしようとしていたらしい。

だが、火をつけてから怖くなり、父親と一緒に外に出てしまった。

そのまま火は大きくなり、美由紀のことを助けるのをあきらめた、ということだった。

親たちにも腹が立ったが、1番ムカついたのは、自分の無力さだった。

俺がもっと強ければ、美由紀を助けられた。

なのに、なのに・・・!!!

俺は1ヶ月ほど、引きこもった。

ずっと、後悔していた。

そんな俺を助けてくれたのは、家族と理子だった。

そして、今に至る。


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コメント

  • 白川真波

    主人公の周りの人間死にスギィ!
    美由紀の親は子供置いて逃げるとかひでぇ...

    2
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