女の子を助けたら いつの間にかハーレムが出来上がっていたんだが

ko-suke

40話 再会は涙で

前回のあらすじ。

幽霊ゆうれいが見えるようになりました。

あらすじ終わり。


「理子、今俺の目の前に誰かいるか?」

「いないよ。」

「じゃ、こいつは幽霊か。」

「じゃない?」

俺は理子に聞きながら、幽霊がどのくらい居るかを見ていた。

廊下ろうかでホフク前進している奴がいるんだけど」

「そんな人いない。それは幽霊。」

「じゃ、あの禿らかしたおっさんは?」

「あれは教頭先生きょうとうせんせい。」

「マジか。」

「マジ。」

「じゃ、あの全裸ぜんらおどってるやつは?」

「あれは不審者ふしんしゃ通報つうほうしよう」

「そうだな、だがことわる。だるいから。」

「そう・・・。」

「じゃ、あの小学生くらいの可愛かわいい女の子は?」

「どこにいるのその子?成仏じょうぶつさせなきゃ・・・」ゴゴゴゴゴ

こんな感じで聞いていった。途中とちゅう、理子が毘沙門天びしゃもんてんのような顔になった時は、びっくりした。幽霊もこわがってげるほどに。





その後は、なんとか普通に学校に入れた。

お昼に屋上にいったら、幽霊が幽霊に告白していて、2人で手を取り合ってちゅういて消えた時は呆然ぼうぜんとしたが。

そして、帰り。

理子と聖菜は用事があり、先に帰った。

俺は道中、幽霊をチラチラ見ながら、とある人を思い出していた。

もし、俺に見えているのが、本当に幽霊ならば。

あいつが成仏していなくて、とどまっているのであれば。

あの人に、会いたい。

そう思いながら、俺は玄関げんかんを開けた。

そこにいたのは、「お帰り、おにぃ!」

と、いつも通り俺の帰りをっていた、鈴。

そして
















2年前に死んだはずの、姉ちゃんがいた。








俺はかばんを落とした。・・・あぁ、いてくれたんだな、姉ちゃん。ずっと、この家に。

「・・・おにぃ?」

鈴の声がして、俺はわれに返った。

「あ、あぁ、すまん。ただいま。」

そう言い、頭をでてやる。鈴は満足したかのようにリビングのほうに消えた。

そして、姉ちゃんのほうを見て、こういった。













「久しぶり、姉ちゃん。」






姉ちゃんは目を大きく見開いておどろいていた。

そりゃそうか、昨日まで全くなにも言われなかったんだもんな。(少し前から霊は見えたが、姉ちゃんの姿は見えなかった。)

ここで姉ちゃんのプロフィールをお見せしよう。

姉ちゃんの名前は、稲木佐和子いなきさわこ。俺の2コ上の姉だ。優しくて、大好きだった。

2年前の夏。その日は惜しくも姉ちゃんの誕生日たんじょうびで。俺は姉ちゃんに手作りのブレスレットを渡した。とても、喜んでいた。

とてもうれしそうにに家を出ていった。

・・・それが、最後にみた姉ちゃんの姿だった。

学校に向かう途中、車にかれたらしい。

姉ちゃんは、死んでもなお、俺の渡したブレスレットを持っていたという。

享年きょうねん17歳。早すぎる死だった。

俺は大のお姉ちゃんっ子で、いつも一緒にいた。

姉ちゃんが死んでからは、少しの間ふさぎ込んだ。

・・・それから、その悲しみを埋めるように、鈴との日々を過ごした。

『やま・・・と?お姉ちゃんが・・・見えるの?』

そう、言ってきた。

「・・・うん、見えるよ、姉ちゃん。」

『っ・・・うぇ』

姉ちゃんは泣いていた。俺も泣いていたと思う。

俺たちは、10分ほど泣いた。

・・・鈴には変な目で見られた。


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