夢日記

日々谷紺

学校のリリー

リリーと言う名の髪が緑色の非実在の少女になって、何かのお祭り騒ぎの学校内を歩き回る。
その学校は第5学年まであるらしく、生徒は13~18歳くらいに見える。
バケモノ、残虐死体のような仮装をした楽しげな集団が廊下幅いっぱいにして正面から歩いてくる。ぶつかりながらすれ違うが、こちらに気づいているものは誰もいない。幽体ではないが、気にしない者には目にも映らない仕組みらしい。
人がぎっしりすし詰めの教室。黒板前に書物を2メートル位まで積み重ね、その上に板を乗せた粗末な壇上で、さらに書物を広げて何かの議論の中心になっている眼鏡の少年。リリーも壇上に上がるが少年は必死に何かを考えるのに夢中で気がつかない。
本が柱の壇上はやはり不安定で最終的には崩れてしまう。落ちないよう、捕まるところを確保していたリリーはゆっくりと着地する。ふとみると、少年がリリーを見上げて目を丸くしていた。初めて人に認識された。
リリーは再び学校内を歩き回る。なぜか少年がリリーを探し回ってついてくる。リリーは早歩きで少年を巻く。再び見つけられては、巻く。

20170205

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