死んでしまったので神様とともに異世界で新しい人生スタートします。

りゅう

ブラックポット








フィルを仲間に加えてから数日後、僕たちは闇の町ブラックポットに到着した。

町に入る前に関所で馬車の中の確認とお金の支払いを済ませてブラックポットに馬車を進める。

「………酷い」

コリンちゃんの口から言葉が溢れた。現在、馬車の操作はクレアがしている。この町、ブラックポットでは人間以外の種族は奴隷として売買されている。(人間の奴隷もいるが)それを知っていたクレアが奴隷の身でないコリンちゃんを外に出すのは危険だと判断したためコリンちゃんは馬車の中から出ることを禁じられている。

そのコリンちゃんがブラックポットを馬車の中から見渡すと町のあちこちで獣人が奴隷として売られていた。獣人だけではなくエルフやセイレーン、ドワーフ、フェアリーなどさまざまな種族が奴隷にされている。

「で、この町で何をするんだ?」

馬車の中から僕はクレアに尋ねる。

「フィルさんにつけられている拘束具を取り外す方法を模索します。とりあえずはそういうものを専門的に作っている店に行って拘束具を外せるか試してもらいたいと思います」
「………そういうものを作っている人がやすやすと協力してくれるか…」
「ええ、お金さえだせば簡単に協力するでしょう」
「そうか、ならとりあえずはそういう店を探そう」
「ええ、でもまずは滞在できる宿を探しましょう。コリンちゃんとフィルさんの身の安全のためにも宿を探さないといけませんから」
「わかった」

クレアの話からすると奴隷として主人がいる者に手を出すのは禁止されているらしい。だから一見奴隷のようなフィルはいいとしてコリンちゃんが一人で町を出歩くのは本当に危険だ。だから身の安全確保のために宿屋を探すことにした。

しばらく町を馬車で走るといい感じの宿屋があったので宿を借り横に馬車を止めて4人部屋にクレア、コリンちゃん、フィルと一緒に入る。









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