死んでしまったので神様とともに異世界で新しい人生スタートします。
依頼完了
「1・2・3……21と…結構な数がいましたね…」
その結構な数を瞬殺してしまったクレア様つよすぎだろ……これ僕いらないじゃん……
「さて、とりあえずこれを依頼袋に入れましょうか…」
クレアがクレイジーモンキーの死骸を指差しながら言う。
「依頼袋の使い方を説明しますね。使用方法は簡単、倒した討伐対象や捕獲対象等の上に袋を置くだけ」
クレアが依頼袋を1体のクレイジーモンキーの上に置くとクレイジーモンキーは依頼袋に吸い込まれた。依頼袋の大きさは変わっていない。袋にはどれだけでも入るらしい便利な袋だな…ちなみに依頼袋はギルドに登録した人全員に配られる。
クレアはクレイジーモンキーの死骸を全て依頼袋に入れる。
「さて、依頼も終わりましたし帰りましょう。今回は結構な報酬が出ますよ。あっ、報酬は山分けでいいですか?」
「山分けって…僕は何もしてませんし…」
「受け取ってください。これからも同じパーティーメンバーですし次の依頼で活躍してくだされば結構ですから…」
クレアはそう言いながら馬車を動かす。僕も馬車に乗り込みギルドへの帰路につく。
「少し休憩しましょうか…馬をそろそろ休めてあげないといけませんし…」
クレアがそう言って馬を止めて休息を取る。
「あっ、春斗さん、お水飲みますか?」
「あ、いただきます」
僕はクレアから水の入った水筒を受け取り、水を飲む。
「さて、とりあえず魔法の練習をしましょうか…」
クレアはそう言いながら立ち上がる。僕もクレアに続いて立ち上がりクレアの前に立つ。その後しばらく魔法の練習をしたがやはり単純な構造の剣しか作れなかった。
「難しいですね…」
「ふふふ、まあ、慣れるまでは難しいですよ。慣れれば春斗さんでも先程私が使った魔法くらいは使えます」
「あの…もしかしてさっきの魔法が最強の切り札じゃないんですか?」
「え?違いますよ。あれは私が使える魔法の中で中の下くらいの魔法ですかね」
嘘だろ…一瞬で猿の群れを殲滅した魔法が中の下て…
「本気の魔法だと魔法の効果が付与された武器を作れますよ。春斗さんはここまでは出来ませんから挑戦しようとしないでくださいね。春斗さんにできるのはさっき私が使った魔法よりちょっと難しい魔法くらいですから」
それで十分だと思うんですけど…
「さて、じゃあそろそろ帰りましょう。ギルドでクレイジーモンキーを引き渡せば依頼は完了ですから」
「わかりました」
僕はそう答えながら馬車に乗りギルドへ戻る。
「はい。確かに確認しました。お疲れ様です。それにしてもさすがですね。クレイジーモンキーの群れをこんなにはやく倒して来るなんて…あっ、こちら報酬とクレイジーモンキーの素材買取金になります。中身をご確認してください」
ギルドの受付のお姉さんから袋を受け取ったクレアは中身を確認する。中には依頼報酬とクレイジーモンキーの死骸を売ったお金が入っている。中を確認したクレアはギルドの受付のお姉さんに中身があっていることを伝えた。
「ではおふたりのギルドカードをお預かりしますね」
そう言いながらお姉さんは僕とクレアのギルドカードを受付のレジみたいなものに差し込む。
「はい、今回の依頼ポイントと討伐ポイントを加算しました。もう少しでランクが上がりますので頑張ってください」
ギルドにはランクがあるらしいランクは依頼をこなしたり素材や財宝をギルドに売ることで貯まる。ランクが上がると難易度の高い依頼やギルドで受けられるサービスが増えたりする。
「さて、じゃあ宿に戻りましょう」
クレアがそう言いながら僕の手を引っ張る。その日は疲れたので宿に帰ってすぐに寝てしまった。
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