チートなダンジョン運営〜No.1目指します〜
初めての挑戦者(リュウ視点)
 いま俺のダンジョンの前に4人の冒険者がいる。
「マスター、どうやって対処しますか?」
「とりあえずは分岐点に入るまで様子見だ。」
 そこまでの通路は薄暗くしてあり、今の所罠は仕掛けていない、どんな感じで探索者が進むのか確認しておきたい。
 探索者達は魔法使いのライトを使って進んでいた。なるほど、魔法を使って視界を確保するのか。しかも、罠を感知できるスキルがあるとはな。これは、対策を考える必要がありそうだ。
 5分ほど歩いてようやく分岐点に着いた。かなり慎重に歩いていたため200メートルほどしかない道を5分もかけて歩いていた。
「かなり用心深いんだな。何も仕掛けていないのにご苦労なことで。」
 探索者達は、話し合いの結果左の道に行くようだ。
「マスター、左を選びましたよ。」
「そうだな。左は200メートル間隔に小部屋をただ並べているだけの物量戦法だから、相手の力量は少しはわかるかもな。」
「何段階クリアするでしょうか?」
「今のところ未知だな。とりあえずゴブリン1体を通路に出して様子見するか。」
 俺は第1ランク部屋に通話をつなげた。これは部屋に探索者がいない場合使える機能だ。
「第1ランクのゴブリン達聞こえるか?その中から1人探索者へアタックを仕掛けてくれ。」
 ゴブリン達は、指揮強化のおかげで頭が良くなっているためすぐに1人通路に出してくれた。
「このゴブリンにちょっと小細工をしてっと...さあどんな感じになるかな。」
 ゴブリンが出てから5分ほど経った。探索者の方は罠に引っかかることなく進んできている。
「やっぱり引っかからないか。」
「マスター、先ほどのゴブリンが角を曲がると探索者と遭遇します。」
 やっとか、いいデータが取れればいいんだが。
 ゴブリンが曲がり角を曲がるとすぐ1人の女の探索者が突っ込んできた。
「なに!?いきなり突っ走って来るのかよ!」
 俺は、予想してなかった相手の行動に焦った。しかし、ゴブリンは見えているのか冷静にサイドステップで探索者の槍の突進を交わし横っ腹に拳をお見舞いした。
「おー、これはすごいな。油断していたとはいえ探索者の槍レベルは4、なかなかの腕のはずだ。それを交わすとはやはりチートだな。」
 だが、その後は気を引き締めた探索者によってゴブリンは健闘したものの頭を斬られやられてしまった。
「ふーむ、こんなものか。」
 俺の落胆の声に焦ったのかギルが慌ててフォローしてきた。
「いっいえマスター!このゴブリンはまだ何もスキルのないレベル1です!まだまだ自分たちはやれます!」
「あっ、勘違いしているようだがギル俺が思ったのは、探索者のレベルの低さだよ。」
「と言いますと?」
「実はあのゴブリン、ステータスを器用さと攻撃力しか上げていないんだ。」
「え!?」
 ギルはかなり驚いている。
 実は3日ほど前、指揮強化のスキルのステータスの上昇の具合を俺の任意で切り替えることができることに気づいたんだ。そこで、今回のゴブリンは器用さと攻撃力を2段階上げてあとはGにして戦わせた。その結果が探索者1人に重傷を与え、2人を相手にしても1体で30秒ほどは持つとなると、少し強すぎるかもしれない。
「さすがはマスターです!こちらの手の内を全て見せず相手の実力を計っていたとは。」
 いや、これぐらい当たり前なんだが。ギルにはこれから色々策を考えてもらいたいと思っているし、まだまだ教えることがたくさんあるようだな。
「ギル、これぐらいのことはお前にもやってもらいたいと思っている。しっかり勉強してくれ。」
「わかりました。」
 おっとー?まさかもう帰る気か?探索者達は帰りの話をしているようだ。
 じゃあ、最後に役に立ってもらいますか。
俺は、メニューを開き30000円の宝箱を購入し探索者達の帰る道の途中に不自然に見えないよう設置した。
 すると、期待通り宝箱を見つけた探索者達は警戒しながらも宝箱を開けて中身を取り出し、帰っていった。
 「あれはどんなアイテムだ?」
「おそらく上級ポーションだと思われます。」
「なるほど。たしかに探索者もそう言っているな。かなり喜んでいたしいいものなのだろう。」
「上級ポーションは欠損部は治せませんがそれ以外ならほぼ完璧に治るほど高性能なポーションです。売ればそこそこ高く売れるのでしょう。」
「まあ、そうしてくれないと困るがな。」
 わざわざ、30000の宝箱をあいつらにあげたのはこのダンジョンを宣伝してもらう為だ。これで、明日から人が増えるだろう。
 
 最初の探索者達が帰ってから今日はほかに誰も来ることはなかった。
「全然来ませんでしたね。」
「そうだな。でもまあ、今日の収穫は結構あったし明日からに期待だな。」
 俺は、2日に一度ダンジョン管理ギルドに行き塩を30キロつまり300万円分を売っている。それが今日だったためギルドに塩を売りに行くことにした。
 ギルドに着くといつもと違い中が騒がくなっていた。俺はうっとうしい人混みの中いつもの受け付けのライラさんの元にむかった。
「ライラさん、塩を売りに来ました。」
 するとライラさんは笑顔で、
「いつもありがとうございます。では、300万円になります。」
 
 周りにバレないようにこっそり渡してくれた。後から聞いた話だが他のダンジョンの調味料なんて1グラム1円程度の質らしい。
「いえいえ、こちらも助かってます。ところで、この騒ぎは何でしょうか?」
「リュウさんはまだ知らないんですか?」
「何をです?」
「実は、もうすでにダンジョンが1つ攻略されたそうです。」
「なに!?それは本当ですか?」
「はい、321番の鉱石ドロップの獣系ダンジョンが元Aランク冒険者にやられたようです。」
「え!?」
 俺は鉱石ダンジョンが攻略されたこともかなりびっくりしているが、それよりも何か気になる単語が聞こえた気がする。
「元Aランク冒険者とはなんですか?」
「やはり、ダンジョンマスターさん方には聞かされていませんでしたか。」
 それからは、ライラさんから今の探索者は元は冒険者として外の魔物を相手に戦っていたこと。その冒険者達がレベルを下げられてここに挑んでいることなど、神からの神託のことを全て聞いた。
「長々と説明していただきありがとうございました。俺は一度ダンジョンに戻りますね。」
 俺は、考えをまとめるためにダンジョンに戻った。
「......ということだそうだ。どう思うギル。」
 俺は、ダンジョンに帰った後ギルを呼び、さっき聞いた話を聞かせた。
「なるほど。だから元冒険者、今は探索者達はここに今日から来ることになったんですね。」
「そういうことになるな。」
「それで、これって今のマスターのダンジョンにとって危険ですかね?」
 俺は、ギルの言葉に顔が緩んだ。
「そうだ、俺のダンジョンにとてはそこまで危機的状況ではない。なぜなら指揮強化と金があるからだ。よく冷静に判断したなギル。」
 そう、単純に計算してAランクまでは1つレベルアップするごとにランダムで1つのステータスが上がる。つまりAランクのレベルは約63、レベルが50下がっている今警戒する相手は、Sランク以上になる。
「Aランクの今のレベルは約13レベルこれは、Fランク中盤ぐらいになり楽勝だ。」
「そこで、Sランク以上の探索者が来る危険性を考えます。」
「ああ。だが、俺がさっき話した通りS以上の元冒険者の数は極端に少なくなる。よって俺のダンジョンは今のところ危険性は少ないというわけだな。」
 さっき、ライラさんに聞いた話だが、Aランクになる人は頑張ればいけるらしい。まあそれでも全体の10%ほどと言っていたが。そこで俺は、Sランク以上の元冒険者の数を聞いた。すると返ってきた答えはなんと、Sランカーは2%ほどしかいなかった。SSに関しては世界で5人しかいないらしい。SSSは未だになったものはいない。
 だから、俺のダンジョンはよっぽどのことがない限り攻略される危険性はないということになる。
「まあ、来ない可能性も否定できないし今やれるだけ強化してどんな冒険者が来てもいいように頑張っていこう。」
「了解です。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 すみません、主人公のユニークスキルを変更しました。
  ギブ&テイク→経験値支配
効果については2話を参照に。
「マスター、どうやって対処しますか?」
「とりあえずは分岐点に入るまで様子見だ。」
 そこまでの通路は薄暗くしてあり、今の所罠は仕掛けていない、どんな感じで探索者が進むのか確認しておきたい。
 探索者達は魔法使いのライトを使って進んでいた。なるほど、魔法を使って視界を確保するのか。しかも、罠を感知できるスキルがあるとはな。これは、対策を考える必要がありそうだ。
 5分ほど歩いてようやく分岐点に着いた。かなり慎重に歩いていたため200メートルほどしかない道を5分もかけて歩いていた。
「かなり用心深いんだな。何も仕掛けていないのにご苦労なことで。」
 探索者達は、話し合いの結果左の道に行くようだ。
「マスター、左を選びましたよ。」
「そうだな。左は200メートル間隔に小部屋をただ並べているだけの物量戦法だから、相手の力量は少しはわかるかもな。」
「何段階クリアするでしょうか?」
「今のところ未知だな。とりあえずゴブリン1体を通路に出して様子見するか。」
 俺は第1ランク部屋に通話をつなげた。これは部屋に探索者がいない場合使える機能だ。
「第1ランクのゴブリン達聞こえるか?その中から1人探索者へアタックを仕掛けてくれ。」
 ゴブリン達は、指揮強化のおかげで頭が良くなっているためすぐに1人通路に出してくれた。
「このゴブリンにちょっと小細工をしてっと...さあどんな感じになるかな。」
 ゴブリンが出てから5分ほど経った。探索者の方は罠に引っかかることなく進んできている。
「やっぱり引っかからないか。」
「マスター、先ほどのゴブリンが角を曲がると探索者と遭遇します。」
 やっとか、いいデータが取れればいいんだが。
 ゴブリンが曲がり角を曲がるとすぐ1人の女の探索者が突っ込んできた。
「なに!?いきなり突っ走って来るのかよ!」
 俺は、予想してなかった相手の行動に焦った。しかし、ゴブリンは見えているのか冷静にサイドステップで探索者の槍の突進を交わし横っ腹に拳をお見舞いした。
「おー、これはすごいな。油断していたとはいえ探索者の槍レベルは4、なかなかの腕のはずだ。それを交わすとはやはりチートだな。」
 だが、その後は気を引き締めた探索者によってゴブリンは健闘したものの頭を斬られやられてしまった。
「ふーむ、こんなものか。」
 俺の落胆の声に焦ったのかギルが慌ててフォローしてきた。
「いっいえマスター!このゴブリンはまだ何もスキルのないレベル1です!まだまだ自分たちはやれます!」
「あっ、勘違いしているようだがギル俺が思ったのは、探索者のレベルの低さだよ。」
「と言いますと?」
「実はあのゴブリン、ステータスを器用さと攻撃力しか上げていないんだ。」
「え!?」
 ギルはかなり驚いている。
 実は3日ほど前、指揮強化のスキルのステータスの上昇の具合を俺の任意で切り替えることができることに気づいたんだ。そこで、今回のゴブリンは器用さと攻撃力を2段階上げてあとはGにして戦わせた。その結果が探索者1人に重傷を与え、2人を相手にしても1体で30秒ほどは持つとなると、少し強すぎるかもしれない。
「さすがはマスターです!こちらの手の内を全て見せず相手の実力を計っていたとは。」
 いや、これぐらい当たり前なんだが。ギルにはこれから色々策を考えてもらいたいと思っているし、まだまだ教えることがたくさんあるようだな。
「ギル、これぐらいのことはお前にもやってもらいたいと思っている。しっかり勉強してくれ。」
「わかりました。」
 おっとー?まさかもう帰る気か?探索者達は帰りの話をしているようだ。
 じゃあ、最後に役に立ってもらいますか。
俺は、メニューを開き30000円の宝箱を購入し探索者達の帰る道の途中に不自然に見えないよう設置した。
 すると、期待通り宝箱を見つけた探索者達は警戒しながらも宝箱を開けて中身を取り出し、帰っていった。
 「あれはどんなアイテムだ?」
「おそらく上級ポーションだと思われます。」
「なるほど。たしかに探索者もそう言っているな。かなり喜んでいたしいいものなのだろう。」
「上級ポーションは欠損部は治せませんがそれ以外ならほぼ完璧に治るほど高性能なポーションです。売ればそこそこ高く売れるのでしょう。」
「まあ、そうしてくれないと困るがな。」
 わざわざ、30000の宝箱をあいつらにあげたのはこのダンジョンを宣伝してもらう為だ。これで、明日から人が増えるだろう。
 
 最初の探索者達が帰ってから今日はほかに誰も来ることはなかった。
「全然来ませんでしたね。」
「そうだな。でもまあ、今日の収穫は結構あったし明日からに期待だな。」
 俺は、2日に一度ダンジョン管理ギルドに行き塩を30キロつまり300万円分を売っている。それが今日だったためギルドに塩を売りに行くことにした。
 ギルドに着くといつもと違い中が騒がくなっていた。俺はうっとうしい人混みの中いつもの受け付けのライラさんの元にむかった。
「ライラさん、塩を売りに来ました。」
 するとライラさんは笑顔で、
「いつもありがとうございます。では、300万円になります。」
 
 周りにバレないようにこっそり渡してくれた。後から聞いた話だが他のダンジョンの調味料なんて1グラム1円程度の質らしい。
「いえいえ、こちらも助かってます。ところで、この騒ぎは何でしょうか?」
「リュウさんはまだ知らないんですか?」
「何をです?」
「実は、もうすでにダンジョンが1つ攻略されたそうです。」
「なに!?それは本当ですか?」
「はい、321番の鉱石ドロップの獣系ダンジョンが元Aランク冒険者にやられたようです。」
「え!?」
 俺は鉱石ダンジョンが攻略されたこともかなりびっくりしているが、それよりも何か気になる単語が聞こえた気がする。
「元Aランク冒険者とはなんですか?」
「やはり、ダンジョンマスターさん方には聞かされていませんでしたか。」
 それからは、ライラさんから今の探索者は元は冒険者として外の魔物を相手に戦っていたこと。その冒険者達がレベルを下げられてここに挑んでいることなど、神からの神託のことを全て聞いた。
「長々と説明していただきありがとうございました。俺は一度ダンジョンに戻りますね。」
 俺は、考えをまとめるためにダンジョンに戻った。
「......ということだそうだ。どう思うギル。」
 俺は、ダンジョンに帰った後ギルを呼び、さっき聞いた話を聞かせた。
「なるほど。だから元冒険者、今は探索者達はここに今日から来ることになったんですね。」
「そういうことになるな。」
「それで、これって今のマスターのダンジョンにとって危険ですかね?」
 俺は、ギルの言葉に顔が緩んだ。
「そうだ、俺のダンジョンにとてはそこまで危機的状況ではない。なぜなら指揮強化と金があるからだ。よく冷静に判断したなギル。」
 そう、単純に計算してAランクまでは1つレベルアップするごとにランダムで1つのステータスが上がる。つまりAランクのレベルは約63、レベルが50下がっている今警戒する相手は、Sランク以上になる。
「Aランクの今のレベルは約13レベルこれは、Fランク中盤ぐらいになり楽勝だ。」
「そこで、Sランク以上の探索者が来る危険性を考えます。」
「ああ。だが、俺がさっき話した通りS以上の元冒険者の数は極端に少なくなる。よって俺のダンジョンは今のところ危険性は少ないというわけだな。」
 さっき、ライラさんに聞いた話だが、Aランクになる人は頑張ればいけるらしい。まあそれでも全体の10%ほどと言っていたが。そこで俺は、Sランク以上の元冒険者の数を聞いた。すると返ってきた答えはなんと、Sランカーは2%ほどしかいなかった。SSに関しては世界で5人しかいないらしい。SSSは未だになったものはいない。
 だから、俺のダンジョンはよっぽどのことがない限り攻略される危険性はないということになる。
「まあ、来ない可能性も否定できないし今やれるだけ強化してどんな冒険者が来てもいいように頑張っていこう。」
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