異世界英雄のレイン (旧題:異世界英雄の創造主)

Noct@Kirusu

公爵家の家に泊まろう2


 ごめんなさい、ごめんなさい。テスト勉強のために投稿できませんでした。(明日からテストです。勉強全然してない)


 屋敷に入るとたくさんのメイドと一人の執事が僕とアイリにお辞儀をしてきた。


「「「「「お帰りなさいませ。レイン様、アイリ様」」」」」


 この言葉はおかしい。けれど、公爵家のメイドが言葉を間違えるなんて有り得ないと思い執事に尋ねた。


「執事さん、何でメイドさん達はあの様な事を言ってるんですか」


「テルシア様はお二人様の事を家族として接する事を望まれているからです。これで疑問は解けましたか、レイン様」


 まわりの様子をみてこの人が使用人の中で偉そうと思ったのは当たりだろう。まわりのメイドより丁寧で優雅に見える。


「もう一つ聞きたいけど、あなたの名前は?」


「これは失礼しました。私の名前はセバスと申します。これからよろしくお願いします」


 セバスはそう言い僕達をテルシア様の所に案内してくれた。移動中にアイリがあきらかに緊張していたから手を握ると驚き、緊張が解けただろう。

 部屋に入ると一人の女性と二人の少女がいた。多分、テルシア様本人とテルシア様の子供達だろう。


「テルシア様、レイン様とアイリ様を連れて来ました」


「ありがとう。ではレイン君、アイリちゃん、自己紹介をしてくれるかな」


「はい。僕の名前はレイン・クロスフォードです。歳は6歳で剣をほんの少しだけ使えます。これから一週間よろしくお願いします」


「私の名前はアイリ・クロスフォードです。歳は5歳です。魔法を少々使えます。これから一週間よろしくお願いします」


「はい、ありがとうね。あと、これからは家族と思って接してくれたら良いからね。エナ、セリスあなた達も自己紹介をしなさい」


「分かりました。私の名前はセリス・ディーストニアです。歳は7歳で、ゼロリア魔法学園小等部二年です。剣と魔法を使えますが剣の方が得意です」


「私の名前はエナで、歳は5歳だよ。魔法が大好きなの」


「そして私がテルシア・ディーストニアです。お母さんと思って接して下さいね」


 テルシアの笑顔はとても綺麗で女神だと言われても即行に違うと否定出来ないだろう。そしてお母様と違いまともな人であることを願うレインとアイリ。


「あなた達の部屋はセバスに案内してもらって。セバス、この子達を部屋に案内しなさい」


「畏まりました。レイン様、アイリ様こちらでございます」


 セバスに案内された部屋は大きかった。僕とアイリはそれぞれ個室を貸してもらい、隣どうしにしてくれていた。

 僕はテルシアに会いに、アイリはエナに連れて行かれ魔法について話している。


「あら、あなたから来てくれたのね」


「何の事でしょう」


「こっちの話だから気にしなくていいわ。それより何の用があって来たの?」


「三つほど尋ねたい事がありますが、質問しても良いでしょうか」


「別にいいわ。私が答えられる事ならいくらでも答えるわ。それよりもっと砕けた口調で話して欲しいのだけど」


「僕の質問に答えてくれましたらお望み通り口調をかえましゃう」


「はあー、分かったわ。カレンが書いてくれた手紙の通りね。質問は何?」


「手紙の内容、僕達の一週間の生活について、最後は・・・まあ、先に二つについて教えて欲しいです」


「手紙の内容はあなた達についてとあなた達に対するカレンの心配事かな。レイン君とアイリちゃんの予定などは特に決まってないわ。最後の一つを教えてちょうだい」


「まあ最後のは、どうでもいいことですよ。ただ名前を教えて欲しいだけだから」


「???私の名前はテルシア・ディーストニアだけど?」


「あなたじゃないよ。そこにいる人の名前だよ」


「!?」


 テルシアは急に僕の事を警戒するように言った。


「・・・いつから気付いていたの」


「えっ?部屋に入ってからですけど、誰だって分かるでしょ?」


「・・・ニーナ、出て来なさい」


 テルシアがそう言うと誰もいないはずの所から人が出て来た。

 その女性は僕に御辞儀した。その行動はとても綺麗でほとんどの人が見入ってしまうほどだ。


「失礼しました。私の名前はニーナと申します。テルシア様の命令で隠れていた事について謝罪します」


「別に気にしなくていいよ。使用人は主人の命令を聞くものだから」


「ありがとうございます」


 僕とニーナの会話が終わり自室(仮)に戻ろうとした時テルシアに止められた。


「何普通に戻ろうとしてるのよ!ニーナはかなりの実力者なのよ。それを普通に見つけるなんて有り得ないのよ。どんなスキルをもってるのよ!」


「うわっ、テルシア様落ち着いて下さい。ちょっとニーナさん、テルシア様を止めて下さい」


「畏まりました。テルシア様落ち着いて下さい。カレン様からの手紙に書いてあったではないですか。天才・・だと」


「・・・・・・ごめんなさい。あまりにも取り乱してしまって」


「僕は気にしていないので大丈夫です」


「ありがとう。それより手紙の事は全て盛り過ぎだと思っていたけど本当の事らしいわね。これならセリスの相手になれるかも知れないわね」


「どういうことですか?」


「セリスは言葉通りに天才でね、武神の加護と固有スキルを持っているの。そのせいで私兵と渡り合えるのよ」


「それは良いことでは?」


「確かにそう思うかも知れないわ。けど、セリスは私兵と渡り合える、つまり子供と闘ったらセリスが勝ってしまうのよ」


「なるほど。セリスさんは大人としか負けた事がないと」


 僕は凄いと思う。普通、子供が大人に勝てない理由は体格の違いだ。例えば武器が同じで技術的差がほとんどない人が闘えば八割以上体格がいい方が勝つ。それほどまでに体格差は大きい。それなのに大人と闘えるセリスの技術は凄いとしか言い表せない。


「その通りなの。だからレイン君にセリスと戦って欲しいの。もちろん報酬は出すわ」


「報酬なんていりませんよ。どこに家族のお願いを叶えたら報酬を貰おうとする人がいるんですか」


 家族とはお互いに助け合うものだと考えている。テルシアは僕達に家族だと思って接して欲しいと言っているので僕が無償で助けるのは普通だろう。


「じゃあセリスと戦ってくれるの!?」


「戦う事自体は良いですが僕が勝つとは限りませんよ」


「大丈夫よ。あなたはニーナを見つけ出すほどの実力があるから絶対に負けないは。あと、約束通り口調を変えてね」


 絶対に勝てる勝負なんて存在しないのに。その自信はどこからくるのか聞きたくなった。僕は「わかった」と答えるとテルシアは満足そうに笑顔になった。








 一方アイリはエナと魔法の見せ合いをしていた。

 先にエナがファイヤーボール、ウィンドショット、ウォーターボールの三つを見せた。


(三属性の魔法を使えるなんて恵まれていますね。あとは魔力操作をもっと練習したら良さそうですね)


 アイリはエナの魔力操作を見ていた・・・・。アイリがしている方法は『魔力眼』と呼ばれていて魔力操作がかなり上手であること、多くのMPを持っていること。これらの条件を満たすことで初めて使える。
ただ魔力眼を使えなくても魔法使いは魔力を感じることが出来る。

 ところでアイリが魔力眼を使える理由はレインを教えたからである。レインは魔力で身体を強化出来るので一部に集中したらどうなるのか気になり実験したところ、人の魔力を視認出来たり見えない筈のインパクトも見えたのでアイリに教えた。

 意外にもアイリは魔力眼を習得するには時間がかかった。この事にレインは驚いた。「アイリでも時間がかかるんだな~」と。

 けど此処に魔力眼を使える魔法使いがいたら違う意味で驚くだろう。だって魔力眼を習得するには剣で斬撃を放つぐらい難しいのだ。だからアイリが一週間で習得する方がおかしい。



~~閑話休題~~



 エナは魔法がいつもより上手に出来た事を喜んでアイリに聞いてきた。


「ねえ、ねえ、アイリちゃん。私の魔法はどうだった?すごかったでしょ~!」


 エナが言っている通り5歳の子供がここまで出来たらとても優秀である。

 けれどアイリの魔法と比べると結構粗末だった。しかしアイリはエナを褒める。レインと違って常識人なのだ。自分がどれぐらい凄いのか理解している。そう、レインと違って常識人なのだ。


「ええ、凄かったです」


「むぅーー、アイリちゃんは私の魔法を凄いと思ってないの!」


「ちゃんと凄いと思ってますよ」


「嘘だー。だってアイリちゃんの魔法の方がキレイだったもん!」


 エナが言っている魔法はアイリがさっき撃ったウォーターボールの事だ。

 アイリは、自分と兄レインがどれだけ凄いか理解しているから無詠唱ではなくわざわざ詠唱をして水魔法のウォーターボールしか使えない、と、言った。ここまでは良かった。けどウォーターボールはいつも通り、つまり真ん丸の完璧とも言えるウォーターボールを撃ってしまった。


「でも私はウォーターボールしか使えません(嘘)けどエナは三属性も使えるから私よりたくさんの魔法を使えるじゃないですか(嘘)」


 エナは渋々引き下がり、アイリは自室(仮)に戻って行った。



 読んでいただきありがとうございます。「公爵家の家に泊まろう」は4ぐらいまで投稿する予定です。
 七日後には一つ投稿します。

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