異世界英雄のレイン (旧題:異世界英雄の創造主)
プロローグ
ーーーー20XX年X月X日ーーーーーーーーーーーーー
第3次世界対戦の中、ある少年が活躍していた。
少年は一人で戦車を壊した。
少年は一人で敵の上層部を壊滅させた。
少年は何万人の人を殺した。
少年がいる国からは英雄のように言われ、敵国は少年を化け物扱いだった。
だけど、少年は二人の男によって死んでしまう。
少年は三国の勢力を潰し終わった時、休憩を取ろうとしていた。しかしその思いと裏腹に一人の男が現れた。
その男を直ぐに殺そうと少年が思った瞬間、悪寒が走った。少年は全力で横に飛んだ。何事かと思いさっきまで居た場所を見てみると、知らない男が一人居た。
「・・・・・・驚いた。まさか、避けられるなんて・・・」
「エイジ、ちゃんと力を使わなかったのか?」
「・・・力は使った」
「じゃあ、あの方が言っていたことは嘘じゃないらしいな」
少年のことを気にすることなく話している二人に対して少年は最大限までに警戒レベルを上げた。
少年は意識して相手の攻撃を避けた訳ではない。無意識の内に攻撃を避けていた。
これは自分の経験でしか避けれなかったことを意味する。
少年は世間で言う『天才』だ。いや、天才では生ぬるいほどだった。そして、この世界を嫌っていた。
少年の力を恐れる人々。
少年の力を利用使用とする人々。
少年を嫌う人々。
こんな世界に生まれるじゃなかった。そんな思いはすぐにできた。
“アイツと出会うまで”
それから三年後
戦争に参加する事が当たり前になってきた時、二人の男に出会い戦った。
少年と二人の男の激闘の末、少年が倒れた。
少年の体は血まみれになっていて両腕は千切れている。それに対して二人の男は、深い傷がいくつかあるだけだ。
「この人間はとても強かったな」
「・・・・・・強かった・・・人間とは思えないぐらい」
「確かにそう思うな」
少年は自分が賞賛されていることに気がつかなかった。そんなことより、やっと死ねると、どこか安心したような顔だった。
少年が倒れてから死ぬまでには時間がかからなかった。
この出来事を見た者は誰一人としていなかった。しかし、少年が死んでいる事が知られると戦争に参加した者は全員安心していた。例え何度も救ってもらっていたのに関わらず“化け物が死んで良かった”と。
★ ☆ ★
目が覚めると俺は暗闇の中にいた。まわりには何も無く、言葉通り暗闇の中にいた。
何故こんな所にいるか、わからなかった。いろんな事を考えていると、あることを思い出した。
死んだことを。
「まさか、ここは死んだ後の世界なのか?何も無・・・・・・何だアレは?」
俺が「何も無いんだな」と言い切る前に、白く輝く何かが浮かんでいた。
「これは・・・・・・ッ」
触れようと手を伸ばすと、急に光が強くなって俺を覆った。
光が弱くなっていき、まわりが見えるようになった。さっきまでいた場所の対極になる、真っ白な空間の中にいる。
歩き始めて少し時間がたつと女の人がいた。その人は女神と言われて納得出来る程、綺麗だった。
「ごめんなさい、あなたを巻き込んでしまって・・・」
「ちょっと待てくれ、ここはどこなんだ?」
女の人が言っていることはとても気になるが、ここがどこか教えて欲しかった。
しかし、女の人は俺の質問には答えずに変な事を言ってきた。
「今度はあなたを信じてくれる人がたくさん出来ますように祈っています」
「それはどう言――う―――・・・」
何故か急に意識が遠のいていき、しっかりと聞くことが出来なかった。
少年は十五歳程度です。
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