チートな俺の異世界生活

日ノ丸太郎

6話 チートな俺と冒険者ギルド

健太達は無事街につき今は冒険者ギルドを目指して歩みを進めていた。

気温はキカを助けた時よりかはだいぶおち。
当たりは明かりはあるものの健太の前世の世界とは違い少しうす暗かった。

が、街の雰囲気は明るく。自然と心が弾むような気もする。

健太はケルト風の音楽を脳内再生し一人静にテンションを上げていくのだった。

歩き始めること10分ほど。

少し大きめの酒場のようなところを発見した健太は歩をとめた。

「ここ、入るぞ?」

「了解」

健太は酒場に近づいていく。 近づくにつれて、男どもの大きな声が聞こえてくる。

入るとそこは近所のスーパーほどの広さの空間に、丸い板のテーブルが真ん中らへんにあり。 端には四角いよく見るテーブルが壁にそって並んでいる。

入り口から真っ直ぐ進んだところには冒険者ギルドの受付があり、5つほどに別れていて一つにつき一人受付嬢がカウンターの向こうに立っている。

健太は堂々と真っ直ぐ受付のところに歩いていく。

途中何人かの冒険者が健太のほうをチラッと見たが特に何もしなかった。


受付は嵐の去った後のように誰も並んでいない。

「冒険者登録をしたいのだが、いいか?」

「はい いいですよ。 三人の登録で宜しいですか?」

「ああ、頼む」

(黒髪黒目のショート。 貧乳ではないがさほど大きくもないか、手はライトノベルらと同じく白くちょいと力をいれてしまったら折れてしまいそうだな。中学生と高校生の間の顔立ちのため年齢の予想もできない。 それにしても美少女しかいないな本当に。 服装はメイド服に近いな 基本黒だが、白のフリル? がついている多分スカートだろ)

受付嬢は羊皮を取り出す。

「こちらの四角の中に手をのせてください」

「乗せるだけでいいのか?」

「はい」

健太は言われたとおり手を紙の上にのせる。

その瞬間真ん中に四角しかなかった空白の紙に文字が次々浮かび上がる。

(これは…この世界ではこんな感じなのかヤバイな、にやけるのを押さえるのに精一杯だ)

紙に書いてある内容は下記のとおり。




冒険者ランクF

佐藤健太  種族人間

日本出身
 
18才

属性風

スキル
理想の具現化

マスタースキル
絶対命令権




「これで、冒険者登録完了です。
クエストは自身のランクのものとその一つ上のものを選べます。
健太様であればEランククエストを10回クリアしていただくとランクがEとなります。
最大ランクはSです。
この紙にこれからの戦績ものりますご了承ください。 では、その紙をこちらにお渡しください」

健太はサッと紙を受付嬢にわたす。

「ほれ」

「はい。確かに受けとりましたって…ええ!?スキル保有者!?そ、それにマスタースキル持ち!?」

「どうした? スキルを持っていることは珍しいことなのか?」

(それにしても理想の具現化に絶対命令権…どちらもヤバそうなスキルではあるが)

(この主マスタースキルはあったとしても素のスキル持ちかよ。 どこまで厄介な奴なんだよコイツは)

「め、珍しいもなにも! スキル所有者は、将来的に名を残すのはほとんど絶対と言ってもいいほど凄い人なんですよ!」

「おぉ それは凄いな」

「軽いですね…」

「まぁな」

「あ、あとスキルとマスタースキルですが能力は理解していますか?」

「いや していないが」

「それでは健太様のスキルを鑑定しても宜しいですか? 鑑定を使うとスキル詳細がわかりますが」

「いいぞ、そっちのほうが助かるしな」

「では……鑑定」

受付嬢は右手を前にだし目を閉じた。 すると、右手のひらが黄色く光だした。

1分くらい受付嬢はそのままだった。

「鑑定終了いたしました。 まず、スキルから説明しますね」

「あぁ」

「スキル理想の具現化、ややこしいので簡単に言ってしまうと今のケンタさんはケンタさんの理想の姿らしいです。 すみませんがこれ以上はわかりませんでした」

「別に構わん」

 (確かに今の俺は前の俺の理想の姿にだいぶ近いからな、多分それで発動したのだろう)

「次に絶体命令権。 これはやってみたほうが早いと思います」

「わかった」

「では、そこのお仲間さんに一つ命令したいことを決め、もし決めたら絶体命令権と言ってください」

(豚男にか…よし)

「絶体命令権」

そう健太が言うと目の前に紙が一枚出現した。

「お、何かでた」

「それが絶体命令権です。 そこにあなたがお仲間さんに命令したい内容が書いてあるはずです」





絶体命令権

豚男は健太との戦いに負けた場合ダイエットをしなくてはいけない




すると豚男の方にも紙が出現する。

「おい、何か出てきたがこっちは白紙だぞ?」

「お仲間さんも健太さんに命令したいことを何でも一つ想像してください」

「わかった」

(この野郎に命令したいことか…1発殴りたいな)





絶体命令権
豚男が健太に勝った場合健太を一回殴れる




豚男がそう思った瞬間に紙に文字が浮かび上がった。

「うお!? 何かでたぞ!?」

「決まったようですね では、健太さん紙を手放してください」

受付嬢に言われたとおり健太は紙を手放す。

放したと同時に健太が手放した紙と、豚男の持っていた紙が燃え消えた。

燃え消えたがとくに熱さとかはない。

そして健太の手元にまた白紙の紙が出現した。

「この紙は?」

「絶体命令権は双方が相手にしたい命令をしたあとどちらかの願いを1つ叶えてくれます
その紙はその一つを決めるための勝負内容を決め、記載する紙です」

「成程、つまり勝負内容を次は考えればいいのだな?」

「そういうことです」

(勝負内容は…腕相撲だな)




絶体命令権勝負内容

腕相撲




再び白紙の紙に文字が浮かび上がる。

健太は文字の書いてあるほうを豚男に見せる。

「これでいいな?」

「腕相撲? 何だそれ」

豚男は見たことのない勝負内容に首を傾げる。

「安心してください 勝負のルールや、やり方は健太さんがその紙を手放した時に勝手に脳が理解してくれるので」

「だそうだ」

健太は紙を上に投げた。 紙は先程と同じく燃え消えた。

「さぁ 始めるか、丁度そこの席も空いたことだしな」

丁度健太達の近くの席にいた冒険者達が肩を組ながらそとに出ていった。

健太がそこに座ると豚男も健太の前に座った。

片付けは無用だと判断した受付嬢は二人のことをじっと見ていた。

健太が構えると豚男も構えた。

(何か知らねぇが大体わかった…が、この腕相撲とかいう勝負明らかに力勝負だ。 コイツと力勝負するいいきかいだが、アイツ魔物の俺に強化魔法なしで勝てるのか?)

「心の準備は出来たか豚男?」

健太はいつもの如く余裕の笑みを浮かべている。

豚男はそれにムカついたのか眉を寄せている。
「高田、よーいどんって好きなタイミングで言ってくれ」

「わかったっす…よーいどん」

両方高田が、んをいい終えた瞬間目をパッチリ開いた。

(クッソ! 何だこいつ力もありやがるのか…これ以上押せるきがしねぇ)

(予想よりも力があったが俺のほうが上らしいな)

現在端から見れば互角に見えるこの勝負だが、双方の心情みてわかるとおり勝負はもうついていた。

豚男がこれ以上押せないと判断した健太はいっきに力をいれた。

豚男が気づいた時にはもう豚男の手の甲は机についていた。

「俺の勝ちだな」

豚男はこれから親の顔よりも見ることになる健太のどや顔を見ておでこに血管が浮き出る。

(クソが!!!)

豚男は血が出そうな勢いで唇を噛んでいる。

健太はまたまた出現した紙をパッと見て確認するやいなや豚男にそれを見せる。

「てことで豚男ダイエットしてもらうぞ」

「てか、思ったんだがダイエットってなんだよ」

「ふむ、やはり知らないか…まぁ 簡単に言うとだな痩せることだ。健康生活とか何とかだったきもするが、この俺の言うダイエットは痩せることだ!」

「は、はぁ」

(痩せろねぇ 何で痩せろなんだ? もっと屈辱的なことかと思ったんだがな)

「よし、じゃあお前らも登録すましてこい」

豚男は椅子から立ち上がり受付嬢のところに戻る。

「それでは紙に手を」

受付嬢が出した白紙の紙二枚の上に豚男と高田はそれぞれ手を乗せた。





冒険者ランクF

豚男 種族ゴブリン、人間

ゴブリン村出身

21才

属性風




冒険者ランクF

高田 種族ゴブリン、人間

ゴブリン村出身

17才

属性火




(高田の属性は火!? てか、俺ら二人とも属性に目覚めてるあたりやっぱ眷族化はすげぇなってのは置いといてこいつはどういうことだ? 確か、眷族化で属性が覚醒する場合はその主の属性がそのまま継承される形じゃなかったか? 俺の記憶違いか)

「んじゃ、俺達はもう行くからな女」

「あ、はい。 これから厳しい道のりになるとは思いますが諦めず頑張ってください」

(まぁ、今大丈夫でしょう)

「あぁ 承知した。 ところでお前の名前は?」

「私はヒカネと申します」

「ヒカネわかった。 それではなヒカネ」

「はい」

その後健太達はこの冒険者ギルドで飯を食べれることを知らず他の場所を探し、その後に宿を探すことになるのであった。



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