紅魔館の不器用な従者

ATY

第一話 『幻想入りした男』

どうも!ATYと申します!
気分で作ってみた小説です。
小説を書くのは、これが初めてなので変な所もあるかもしれません。それでも見ていってくれたら嬉しいです。コメントやフォローもぜひお願いします。




ふと、目を覚ました俺は枕や毛布の感触がいつもと違うことに気付いた。
違和感はあったものの、寝心地が良かったんで二度寝しようとしたが、あまり遅くまで寝ているとまた親に怒鳴られてしまう。

昔から俺は朝が大の苦手だった。
どんなに長く眠っても、いつも"眠った"という実感がないからだ。

舌打ちしたい気持ちを抑えつつ、ベットから起き上がると、真っ先に飛び込んできた光景に目を疑った。

そこは見慣れすぎた俺の部屋とは全く違う場所だった。

「は……?え……?」
ベットも毛布も違っていたし、俺の部屋にあるはずの机もテレビも本棚も無くなっていた。
代わりにその部屋には、小さな円形のテーブルや木製の棚が置かれてあり、いかにも『アンティーク』という雰囲気が漂う家具だった。
床と壁は赤色に染められていて、小さな窓ガラスがはめられている。
ベットから降りて窓を覗いてみるも、そこから見える景色は全く知らない場所だった。

なんで俺はここにいる……?
てか、ここはどこなんだ……?

確か昨日の夜は夕食を食べた後、すぐにベットに入って某動画アプリを開いていたはずだ。
それでそのまま寝落ちして…………

ハッとなってベットに目をやると、枕元にタッチパネル式の俺の携帯が置かれてあった。

とりあえずは状況を整理しよう。
まず、自分がなぜこんな所にいるのかを把握しなければ……
そう考えた俺は思考を張り巡らせた。




――――――サプライズ?
いや、今日は俺の誕生日じゃない。
携帯を開くと、6月24日の午前7時半を過ぎていた。
俺の知っている限り、この日に当てはまる誕生日の人はいない。
第一、他の人の誕生日なのに俺にサプライズをするというのもおかしな話だ。

――――――ドッキリ?
『朝起きたら、いつもとは違う場所だった』って感じのドッキリか?
そんなドッキリは聞いた事も無い。いや、実際にあるのかもしれないが、俺にドッキリをする理由なんてあるのだろうか……?

そうあれこれ考えているうちに、不意に一つの単語が脳裏に浮かんだ。

『誘拐』

刹那、全身の体温を一気に奪われたような感覚になった。
まさか、俺は誘拐されたのだろうか……?
それも身代金目的みたいなヤツで……?
だか、なぜ綺麗なベットで寝かされてたのか、なぜ俺の携帯まで一緒なのかなど、いくつか腑に落ちない点もあったが、そうなるともう、誘拐としか考えられないだろう。
どうすりゃいいんだ…?なんとかしてここを出――――

『コンコンコン』

突然、俺の思考を遮るかのように、ノックの音が響いた。

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