安全地帯〜死すべき者と生きるべき者〜

夜月 綺麗

全てを説明する時が来たようだ


  「はぁ、、はぁ、、」

俺とイヴは家から近くの公園まで走り、ようやく腰をおらした。

そんな俺たちの数分後に母さんがきた。

「ありゃりゃ、みっともないなー」
母さんは笑いながら俺をいじくってくる。

「母さん!説明してくれよ!もう何がなんだか分からない」

俺はいじってくる母さんの手を振り払い問いかける。

「そうね、、まーお茶でも飲みながら」

パチン

母さんが指を鳴らすと椅子と机とティーセットが出てきた。


「ささっ、座って〜」

「あっ、どうも、、、、っておい!今はこんなことしてる場合じゃねーだろ!!」

「いや、今だからこそ  だよアダム」

母さんの目は本気だ。

「しょうがねーな、わかったよ。」

「イヴちゃんも!ささっ!座って〜」

「え!え!えぇーー!!」
母さんはイヴの後ろに回りイヴを押しながら席につかせた。


母さんは紅茶を一口飲むと話し始めた。

「これは人間が誕生する前の話し。男と女1人ずついたんだ。女は男のろっ骨から作られたとされてる。ある日神は言った。あそこになっているリンゴを食べてはいけないと。食べたら恐ろしい事になる。神は2人にそう伝えた。しかし、女はそのリンゴの誘惑に負けてリンゴを食べてしまう。勿論神は怒って2人を厳しい世界へ送ってしまった。それがここ、現世と言われてるわけだ。」


「それと、これどんな関係があるんだよ!」
アダムは少し怒り気味でカオルに聞いた。

「まぁまぁ落ちついて聞きたまえ」

アダムはムッとしたが黙って聞く事にした。


「えーと、どこまで話したけ?」


「現世に送り込まれたところからです!」

イヴが母さんに答える。


「ああ!そうそう!現世はとても厳しいところなんだ。2人は神に許してもらおうと必死に努力するけど、神は許してはくれなかった。時が経ち、人の人数も増えいい感じの時に問題が起きた。神が、人に能力を与え、俺を倒し自力でここまでのぼりつめよ。と言ったんだ。まー皆んな必死に神に挑むよね。けど、誰一人として神に傷を負わせることは出来なかった。神がチート並みに強かったからさ。 神に勝てないと悟った人々は、身内同士で能力で闘いあった。しかし、闘いばかりしてたら何も始まらないと考える人もいた。そして、穏やかに暮らす派と能力を乱用する派に分かれて今の世界が誕生したんだ。」

「へぇ、、、そんな過去が、」

全く知らなかった。

だが、俺が驚くのはこれだけではなかった






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