安全地帯〜死すべき者と生きるべき者〜

夜月 綺麗

目覚め


   「「  くん、、、アダムくん!  アダムくん起きて!」どこか遠くから俺を呼ぶ声が聞こえる。


「はっ!!」

勢いよく起き上がった俺に誰かが言う。


「アダムくん、やっと起きた!」

俺の隣に1人の女の子が座っていた。

「あ、れ?俺どうして、、ここはどこだ」

目覚めると学校ではなく布団の中だった。
頭が痛む。なにか、、なにか忘れてる、、


「あ!!高杉!!高杉はどこだ!」

女の子は首を横にふる。


「あ、、、」

やはりあれは夢ではなかったのか、、夢じゃ、、なかった、、、のか、、、。
落ち着いた今振り返ってみると、後悔しかなくまた涙が溢れてきた。


「ほら、これで涙拭いて。」

女の子はハンカチを俺に渡してくれた。

「ありがとう、、ところで君は?ここはどこ?」

俺が問うと女の子は


「私はアダム君の同じクラスの牧野慰夢だよ。そして、ここは私の家。アダム君倒れてたから、、、」

慰夢?聞いた事があるな、、
あ!あの校内1の美人の牧野さん!?

話したこともないのに、、何故助けてくれたんだろう、、


「ごめん、俺は天草仇夢。宜しく。あ、助けてくれてありがとう。え、、と、、現状が把握できなくて、、」

俺は高杉が倒れた時俺も倒れたみたいだ。

「そうだよね、、私もあまり整理がつかなくて、、けど、学校の半分以上ぐらいの人が、、、その、、、」

大方予想はついた、死んだのであろう。

「ところで俺らはこれからどうすればいいんだ?」

俺はただそれだけが気になった。

「あのアップルとか言う人が、、、、、」







「おおおおー!かなり減ったねぇ〜!!今ので"能力"が目覚めた人もいるみたいだね!よかったよかった〜!
じゃーこれからの説明するね! 今生き残ってる人は"生きるに値する人"になる価値がある人だ! けど、それはあくまで候補であってまだ決定ではないよ!だから、、、、、」




「「"生きる者"になる為に頑張って下さい"」と言ってはいましたが、、」

生きる者??どういうことなんだ?能力?
とりあえず、学校に行けばなにか分かるかもしれない。

「とりあえず、俺は学校に向かうよ。牧野さんはここにいて。」

俺は牧野さんにそう伝え家を出た。



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