安全地帯〜死すべき者と生きるべき者〜

夜月 綺麗

アップル


  3話 アップル

    「それじゃあ!ジャッチ!」

   あいつ何をする気だ?
    
    アップルは静かに目を閉じ、また再び目を開けた。
すると、またニコニコし、

   「高田くん!君のジャッチが出たよ!」

何をしたんだ?

    「アア?テメー降りてこいゴラ!」

アップルは高田の声に耳を貸さない。


 「「       君は死すべき世界のようだ。     」」


     え?死すべき世界?なんだ?どういうことだ?

何処からか、「おいおいー!あのガキ厨二病かよー!」と笑いに変える奴もいた。


   「ふざけたこと抜かしてないで来いよ!オラ!」

    高田は今にも誰かを殴る勢いでアップルに怒鳴って
    る。

俺も面白半分でその光景を高杉とみていた。
    


   「それじゃあ、バイバイ!     高田翔也  死。  」

     高田の頭上に大きな魔法陣らしきものが現れ、トラックが高田に落ちた。
     
落ちた瞬間、あんなに騒がしかった校庭が一瞬にして静まり返った。
そして数秒後


     「「キャーーーーーー!!!!!」」


   

     俺は一瞬なにが起きたのか分からなかった。
    


     た、た、高田がし、死んだ、、、?



    皆んな叫んだり、泣いたりしてるのに悲鳴が聞こえな
    い。
    
    頭が追いつかない。足が動かない。



   「うんっ!高田くん死んじゃったね!」



    アップルがニコニコしながら言う。





   「アダム!おいアダムしっかりしろ!」


     高杉に呼ばれ、我に返ったら急にきもち悪くなり
     その場で吐いた。



   「どうなってるんだこれ、、とりあえずここから逃げね
    ーと!!!」


    高杉の顔にはいつもの笑顔はなく、恐怖に怯える顔を
  していた。


  「でも逃げるってどこに !!今のなんなんだよ!!!高田が、高田が、、死んだんだぞ!!」


   と俺が言った瞬間


  「まぁ〜落ち着いて僕の話を聞きなさいよ〜」


   アップルは空中で横になりながら俺らに言った。


  「これは、僕の能力 judge(ジャッジ) 。その人の
      これまでの人生を見て、生きるか死ぬべきか判断
      することが出来る能力さ!」


   能力だと?あいつふざけてるのか?
いや、ふざけてない。俺はこの目で見たじゃないか。あいつの言うことは本当なんだ、、

しかし、あの魔法陣みたいなのはなんなんだ?!


俺がアップルを睨んでいると、アップルは俺に気づき微笑みを見せた。

   
  
    

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