異世界転移で無能の俺 ─眼のチートで成り上がる─
第19話 国王への質問
初めての馬車だが、思ったよりも乗り心地は良かった。確かに揺れるが酔うほどではない。スピードは車と比べたら退屈と思えるほどだが、ゆったりとしていて眠気を誘いそうだ。うとうととしていたら。
「そろそろつくわよ!」
プルムの声が俺の耳を刺激する。窓から顔を出すと、国が見えた。進んでやっと門のような場所についた。すると、
「王女様お帰りなさいませ!」
兵士の皆が一斉に頭を下げた。俺はその姿に忠誠心を感じられた。すると、兵士の一人が顔を上げ俺達を見た。
「王女様彼らは?」
「私達が盗賊に襲われた時助けてくれたの。」
「本当か、ありがとう!……では身分を証明できるものを見せてくれるか?」
しまったそんなもの持ってない。落ち着け、無くしたことにすれば良いだろう。さっきの盗賊との戦闘のどさくさで無くしたことにすれば誰も違和感を感じないだろう。俺は探す素振りをする。
「えっと、さっきの戦闘のどさくさで無くしたそうです。どうすればいいでしょう?」
「そうか、ならこの水晶に触ってくれ。罪人かどうかを判断する。まぁよっぽど大きな罪人とかじゃないかぎり門前払いはないから。」
俺とルクスは手をあてるが何も起こらない。水晶の色は変化せず無色透明のままだ。俺は兵士の方を見る。
「これでいいのか?」
「ああ、大丈夫だ。」
そして、俺達は無事に入ることができた。しかし、これからはおそらく身分を証明できるものを持たないと大変だろう。どこでとれるかプルムに訊くか。
「なあ、身分を証明できるものってどこで取れるんだ?」
「冒険者ならギルドね。それ以外なら国に住むしか取れないと思うわ。」
「じゃギルドへ行くか。」
「ならそれを兼ねて明日この国を案内するわ。」
「おお、ありがとう。」
このお誘いはかなりありがたい。この国を知ったほうがいいしな。それに王都、戦争のことならギルドで聞くか。その方が噂とかは耳に入りやすいだろう。
「ねぇ、王城に泊まらない?私達を助けてくれたしお礼がしたいの。」
お礼か。前の世界なら絶対ないだろうな。ちょっと図々しいかもしれない、でもなぜか断ろうとは思わなかった。
「ああ、よろしく頼む。」
気づいたら口からその言葉が出ていた。
──────────────────────── 
2回目の王城だ。外見はあまり変わらないが、内装は豪華だった。特に絨毯の模様は細かく美しいもので踏むのが恐れ多いとも思うほどだ。そして、俺達は国王に呼ばれていた。
扉の前に立つ。俺は無能の時あの国の国王に殺されそうだった。いや殺されたことになってるのか。だからか少し手が震える。でもその手をルクスが握ってくれた。俺は勇気を出し扉を押した。
「お主がユウか。」
国王は声こそはっきりしていたが、顔色は悪く、体も骸骨に肉を貼ったように痩せこけていた。
「娘から聞いておる。是非泊まってくれ。また儂にやれることなら何でもやろう。もう恐らく儂はそう永くない。まだ若いが娘に王位を渡すことになるだろう。なら、それまでやれるだけやりたいのだ。」
そんな体でどうしてそんなはっきりと心に響くような声を発することができるのかと思った。俺は質問することにした。どうしても知りたいことがあったから。
「じゃあ質問したい。この国の宗教と、近々起こる戦争について全て。」
「そろそろつくわよ!」
プルムの声が俺の耳を刺激する。窓から顔を出すと、国が見えた。進んでやっと門のような場所についた。すると、
「王女様お帰りなさいませ!」
兵士の皆が一斉に頭を下げた。俺はその姿に忠誠心を感じられた。すると、兵士の一人が顔を上げ俺達を見た。
「王女様彼らは?」
「私達が盗賊に襲われた時助けてくれたの。」
「本当か、ありがとう!……では身分を証明できるものを見せてくれるか?」
しまったそんなもの持ってない。落ち着け、無くしたことにすれば良いだろう。さっきの盗賊との戦闘のどさくさで無くしたことにすれば誰も違和感を感じないだろう。俺は探す素振りをする。
「えっと、さっきの戦闘のどさくさで無くしたそうです。どうすればいいでしょう?」
「そうか、ならこの水晶に触ってくれ。罪人かどうかを判断する。まぁよっぽど大きな罪人とかじゃないかぎり門前払いはないから。」
俺とルクスは手をあてるが何も起こらない。水晶の色は変化せず無色透明のままだ。俺は兵士の方を見る。
「これでいいのか?」
「ああ、大丈夫だ。」
そして、俺達は無事に入ることができた。しかし、これからはおそらく身分を証明できるものを持たないと大変だろう。どこでとれるかプルムに訊くか。
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「冒険者ならギルドね。それ以外なら国に住むしか取れないと思うわ。」
「じゃギルドへ行くか。」
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「おお、ありがとう。」
このお誘いはかなりありがたい。この国を知ったほうがいいしな。それに王都、戦争のことならギルドで聞くか。その方が噂とかは耳に入りやすいだろう。
「ねぇ、王城に泊まらない?私達を助けてくれたしお礼がしたいの。」
お礼か。前の世界なら絶対ないだろうな。ちょっと図々しいかもしれない、でもなぜか断ろうとは思わなかった。
「ああ、よろしく頼む。」
気づいたら口からその言葉が出ていた。
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2回目の王城だ。外見はあまり変わらないが、内装は豪華だった。特に絨毯の模様は細かく美しいもので踏むのが恐れ多いとも思うほどだ。そして、俺達は国王に呼ばれていた。
扉の前に立つ。俺は無能の時あの国の国王に殺されそうだった。いや殺されたことになってるのか。だからか少し手が震える。でもその手をルクスが握ってくれた。俺は勇気を出し扉を押した。
「お主がユウか。」
国王は声こそはっきりしていたが、顔色は悪く、体も骸骨に肉を貼ったように痩せこけていた。
「娘から聞いておる。是非泊まってくれ。また儂にやれることなら何でもやろう。もう恐らく儂はそう永くない。まだ若いが娘に王位を渡すことになるだろう。なら、それまでやれるだけやりたいのだ。」
そんな体でどうしてそんなはっきりと心に響くような声を発することができるのかと思った。俺は質問することにした。どうしても知りたいことがあったから。
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