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異世界転移で無能の俺 ─眼のチートで成り上がる─

ユウ(ゲーム好き)

第14話 人々が造り出した概念は妄想に過ぎない

あれ?どのくらい経ったっけ?まったく変わらない螺旋階段の景色が俺の時間感覚を麻痺させる。俺は少し休憩しようと水を飲み座った。

……息苦しい。最近感じていた感覚が強く感じる。何かに押し潰されるような、弾かれるような、訴えるような感じ。1時間降りたように感じれば5分しか降りてないように感じる。


「……よし、行くか。」


ふらっと立ち上がりまた歩き始める。無限とも思える螺旋階段は俺を辛いと思わせるには十分な力を持っていた。すると、俺は足を滑らせた。


「えっ……うわっ!」


それはすぐには終わらず、俺はそのまま滑り降りた。
そこらじゅうに擦り傷ができるのを感じる。俺はやがてしりもちをつき着地した。


「っーー!」 


形容しがたい痛みが体を走る。俺は瞑った眼を開き、瞳の色をエメラルドグリーンに変え怪我を治癒する。痛みはまだ残るが仕方ない。それほど万能ではないからだ。

しかし、俺は目の前の光景を疑った。それはダンジョン内のレンガの壁などではなく。そう、神殿。真っ白な壁、柱、倒壊などしていない神殿の中にいた。
そしてその中心には、地球では見られないような結晶。

その中には、ロッキングチェアに座った銀の長髪に白い肌、整った顔、そして口に出しづらいが巨乳、白いワンピースを着た、俺と同じくらいの年齢に見える女子がいた。

俺は彼女の周りを囲んでいた結晶に触れると、結晶は破壊された。


「おう、俺の結界を破壊できる奴がいるとはな。」
「……誰だ?」


後ろを振り向くと、彼女と同じような銀髪、騎士のような、黒き鎧を着た好青年。そして、黒い翼。その姿に俺は1つの言葉を漏らした。


「堕天使……」
「おお、俺を堕天使と知ってるのか。」
「いや、イメージを言っただけだ。」
「そうか……お前転移者か?」


すると、彼の視線は鋭く冷たいものとなった。その視線に圧されながらも、俺はその質問に答える。


「まあな。」
「神は信じるか?」


俺はその質問についての意図が分からなかった。しかし、嘘をつく理由はない。


「いや、神なんて人々が造り出した概念でしかない。解明されてない概念など……俺にとっては妄想に過ぎない。」
「……ははっお前面白いな!俺は堕天使だが信じるか?」
「まぁお前自身が言ってたしな。俺はお前の言うことを否定するつもりはないし、信じるよ。」
「……お前には教えるか。」
「何を?」
「聖戦の真実。」
「聖戦?」
「昔……一柱の神がいた。……」


そこから長い昔話が始まった。

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コメント

  • ノベルバユーザー146543

    ちょっと意味がわからないけど、これからに期待。

    0
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