Little Red Riding Hood
三章「赤ずきんの家(1)」
コンコン‥‥
街外れの周りを針葉樹で囲まれたとある一軒の家。
ドアを叩く音はその家を取り囲む雑木林に轟々と響き渡り、あちらこちらからカラスや小鳥、シジュウカラなどが驚いて散り散りになりながらも続け様に飛び立った程でもある。
キィー‥‥‥
「おや、赤ずきんや。お帰りなさい」
「お婆さんただいま」
「えーと、其方の方は‥‥?」
「私の知り合い。と言っても、ついさっき知り合ったばかり何だけどね」
「すいません。お宅のお嬢ちゃんに御世話になっております。この先で林檎畑を経営しております。ミントンと言うものです」
ミントンは慌ただしく帽子を脱ぐと、赤ずきんのお婆さんに一礼した。
「この人私を拉致監禁しようとしたのよ」
「ぬ、濡れ衣だぁ!  お嬢ちゃん、その話はもうよしてくれよ」
すると赤ずきんのお婆さんは優しく微笑み、屋内に入ることを促した。
「ウフフ‥‥面白いお方ね。まあそんなお外に居て嘸かしお寒い事でしょう。どうぞ中に入って」
「あぁ、お邪魔させて頂きます。ありがてぇや、暖炉が設けられている」
「おじさん寒いから早くしてよ。然もないと後から尻蹴り飛ばすわよ」
「わ、分かったよ。入れば良いんでしょ入れば」
外は真っ白な銀世界。屋内は暖かなお婆さんの温もり溢れるログハウス。
一行は家内に吸い込まれるかの様に消えていった。
「うふふ‥‥いらっしゃい」
【続く】
街外れの周りを針葉樹で囲まれたとある一軒の家。
ドアを叩く音はその家を取り囲む雑木林に轟々と響き渡り、あちらこちらからカラスや小鳥、シジュウカラなどが驚いて散り散りになりながらも続け様に飛び立った程でもある。
キィー‥‥‥
「おや、赤ずきんや。お帰りなさい」
「お婆さんただいま」
「えーと、其方の方は‥‥?」
「私の知り合い。と言っても、ついさっき知り合ったばかり何だけどね」
「すいません。お宅のお嬢ちゃんに御世話になっております。この先で林檎畑を経営しております。ミントンと言うものです」
ミントンは慌ただしく帽子を脱ぐと、赤ずきんのお婆さんに一礼した。
「この人私を拉致監禁しようとしたのよ」
「ぬ、濡れ衣だぁ!  お嬢ちゃん、その話はもうよしてくれよ」
すると赤ずきんのお婆さんは優しく微笑み、屋内に入ることを促した。
「ウフフ‥‥面白いお方ね。まあそんなお外に居て嘸かしお寒い事でしょう。どうぞ中に入って」
「あぁ、お邪魔させて頂きます。ありがてぇや、暖炉が設けられている」
「おじさん寒いから早くしてよ。然もないと後から尻蹴り飛ばすわよ」
「わ、分かったよ。入れば良いんでしょ入れば」
外は真っ白な銀世界。屋内は暖かなお婆さんの温もり溢れるログハウス。
一行は家内に吸い込まれるかの様に消えていった。
「うふふ‥‥いらっしゃい」
【続く】
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