異世界に転生したのでとりあえずギルドで最高ランク目指します
認可申請、そして反対
「ですのでそれの追求も兼ねて魔道具の使用が許されました。今回の公判では、原告人及び原告の上司である貴方にその疑いがあります」
疑い ︎疑いだと...... ︎
いつ..........一体いつ、気がつかれた⁈私が何かをヘマをした......いや、それはあり得ん。この私がそんな愚行を犯す訳がない。
へーネルか証言に立つ三人......そうか!あの茶毛だ!あの茶毛がヘマをやらかしていたから、彼奴らに色々と気がつかれたのか。
人選を失敗した。そこまで役立たずだったとは。
テヲロめ、減給処分で済むと思うなよ...!
そう信頼している臣下も含めて、サヘルが誤った恨みを抱いているとニーナが最後の追い上げに動いた。
「よって原告証言人の発言の真偽及び、その疑いへの有無と真偽を確かめるので、今回の魔道具の使用を事前申請がなくとも、認可していただけるはずです!」
彼女は真っ直ぐに法生司長の方を向いている。
先ほどまでおどおどとしていた様子は、今はまるでない。
つまり自信があるという事。
「それは原告人と法生司との間に繋がりがあるのではないかと疑っているから魔道具の使用を許せと、そう仰っているのですか?」
すると今度はキャメラが口を開いた。
「そうです。原告人と法生司長との会話が怪しい部分が多々ありました。ですので、それの真偽を確認する事も含めての異議申し立てです」
「それではその疑いがどの様なものなのか。その説明をお願いします」
「まず第一として、法生司長は原告側の指示を異様に聞き入れている風に受け取れました」
「再三申していますが、それは被告弁護人が本公判にて無縁の供述による遅延行為と断定されたためです。それ故にサヘル氏は指摘及び提案したのであって、原告人と法生司長との間に繋がりがあるという断定にはなり得ません」
「そこだけならです。その後の原告側は、法生司長に命令するかの様な言動が見られました。加えて法生司長が、それを遅延行為から考慮すべき内容であると判断し、続けるように促したにも関わらずそれを妨げて、終えるように命令していました」
「ですからそれは被告弁護人の発言が遅延行為であると判断したサヘル氏が、それに対する怒りを思わず声に出してしまったというだけであって、命令した事にはなりません」
キャメラと小娘が互いの主張を述べ合う。
小娘の方は私の行動から繋がりがあると主張し、キャメロの方はそれを言いがかりによる無理矢理な供述だと否定している。
出来る事ならキャメラがこのまま勝ってくれる事が一番だが、恐らく......
しかしいくら味方のはずの法生司長が愚行に走ったとはいえ、私も何故あそこまで声を荒げた?
この私が、敵に有益な一手を与えるなどあり得るか?何処か......何処から、おかしな展開へとなっていった?
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