異世界転移は分解で作成チート

神無木雷兎

第147話 自己紹介。

第147話 自己紹介。


一一職員室

「はよーございまーす。」

「おはようございます。」×多数

 ・・・正直、朝早いから大していないと思っていたのだが……既に他の先生達もいて、というかだいたい揃っていた。

 そういえば……俺が着く頃には、いつも他の先生達が揃ってるけど、他の先生達は何時くらいに来てるのだろうか?
 いや、ってか何時くらいに来るのが普通なんだろう? ・・・んー、まぁ今の時間帯でも特に何も言われねぇから特に問題ないんだろうし、別にいいや。

「うむ。おはよう。
 ・・・っと、おお、そうじゃ。ゼロよ。勇者達の事じゃが、」

「あ、はい。」

 おお? なんだなんだ? ・・・もしかしてまた遅れてくるのか?

「もう既に着いておってな。先に教室へ回しておる。
 それと、最初に言っておった通り、お主に面倒を見てもらうでの。クラスはお主のクラスにしておる。・・・では、よろしく頼むのぅ。」

 って逆かい。先に着いてたんかいっ。

「あー、はい。分かりました。では、俺は準備があるため、これで。」

「うむ。それでは頼んだぞ。」

 校長は用は終わったとばかりに自身の部屋校長室へと戻った。

 ・・・さて、んじゃ俺も早いとこ準備しましょか。

◇◆◇◆◇

〜廊下〜

「一一一、一一一一!」

「一一!」

「一一一一一。」

 教室に近づくと、ワイワイと騒がしい声が聞こえてきた。声の数的に既に10~15人くらいついているようだ。

(ふむ……どうやら他の生徒達ももう既に教室についているようだな。・・・大方、勇者たちを質問攻めにしてるってところか?)

 ゼロは色々な考察を立てながら教室へと入っていった。

「おぅおめぇーら。外まで声聞こえてんぞー。騒ぎてぇ気持ちもわかるが、少し声下げろー。」

「はぁーい!」×多数

「ッ!?」

 俺に気づいた勇者たちは一瞬驚きを目にしたが、すぐさま落ち着いて他の生徒たちにもみくちゃにされた。

 勇者に群がっていた生徒達は全員返事をして今度は静かにもみくちゃにしながら質問攻めしていった。・・・いや、そうやない。そうだけどそうやない。

「え、えーと、それより皆さん。彼は一体?」

 みんなに質問される中、勇者君も質問をした。

「ん? ゼロ先生か?」

「ゼロ……先生?」

 勇者君は俺の名前を聞いた後、詳細を求めるようにオウム返しをした。

「ああ、ゼロ先生は一一」

「っと、そっからは俺が自分で言う。
 初めまして。勇者君……でいいんだよな? このクラスの担任兼魔法科と冒険科を担当する、ゼロだ。気軽にゼロ先生と呼んでくれ。よろしく頼む。」

 俺は勇者に握手を求めるように手を差し出す。

「あ、はい。僕は雲k……あ、タクミ ウンカイ拓海 雲海です。よろしくお願いします。ゼロ先生。」

「おう、よろしくな雲海君。」

 勇者君、あらため雲海が俺の手を握る。

 雲海は俺の手を握ると少し呆然とした後、少しハッとなって話を戻した。

「ッ! あ、つ、続いてこっちが」

アオイ ミカド蒼井 帝っていいます。ゼロ先生、よろしくお願いします。」

「ん、よろしく帝さん。」

 帝はキリリとした雰囲気を出し手を差し出してきたため、同じく握手を返す。

「……俺はツユ シグレ露 時雨だ。よろしく頼む。」

「ああ、よろしく。時雨君。」

 同じく手を差し出してきたため握り返す。

「・・・。」

 続いて四人目……に行こうとしたが、四人目の子が少し固まった。

「……ツキミちゃん?」

 ミカドが固まったツキミとやらを少し不思議がって声をかけた。

「ッ!! し、失礼しましたわ。わ、私はツキミ シロガネ月見 白銀と言いますの。よろしくお願い致しますわ。」

「あ、ああ。よろしく? 白銀さん。」
 同じく手を出してきたので握る。・・・なんか少しだけ手が震えていた。


 ・・・さて。遮って悪いが、ここでみんながおそらく気になっているだろう最後の一人についてだ。・・・まぁ大体の人は気づいているだろうが。

 俺があの時・・・ティアを助けた時にティアに封印をかけた人物を探った……そしてその時に見つけた犯人、それがマル。
 そしてあの時俺は『マルが勇者と一緒にこっちに来る』と言った。
 そして昨日もティアがマルが近くにいると唸った。

 ・・・もうみんな分かるだろう? そう、こいつがそのマルだ。

 その証拠にこいつを鑑定すると

━━━━━━━━━━━━━
名前 ユメリア・マルフィーヌ
年齢 176
性別 女
種族 邪人族
職業 邪神軍密偵スパイ

固有スキル
封印術Lv10
変化・極Lv10
記憶操作Lv-
情報操作Lv-
+‪α‬

レアスキル
詐称術Lv10
+‪α‬

特殊魔法
記憶魔法Lv10
催眠魔法Lv10
━━━━━━━━━━━━━

 こうなる。
 ・・・あ、ちなみにステータスはちゃんと偽装してあった。・・・まぁ俺の前じゃ無意味だったけど。

 そんで、まぁ見ての通り。こいつは邪神軍のスパイで勇者の敵。んで俺の大事な大事なペットの仇(死んでないけど)。

 ・・・正直、すぐにでも倒したい気持ちもある。……が、今はまだダメだ。・・・あともう少しでこいつを倒せる大イベントが起こる……その時までは何もしない。

 っと、そうと決まればそろそろ話を進めようか。

「最後はあたしだねっ! あたしはユメ マルイ夢 丸井! よろしくねっ!」

「ああ、よろしくな。丸井さん。」

 他のみんなと同じように握手を求められたので、俺は顔に出さないように渋々手を握る。

「さて、んじゃ挨拶もこれくらいにしてホームルームまではみんな各自自由時間だ。あ、先生寝るからそれまでに起こして。おや……すやぁ。」

 俺はそう言うともう言うことはあるまいと先生用の椅子へ腰掛け、机にうつ伏せになって寝た。

 俺の伝言に生徒数人がどてっとずっこけた。



・雑談
 最近、妹が隙あらば寝返りをします。そして笑うとにこーっと笑い返してくれます。待ってやばい。どうもテトです。つまり彼らはスーパーボールだ。どういうことだ。

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