イタダキマス〜とりあえず魔王の手下になって世界作り直します!あれ?なんかループしてない?〜

駅構内の狂っぽー

叱責

「助けてもらったのにこんなことを言うのはどうかしてるんですが...」
涼は男の死体を漁りながらなんだい?と首をかしげる。
「別にあそこまでしなくても良かったんじゃないですか。彼にだって家族がいるだろうし」
「え?」
子供が純粋な疑問を抱いた時のような表情で涼は尋ねる。
「なんだ、当たり前じゃないか。誰にだって家族はいるに決まっている。だがそれ以前に僕らがさっきまでいたのは死線だ。一つのミスで何人も死ぬ、そうして自分が奪った命、殺された仲間。それらが僕の肩に乗っているんだ。負けるわけにはいかないだろう?それともなんだ、金澤くんは戦場でも、この人には家族がいるから殺さないでください。って言うのか?フッ、君の綺麗事は何人殺すのかな、て言うか君は人間が嫌いなんだよね?なんでそこまでするの?」
涼の言っていることに矛盾は感じられない、言っていることも理解はできる。だが何かが決定的に違う。生きていた世界、年齢、死線を潜ったか否か。要因なんて腐る程ある。何故なんだろう。
「自分でも分かりません」
俺の答えに大して思う事も無かったようで、淡泊な反応だった。
「あぁそうかい。今度からは躊躇なくやってくれ。」
「そうします」
すると涼は意外な顔をする。
「え?本当に?」
「はい、そうしますが?」
半信半疑といった様子だ。
「今日の狩りは行くよね?」
「勿論です、是非とも行かせてもらいます」
「そうか、じゃあ朝ご飯を食べて出発だね」
「ちょっと待つのダ!」
声の方を向くとペリュトンが窓から身を乗り出している。だが髪の毛がかろうじて出ている程度で顔が確認出来ない。窓から飛び出して叫ぶ
「ワタシの事忘れるんじゃないのネェ!!」
ドロップキックというかライダーキック?!
「ていうかこっちに飛んでくるなぁぁゴブッ」
俺の体にペリュトンの足が刺さった。
「痛い痛い痛い痛いィィァァァ」
「ふん、ワタシのことを忘れたからナノサ」
「てか…重いわ!」
「重い…ですって?レディに向かって重いとはなんて失礼ナ、涼!やっておしまい!」
ポコ
「いや勘違いするな。俺はお前の部下になりたかったわけじゃないから。てかなってないし。あとこき使うのやめろ、疲れるから。さぁ飯にしよう。金澤くん、これ」
そう言ってペリュトンの頭上の手刀をどかしポケットから宝石をこちらに投げてきた。
両手を広げ、体のバランスを辛うじて保てる限界の姿勢でキャッチした後そのアメジストのような宝石から甘い匂いがするのが分かった。
「魔石だ、腹減ってんだろ?」
「はい、ありがとうございます!」
深くお辞儀をしたので涼の顔は見えなかったが、仕草から恥ずかしげにしているのが分かる。
「飯食ったら狩りだからな、ほら早く食え!武器忘れんじゃねぇぞ」

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