イタダキマス〜とりあえず魔王の手下になって世界作り直します!あれ?なんかループしてない?〜

駅構内の狂っぽー

救世主の登場

ドヤ顔で近づいてくる男は吹っ飛んで体を吹き飛ばされた。そして男の体の側面に斜めに着地した涼さんはにこやかだ。(以上 一連の動作をドロップキックという)
「ダメだなぁー、金澤くんは」
ため息をついている涼さんは、にこやかだが目は笑っていない。死線を潜ってきた人の目だ、そう直感で感じた。喉の再生がそろそろ終わる頃だ。
「すみませんでした、涼さん」
そう言って頭を下げる。
「さんは付けなくていいよ、涼の方が短い」
男は目を擦ったり瞬きを頻繁にしている。
「え?喉が、再生したの…か?治癒魔法が使える?のか、いや詠唱は聞いてないし」
「アッハハハッハッ 見てみなさい金澤くん、形勢逆転の仕方があまりに綺麗だったもんで彼の理解力が追いついてないよ」
ヤベーなこの人、武器って言うかこの人の身体がまず兵器か、ていうか男の人可哀想。
「君も《獣》を持っているなら覚えておきなさい。《獣》が命の危険を感じた時に体内の魔力を凝縮して体外に排出する。その時の副産物がこれだ」
そう言うと背中からは魔石を巨大化させたような結晶が飛び出た。そしてその結晶は軋みながら少しずつ形を変えていった。その形はちょうど薔薇の苗木のようだった。
「これがそう。私は『護獣晶』と呼んでいるものだ。」
少しずつ護獣晶は色をつけながら大きくなっていく。そして4つある薔薇の花全てに色がついた頃、シュルシュルと薔薇の枝はガスマスクに向かって伸びていく、それもかなりの速さで。成長速度なので秒速を使うのはおかしいだろうが秒速5mくらいだろうか。ガスマスクが一切、動いていない間にもガスマスクの足に絡みつき根を張る。その動きには一切ムダがなく、涼の一言は静寂に水を打ったような空気になる。そういう類の掛け声では無いのだが。
「エナジードレイン!!」
声と共にガスマスクの体に這っていた根が一斉に細かく分かれていき、ガスマスクが見えなくなるほどに絡みついた。そして僅かな根の隙間からガスマスクの男の魔力であると思われる、独特な匂いのする霧が漂っている。辺りは男の死を感じさせるような事すら1つもなく先ほどと全く同じ沈黙が僅かに感じられる魔力と共に漂っているだけだった。

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