イタダキマス〜とりあえず魔王の手下になって世界作り直します!あれ?なんかループしてない?〜

駅構内の狂っぽー

人外だって精神崩壊したい

まぁ魔物だ。僕は魔物だ。あのあと何体かショックゴートを倒して魔石を舐めてた。そうして空腹が収まるのを感じて泣いた。化け物になった実感が湧いたからだ。無論これからはこうして魔石を食べていくのだろうけど、いつか人を食べてしまうのでは、と思うと怖い。とりあえず魔石のストックがあればなんとか人を食べずに済むだろう。そうして何体か倒しては解体する。着ていた病人服が真っ赤に染まり、派手で痛々しい人(?)になった。
どうしようか?しばらく考える。そういえばここら辺には小さな湧き水から出来る泉があるらしい。とりあえず五感スキルの耳を使う。微かに水の流れるチロチロという音が聞こえる。聞こえるような気がする方向へ歩く。すると段々フゥフゥという呼吸音がしてきた。うーん、BOSSかな?そんな訳ないか。スキルを使わなくても水の音が聞こえる距離まで来た時、大きな綿毛が現れた!キョウセイはどうする。無論、ルパンダイビングで突っ込む。体が綿毛に沈む。あー、もふもふって正義だよね。改めてもふもふの偉大さを感じたところで獣の匂いがする。というか直に。綿毛の内側のピンク色の肉に、今頃遅いか、フラグあったな。やっと思い出した。急に綿毛が動いた気配があった。しかも横でも縦でもなく、回転。グルン、と。これはどうなるか答えはひとつ。ぶっ飛ばされる。メリーゴーランドって途中で振り落とされたらこんな感じかな?と減らず口を叩きながら、血染めの学生服に付いた土埃をはたく。
「いたたた。あ、遊園地もう行けないじゃん。」
元いた世界に思いを馳せる。
「まぁ行ったことなんて無いけどなっ!」
縮地で距離を詰め鋼鉄化した拳で近距離パンチを食らわせる。予想だと肉が波打って後ろに吹っ飛ぶ。魔王の日記にもあったたまに出現する、魔素の塊とも言える異形の魔物、この世界ではサプライズと呼ばれる。その区域に住む魔物に寄生して成長する。サプライズは魔石がとても大きいらしい。自分の中の食欲が獣のようにヨダレを垂らし始める。そうして第1撃を食らったショックゴートのサプライズは綿毛で全て衝撃を吸収し、こちらをゆっくり振り向いた。はぁーめんどくさい。

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