イタダキマス〜とりあえず魔王の手下になって世界作り直します!あれ?なんかループしてない?〜

駅構内の狂っぽー

体に異変を感じたらってここ異世界やがな

いくら食べてもお腹がいっぱいにならない。異世界に来て胃の容量も膨れ上がったのか。そんなことはないと思う。恐らく体のどこかに消えた魔石のせいだろう、どこかにあるのは確かなのだが…自分の体は見れないところが多すぎる。それに鏡がこの村には一切なかった。鏡があればまだ見える所も少なくはなかったのに。背中とか嫌だな。まるで怪獣だ、肥大化した魔石が背中から飛び出したら。で炎系のブレスを吐いたら完璧。街を破壊しながら歩くのもいいかもしれない。そしたらクラスの奴らも来るかな?だって勇者御一行・・・・・様だもんね?はぁー、お腹すいたな。魔法使えるんだし、ヒツジもどき倒して食べるか。索敵索敵っと。前にこの集落が洞窟にあると言ったが、天井にはところどころ穴が空いており、そこから月明かりが入ってくるのである程度明るい。なので視界が暗くて索敵できないなんて事態は起こらないはずだ。っていうんでヒツジもどきを1体見つけて側に駆けていく。中々上手くいっている、ただ一点を除いて。急に空腹が襲ってきたのだ、胃の容量が大きくなったのではなく、消費するエネルギーが大きかったみたいだ。しかもかなり、いや可笑しいくらいに消費する。ショックゴートを間近で見ていると段々運動と称していうか食事をする気分になってきた。魔物の肉って美味しいんだろうか?そういえばどうやって倒すんだよ?フレッド君といた時には勢いがあったから鋼鉄化で倒せた。まさか手刀ではいけないか、だが物は試し。行くぞぉ、そーい。鋼鉄化で金属独特の光沢を出した手刀はショックゴートの体毛を貫き、肉を断ち、骨を断ち、そして地面に刺さった。あれ?抜けない。ぬぬぬ、難しい。力が出ない。このままでいいか。ヒツジもどきの背中に刺さった腕。しかしそんなものをお構い無しに解体していく。骨の折れる音、肉をかき分ける音。あれほどまでに欲しかったもの・・なのに食指が動かない。何か別の物を探して指が肉の海をかき分ける。カツン、と何かに指先が当たると本能のままに顔を寄せ、じっくりと硬いものを取り出す。紫色のそれは、まさしく魔石だ。魔物の核。僕が埋め込まれた石、記憶が溢れてくる。そして高く売れるであろうそれを僕は、いや僕の皮を被った何かはそれを口内に入れた。味は飴、正しくそのものだった。そしてだんだん魔石は小さくなっていく。僕の頭の中では1つの可能性が大きく、存在感を増してきている。僕は人間をやめてしまった。という可能性。辞表を提出したのではなく、状況からして人間のカテゴリに入れられなくなってしまった、という。魔物は周りの魔素を吸って生きていく。大きくなるために。魔石とはいわば高濃度の魔素の結晶だ。そしてそれが食べたくなるということは、僕は「魔物」だ。

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