reverse of color~魔法の世界で俺は剣術だけを使いたい!~

兄ふぐ

1章十八話 続モンスターアーマー戦



 さっきから、剣を打ち合うことしかしていないような状況が続いた。腕が大剣に変わっていることによって、普通に使われる大剣より速く、そして重い一撃になっていて、一回の相手の攻撃を両手で返さないと、片手だけだと剣を当てた時に、簡単にはじかれるから両手で剣を打ち合っていた、けど、だんだんと押されていくのを感じた。
 
  「やっぱり、剣の重さとかで、押されてるな…、やっぱり、アビリティで一気に押し切れないと、勝ち目ないな……。」

 腕を大剣と化していているのに加えて、その腕になってる剣は、さっき湧いていた、雑魚モンスターで出来ているはずなのに……やっぱり、数を多くしただけで、本当に、あんな物が出来るのかな…。
 なんて事を言っていると、いつの間にか、マナが後から援護射撃をしてくれていた。

  「ぼさっとしてるなら、早く斬られちゃえ!……なんて事言わないから、さっさと集中して!」

 おっと、痛いとこをつかれた…。でも援護はとてもありがたい。から、ありがとうと、言っておいたら、

  「まあ、あんな冗談言われても、集中しないなら銃弾でも頭にぶち込んであげるね。」

  「いや、集中するから、撃たないでくれ。」

 もう、全力で抗議ですね……だって、撃たれたくない……。
 
  「えっと、とりあえずあいつ倒そうか。」

 未だに何を言い出すのか分からないマナをこれ以上喋らせないように、するために倒す事だけに、集中させる提案をした。そして、戦いに集中して、自分の生存率を上げるために……。

  「まあ、いいけど、どうやって倒すの?」

 普通に困った……今モンスターアーマーが後に少し下がって左腕を前に突き出して、何らかの構えになってることは、分かっていたので、とりあえず、

  「貫通出来る弾ってある?」

 多分貫通させられれば、足止め出来るはずだと思ったけど……俺撃たれるやつだね。

  「あいつの足あたりを狙って、足止めだけ、お願い。」

 とりあえず、出来るだけ簡単にやって欲しいことを伝えた。

  「はいはい、わかりました。 足撃てばいいんですよね。」

 伝えてから、気づいたんだけど、マナって剣使ってる人の動き分かってるのかな……すっげえ心配だな……。

 でも、予想とは裏腹に、結構いい感じに、足に撃ってるはずなんだが……予想以上に頑丈なのか……ダメージ入っているのか心配になった。
  しかも、左腕の大剣から赤い光が出て……地面に打ち付けた……そしたら、地面が剣を打ち付けたところから、直線上に、斬撃が轟音と共に俺の横を通り過ぎた。

 あ、これ次やったら終わるやつやん……。こうなったら、もうすぐに倒さないと。と、思った時には、また、さっきみたいな剣の打ち合いになっていた。

  「マナ! もう、アビリティ使うから援護一旦中断で。」

 言った途端に、さっきまでしていた、銃声が止んで剣が当たって出てくる金属音だけが、この空間の音を支配するようになっていった……。

 俺の剣術には、剣を重ねるやつと、片方の剣ずつ斬るやつと、ごちゃ混ぜになやつがあるけど……今回アビリティ戦法になりそうだから、2本重ねて出来る斬撃をする。
でも、アビリティ同時発動は、かなり体に負担がかかっちゃうから、あんまり使いたくないのが本音だけど……もう、そんなことは言ってられない……だって、ノワールを傷つけたモンスターに手加減なんてしてられるかって思ったら、怒りが俺の感情の全てを支配した…。




 それから、少しの間モンスターアーマーと、剣を打ち合ったが、連撃を仕掛けるべく、次の相手の攻撃を避ける……さっきから攻撃するパターンが読めてきたので、簡単に避けたら、右手の剣と左手の剣を重ねて……。

 「ユニゾンアビリティ:絶対両断空間」

 発動させた瞬間には、黒色と赤色の光が剣から出ていて、とてつもないほどに重くなった。持っているだけで、肩から腕が取れそうな程に重かったが、そのままモンスターアーマーの腹あたりに右側からの水平斬りを入れた。そうすると、ドス黒い赤い色の血とは言い難いような色の血が切り口から垂れ流れていたり、飛び散っていたりしていたが、まだこれで終わらせる筈がなく、すぐに切り返しをして左側からも一発の水平斬りをかました。2回とも、斬っている時に少し上に上がってしまったので、モンスターアーマーの真ん中辺りにクロスして、綺麗なバツ印が付いた……でも、まだ俺の怒りは収まっていなかった。そのままの勢いで右の肩に両手の剣を担いで真上に跳んで、モンスターアーマーの頭の上辺りから、真下に垂直斬りで剣を叩きつける様にして斬った。
 そしたら、斬ったところから無数に切り口をえぐるように、後からの斬撃があった後に、血で噴水が出来るぐらいの血が飛び散っていって、そのままモンスターアーマーは後に倒れて、動かなくなった。
 
  「これでやっと終わったな……。」

 と、言ったあとに、マナが少しモンスターアーマーから、視線を逸らすようにして言った。

  「ねえ、蒼太流石にやり過ぎだよね。」

 確かに少しやり過ぎた、すごい醜い肉塊みたいな姿になってしまった、モンスターアーマーを見て思った。でも、まさかこんなになるなんて思ってないかった。

  「でも、仲間には傷ついて欲しくないし、傷つけるやつがいるなら容赦なく斬りつけたいって思ってる。」
 
 今の俺の心の中にあって思ったことを言った。
 そうして、話していると、ノワールが少し明るい表情をして、声をかけてきた。

  「とりあえず、ボスは倒せたんだし、大丈夫だよね。」

 と、言っていたので、いいのかなって思ったけど、やっぱりノワールはこれで本当にいいのだろうか……。





  「そう言えば、今更だけどさ、ノワールが使ってるフォースについてもう少し教えて欲しいな。」

 モンスターアーマーの魔石を回収した、あとの帰り道の時に言った。

  「いいけど、私のって少し特殊なフォースだけど、それでいいならいいけど。」

 やっぱり呪いについてのことなのか、少し躊躇っているのか、少し暗い表情になって言っていた。

 ノワールのフォースは、あまりにも強すぎるから、呪いで使うのを躊躇わせる様にしているらしく、理由は多分使えるフォースが竜と悪魔と神の力辺りが使えるのが原因だとノワールは言っていた。
 その後に、普通のフォースについては、武器などにモンスターの力を込めたりするスキルのことをフォースって言うらしい。

 マナも、あまり分かっていなそうだが、次使う時見せて欲しいな、なんて言っていたので、多分ノワールのフォースについては見てもらった方が話すよりも早く理解出来ると思った、ノワールが使う機会があったらね。と、言っていたので、見てもらった方が理解しやすいのかな?なんて思った。





 こんな感じで話していると、もうそろそろ王都に着きそうな時に、俺は言った。

  「とりあえず、俺は今後は、ノワールの呪いを解くために旅をしようと思ってるんだけど、二人はどうする?」

 そう言ったあと、ノワールは頷いて、マナは即答で答えた。

 「もちろん一緒に行くよ。」
 
 あまりの即答に少し驚いた。そして、再度確認をするために今後の方針も含めて言った。

  「わかった。とりあえず、王都で、物資揃えてから、旅って事でいいな。」

 そう言ったら、二人とも同意してくれた。






 これで1章は終わりです。2章からは、ノワールの呪いを解くために旅をする形になりますそして、呪いをかけた術者を倒すことを目標にします。
あと、戦闘シーンをもう少し詳しく書こうと思ってます。

 この後の話も読んでくれたら嬉しいです。
 あと、あらすじの最後にも、書いていたのですが、出して欲しいモンスターを募集しています。良ければ、コメントに書いて下さい。

 1章を最後まで読んでくれてありがとうございます。

 あとは、2章からストーリーは熱い展開にしていきます。

コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品