reverse of color~魔法の世界で俺は剣術だけを使いたい!~
1章二話 森での出会い?
 「あなたこの森で何してるの?」
 と質問されたけど、今の俺は背中から大量の血を流しながら倒れてるから、何をしているかと聞かれても答える気力がない。
  「すまない…今は……背中を……やられて……あまり喋れないんだ。」
 「そうなの、じゃあ治してあげるから傷見せて。」
 と、全く思っていた答えと、180度逆の答えが返ってきた。治してくれることはとても嬉しいが、さっき使っていたのは、火の魔法だったからどうやって治すのかわかんなかったけど……次に彼女が口を開けた瞬間にわかった。
  「白の力よ! 傷を癒したまえ!」
 そう唱えた、次の瞬間には、傷が塞がって動けるようになっていた。
  「あ、ありがとう。」
 と、一応礼を言っておく。
  「あなたが私の質問に答えられないって言ってたでしょう?質問には答えられそうなぐらいには、傷を治してあげただけだから。」
  と、言ったけど、俺にはそのローブに隠れている顔が見たいって思ってしまったしかもそれを言ってしまった。
 「すごく失礼な話なんだけどさ、そのローブのフードを取ってくれないか?」
  あ、やばい言っちゃった……
  まあ、なんか言われたら、思ったことすぐ言っちゃう人なんだとか、言って誤魔化そうなどを考えていたら、
  「フードを取るのはいいけど…質問に答えてくれるんだよね」
  
  フードを取ると、綺麗な白色に近い銀色の髪で、瞳は碧色であった。
  「え、すごい綺麗だ……」
  俺はここでも、思ったことを言った。そしたら、
 「この髪の毛を綺麗って言う人いなかったよ。」
  「そうなのか。」
 
  なんで綺麗って言わないんだろうなって思ったけどそれを聞く必要はなかった。理由は彼女から言ったからだ。
  「この髪の毛の色は呪いの色って言われてるんだよ、知らないんだ。」
  もちろん、俺はここの世界の人では無いからこの事は全く知らないので、
  「すまない  俺にはここに来てから記憶がないんだ。」
  と、答えたが、実際は記憶が無いっていうのは全くの嘘で、とりあえずは、この世界の人では無いことを分からせないように話すつもりだ。
  「そうなんだ……」
  そして、今起こったことを説明している中で、
  「俺は剣術を主に使ってるんだけど…今さっき剣砕かれたんだよね。」
  銀髪の彼女が、少し驚いた顔になって、俺に疑問をぶつけてきた。
  「え!?なんで剣を使ってるの?」
  剣が使われていないことには、結構驚いているのを彼女は分かったのか一言だけ、説明を付けた。
 
  「今の時代魔法しか使う人いないよ。」
  さっきから今までは、驚きでしかなかったから、考えていなかったが、これって神様に剣術学んだ意味無くね。
 これ以上魔法について話してたら絶対俺のメンタルがズタズタに引き裂かれるぐらいで済む気がしなかったので、話を変えることにした。
  「そういえばなんで初めて会うのにしかも知らない俺を助けてくれたんだ。」
  「人を助けるなんて当然のことをしただけよ。」
  「そうなのか、でも、ありがとう。」
  「お礼なんていいよ、それよりあなたがどうして魔法じゃなくて剣なんて使ってるのかを教えてく欲しいかな。」
  「それはな、多分信じてもらえないと思うけど、実は違う世界の神様に教えて貰ったんだ。」
 この時点で気づいたんだが、完全に俺が異世界から来てること言っちゃってるよなって思っていたが、
 
   「ふーん、そうなんだ、信じ難いけどね。」
 とりあえず、俺が異世界から来てることに、話題が集中しなかったことに安心したが、あの銀髪の彼女の名前を聞いていなかったので、期待半分で聞いてみることにした。
  「そういえば聞いてなかったけど君、名前何ていうの」
 
 いきなり名前を聞くという大胆なことを言ってみたら、案外普通に教えてくれた。
  「あ、そうね、私はノワール。」
  「俺は神代 蒼太、よろしく。」
  「それと聞いてなかったんだけどノワールってどうしてこの森に来たの?」
  「それはね…自分の呪いを解くため。」
  「どんな呪いを受けてるの?」
  少し踏み入った話をしてしまったなって思ったが、少し長くなるよと、言って話し始めた。
  「私には色々な種族の力を受け継いでいる人になってるから、それぞれの力に呪いをかけて使うのを躊躇わせる効果がある呪いだね。」
 色々と、話してくれたが、さっきこと世界に来たばっかりだから、ほとんど分からない…でも一つだけ分かることがある。
  「ねえ、ノワール。とりあえずこの森抜けよっか。」
 とりあえず、森は抜けた方がいいってことだけは、分かった……だって俺が丸腰じゃん……あと、この森にはあの狼みたいなのが出てくるんだぞ。とか、考えていたら、
  「そうしようか…あ、ちょっと待って。 さっき倒した狼の魔石を取らないとね。」
 いや、待って……知らないような事だらけになるのは分かっていたつもりだったけど……やっぱりと言っていいほどに、全く分からん……なんか清々しい程に。でも、とりあえず分かんなかったら、聞いてみることにした。
  「魔石って何?」
  「魔石は魔獣クラス以上のモンスターが持っているモンスターの核みたいなものだよ。」
  「へー……え、今のが魔獣クラスのモンスターだったのかよ!」
  
  「そうだね。」
  「こんなモンスターがこの森に沢山いるのか」
  「いや、あんまり見かけないね。」
  「そうなのか。あとさ、俺にも魔法教えて。」
  「いいけど……って、貴方魔法適正ほとんどないね。」
 
   「え、それって俺に魔法使えないの」
  「まあ、そう言うことだね。私が使っている色彩魔法に関してだけどね。」
  「俺も魔法使いたかったな。」
 やっぱり、魔法は諦めきれない。色彩魔法じゃない魔法を教えてもらおうとしたら、
  「そのうち、魔法は何か使えるようになるよ。それより近くの町に行くからね。私顔見られないようにフード被るから。」
  「わかった。それじゃあ早く行くか!」
 あ、また今度魔法教えてもらおうかな。なんて、思いながら町に向かった。
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