龍の生涯
ネックレス
「ごめんなさい!!つい夢中になりすぎてました!!」
時間を忘れて杖を選ぶ事に夢中なっていたクロエが選び終わり注文を済ませると同時に鐘の音が3回聞こえた。
鐘の音は時間毎に鳴らされる数が決まっており、午前6時と午後3時は1回、午前9時と午後6時は2回、午後0時と午後9時は3回となっている。
今の鐘は3回で午後0時の鐘の音であり、ここに着いてから約2時間クロエの杖選びを眺めていた。
「気にしないでいいよ。クロエの迷っている姿を見てるのが結構楽しかったからね。」
ある程度目安を付けて後日注文をすると言っていたのだが…杖の効果などを見ているうちに柄や長さの他に杖に嵌め込む事の出来る魔法石の色や形などにも迷い、納得のいく杖の構図が出来たところで店の人を呼び意見を聞きながら変更していき理想の杖を作り上げたのだ。
迷って居る時の顔、一つの迷いが消えた時の顔、変更しなければいけなくなった時の顔、コロコロ変化していくクロエの顔は僕にとって時間を忘れるほど愉しく眺めていられた。
「それはどういうことですか!?…まぁ…夢中になってしまい、注文まで待たせてしまったのは私の落ち度ですので…今日回れなかった場所があればまた今度案内いたしますわ…とりあえず、今は昼食に行きましょう。予約していたレストランに間に合わなくなってしまいます。」
クロエは言い終わると同時に僕の手を取り店を出た。
私が聖夜様の手を取り店を出た後、しばらく歩いた時の事だった。
聖夜様は何かを落としてしまったらしく私に探してくるから先に行って少し待ってて欲しいと言い一つのネックレスを手渡されました。
そのネックレスはシンプルな物で小さな水晶が嵌め込んであり、水晶に魔力が込められているのか淡い光を発しながら少し動いておりとても綺麗なものでした。
異性にプレゼントを貰ったのはこれが初めてではないのですが、今まで貰ったどんな豪華な物よりも、どんなにセッティングされた渡し方よりも、今日、不意に渡されたこのネックレスはとても美しく、とても嬉しく、大切に、一生の宝物にしようと思えたのです。
私はレストランの一角でネックレスを眺めながら、そんな初めての思いに耽っていました。
しばらく時間が経った頃でしょう、お店のウェイターさんの「お連れ様が御到着いたしました。」という声が聞こえ顔を向けると聖夜様が「待たせてごめんね」と言い私の前に座ったのです。
気が着くとランチが終わりデザートとなっていたのです。
お腹の満腹感があるのですが何を食べたか、聖夜様と何を話したのか、何故か思い出せません。
上の空だったのでしょうか、緊張して学芸会でちゃんと出来たのかわからなくなるあの感覚です…それに聖夜様の顔を直視すると顔がとても熱くなってしまうのです。
午前はちゃんと見れていたのに…
と、とりあえず、疑問に思ってた事を聞いて見ましょう!!
「あ、あの!せ、聖夜様…なぜ、場所を教えてなかったのにここがわかったのですか?」
少し吃ったのですがちゃんと聞けました。
聖夜様によると、やはりこの水晶に仕掛けがあるみたいなのです。
なんでも、このネックレスは最初から最後まで聖夜様がお造りになったようで、水晶は龍核と呼ばれ、体内で生成される水晶らしく、魔法を込めると強力な魔法具が作れるらしいのです。
なんでもこの都市に来た時から造り始めたようで防犯対策の為に作られたらしいのですが、常時居場所がわかる失敗作となってしまったそうなのです。
あれ?失敗作と言うことは回収されてしまうのですか?…それは駄目です!…どうしましょう…
「聖夜様!こ、これを貰えないでしょうか?」
聖夜様は最初少し渋ったものの私がどうしても欲しい事を伝えていたら、困り顔をしながらも了承して下さりました。
これで名実共に私のものです。
ずっと、ずっと、大切にします。
どうも、クロムジェルです。
小説用のツイッター始めました。
@ChromeGelです。
もしよろしければ、フォローお願いします。
主に創作小説について呟いていくつもりです。
時間を忘れて杖を選ぶ事に夢中なっていたクロエが選び終わり注文を済ませると同時に鐘の音が3回聞こえた。
鐘の音は時間毎に鳴らされる数が決まっており、午前6時と午後3時は1回、午前9時と午後6時は2回、午後0時と午後9時は3回となっている。
今の鐘は3回で午後0時の鐘の音であり、ここに着いてから約2時間クロエの杖選びを眺めていた。
「気にしないでいいよ。クロエの迷っている姿を見てるのが結構楽しかったからね。」
ある程度目安を付けて後日注文をすると言っていたのだが…杖の効果などを見ているうちに柄や長さの他に杖に嵌め込む事の出来る魔法石の色や形などにも迷い、納得のいく杖の構図が出来たところで店の人を呼び意見を聞きながら変更していき理想の杖を作り上げたのだ。
迷って居る時の顔、一つの迷いが消えた時の顔、変更しなければいけなくなった時の顔、コロコロ変化していくクロエの顔は僕にとって時間を忘れるほど愉しく眺めていられた。
「それはどういうことですか!?…まぁ…夢中になってしまい、注文まで待たせてしまったのは私の落ち度ですので…今日回れなかった場所があればまた今度案内いたしますわ…とりあえず、今は昼食に行きましょう。予約していたレストランに間に合わなくなってしまいます。」
クロエは言い終わると同時に僕の手を取り店を出た。
私が聖夜様の手を取り店を出た後、しばらく歩いた時の事だった。
聖夜様は何かを落としてしまったらしく私に探してくるから先に行って少し待ってて欲しいと言い一つのネックレスを手渡されました。
そのネックレスはシンプルな物で小さな水晶が嵌め込んであり、水晶に魔力が込められているのか淡い光を発しながら少し動いておりとても綺麗なものでした。
異性にプレゼントを貰ったのはこれが初めてではないのですが、今まで貰ったどんな豪華な物よりも、どんなにセッティングされた渡し方よりも、今日、不意に渡されたこのネックレスはとても美しく、とても嬉しく、大切に、一生の宝物にしようと思えたのです。
私はレストランの一角でネックレスを眺めながら、そんな初めての思いに耽っていました。
しばらく時間が経った頃でしょう、お店のウェイターさんの「お連れ様が御到着いたしました。」という声が聞こえ顔を向けると聖夜様が「待たせてごめんね」と言い私の前に座ったのです。
気が着くとランチが終わりデザートとなっていたのです。
お腹の満腹感があるのですが何を食べたか、聖夜様と何を話したのか、何故か思い出せません。
上の空だったのでしょうか、緊張して学芸会でちゃんと出来たのかわからなくなるあの感覚です…それに聖夜様の顔を直視すると顔がとても熱くなってしまうのです。
午前はちゃんと見れていたのに…
と、とりあえず、疑問に思ってた事を聞いて見ましょう!!
「あ、あの!せ、聖夜様…なぜ、場所を教えてなかったのにここがわかったのですか?」
少し吃ったのですがちゃんと聞けました。
聖夜様によると、やはりこの水晶に仕掛けがあるみたいなのです。
なんでも、このネックレスは最初から最後まで聖夜様がお造りになったようで、水晶は龍核と呼ばれ、体内で生成される水晶らしく、魔法を込めると強力な魔法具が作れるらしいのです。
なんでもこの都市に来た時から造り始めたようで防犯対策の為に作られたらしいのですが、常時居場所がわかる失敗作となってしまったそうなのです。
あれ?失敗作と言うことは回収されてしまうのですか?…それは駄目です!…どうしましょう…
「聖夜様!こ、これを貰えないでしょうか?」
聖夜様は最初少し渋ったものの私がどうしても欲しい事を伝えていたら、困り顔をしながらも了承して下さりました。
これで名実共に私のものです。
ずっと、ずっと、大切にします。
どうも、クロムジェルです。
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主に創作小説について呟いていくつもりです。
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