△高校3年2組へいらっしゃい!

ふう

4話 Aくん、団長やるってよ

9月の半ば、高校生活最後の体育祭を来週末に控えたAくんは、そろそろ体育祭かぁ、と1人思うのだった。

翌日、Aくんのクラスでは団長を決める会が開かれていた。

Aくんの学校は10クラスあり、5クラスが普通科、5クラスがスポーツ科となっている。

Aくんは普通科の2組で、体育祭は普通科から1クラス
スポーツ科から1クラスという編成になる。

Aくんたち2組はよし子率いる8組と体育祭に望むことになっていた。

団長なんて程遠いと思っていたAくんは話しを聞いていなかった。しかし、その時どこからか

「Aがいいんじゃね?」

という声が聞こえてきた。Cくんだ。殺そう。
そうおもった。よし子が「それいいかも!」と言っていた。

なんだこいつら。

そのままAくんに決まる雰囲気だったので、Aくんは奇声をあげ続けた。

2組の人と8組の人はみんな思った。

「こいつを団長にしよう」

Aくんの行為も虚しくすんなりAくんが団長になった。

Aくんはその日からわけの分からないことを無意識で発するようになっていた。

Aくんはそれを治そうと病院へと赴いた、そこでAくんは耳を疑う事実を耳にした。

診断された病気は『生活習慣病』だったのだ。

「どうしたら治りますか」

医者は言った

「よし子さんのところへ行きなさい」

Aくんは次の日、よし子の家へと行くことにした。
(ここがよし子の家か、でかいな。)
Aくんはインターホンを押す。

「よし子さんは?」

すると年配の女性の声が、

「よし子は学校ですけど、今日は水曜日ですよ?」

忘れていた。今日は平日だ。

しかし、今から学校へ行くのも嫌なのでAくんはよし子の家に上がり込んだ。

「ちょっと、何勝手に入ってるの!」 

「すいません、少し気になることがあって…」

Aくんはよし子の部屋へと入った。Aくんは部屋を探した。よし子の下着などがあったが気にしない。

Aくんはあるものを探していた。

机の引き出しからそれは見つかった。

Aくんはにやにやが止まらなかった、世界に3冊しかない最新の医学書だ。

これの存在を知ったのはつい昨日のことだった。
あの後、医者に聞いたのだ。

これは、どんな病気の治し方も分かるらしい。

「生活習慣病・・・あった!」

しかしAくんは目を疑った。
生活習慣病の治し方は Aくんの想像の斜め上を行くものだった。

今までの常識でいくと、生活を見直せば治るものだったのだが、なんとこの本には

『ある特別な薬を飲まないと根本的には治せない』

とあったのだ。

その特別な薬にはインドでしか育ったことがないスパイスが必要なのだった。その時Aくんは思った、

(川中先生は1ヶ月くらい前にインドに行っていたな。)聞いてみよう。そう考えて、川中先生の所に向かった。

「ああ、それなら、園芸部の庭で育てているところです。」 

 ラッキーだった。 

「どれくらいで育ちますか?」

「わからない。インド以外で育ったことはないからね。」

そうなのだ。当然だが、インドと日本では気候が違う。
インドで育っても日本で育つとは限らない。

(待つしかないかもしれないな)そう思った。
 
「もしかしたら、そのスパイスはアニソン好きかもしれないんだ」

「だったら聞かせてみましょう」

「しかし、もし違った場合枯れてしまう可能性があるんだ」

ありえるのか、そんな話。

そう思ったが、止められるはずもなくAくんはスマホをポケットから取り出した。

「あ、スマホだ、没収〜」

横から声がした。
川中先生が楽しそうにいっていた。うぜぇなんだこいつ

スマホを取られそうになり絶体絶命だと思ったその瞬間、<アンパンマンは君さー♪>という音が聴こえた。

Aくんの携帯の着信音だった。

「コメディー」の人気作品

コメント

コメントを書く