ノスタルジアの箱

六月菜摘

恋るす惑星


待っているのが 何よりも苦手だ。
いつのまにか、そこから逃げ出したくなる。
ひらひらと 蝶のように 旅立ちたくなる。
私の気紛れは、これが原因。

でも、恋って 待つことが 多い。
恋する惑星って、映画あったなぁ。
今、まちがって 恋留守って 入力しちゃった。
恋する、恋るす惑星。

私の上に 空気の地層があって
そのお気に入りの一層に身を潜めて
地上に いたずらを仕掛けるのが すきだ。

こっそりした いたずらに 早く気付いてほしくて
そこでも やっぱり待てなくて、いたずらしたよって
わざわざ言いにいっちゃ、台無しじゃないか。

今日は、五層の 空の層。
ショコラ、オレンジ、クリーム、抹茶。あれ、あと一層は?
ほろ苦くて、透き通って、甘くて、苦い。 あとは、漏れる息。

夜に心待ちにしている物語。 雨の日の詩。 
手に入れるためなら 沈黙も辞さないよ。 
お喋りは封印してがんばるよ、たぶん。
無理しないでね、と願う。 夜の手紙が ほんとうは嬉しいけれど。
できれば、果てしなく続いてほしいから。

書き手が、書き手をすきになったら
振り向いてもらうには、言葉たちで尽くす、果たすしかない。
あふれだす 空気玉を 空に弾いて
私は 遥か彼方の惑星に向けて ウィンクしてみる。 
夜の灯りに 帰ってくるように。

そして、目を閉じて 私の物語を紡いでいこう。



「ノスタルジアの箱」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「詩」の人気作品

コメント

コメントを書く