世界最強の傭兵は異世界でも最強のようです

YKD

第二十六話

ユイの一言で部屋に静寂が訪れた。

「.....」
「.....」
「.....」

最初に口を開いたのは学園長だった。

「理由を聞いても構わないかね」
「ユウスケの実力を見たんでしょ」
「うむ」
「なら、戦うのが一番いい」

学園長は少し考えて言葉を発した。

「なら、他の者でも構わんのでは無いかね?」
「多分無理、少なくともここにいる教師が相手しても手も足もでない」
「ふむ」

学園長はまた考え込み、そして

「良かろう。一ヶ月後の試験内容は二人の模擬戦としよう」
「それで、構わんかね」
「問題ない」
「ん」
「よし、それでは解散とするかの」

学園長が袖からベルを取り出し鳴らすと、リーシャがやって来た。

「彼女の名はリーシャ・カローネ、ユウスケ君、君が仮で入るFクラスの教師じゃ」
「よろしくね」

彼女はこちらに向かってウィンクしてきた。

「リーシャ君は学園の寮長もしておる二人ともそこに入ってもらう」
「学園長、その事なのですが、現在寮の部屋がすべて埋まっており、二人が入れる部屋がありません」
「ほう、ならば少し離れているが昔卒業した生徒の茶会の場所があったであろう。そこに取り敢えず入ってもらうかの」
「よろしいですか?」
「構わん」

リーシャとの話が終わると学園長がこちらに向き直った。

「と言うことじゃ、すまんのう」
「問題ない」
「ん」

学園長が話終わるのを見計らってリーシャが声をかけてきた。

「じゃ、着いてきて」

リーシャの後に続いて歩いていくと正門から東に向かった。しばらく歩くと建物が見えてきた。おそらくは寮であろう。構造は二つの建物が向き合いその間に一つ建物がある。そして、出入り口は中央にある建物だけだ。

「ここが学園の寮よ。大半の生徒はここから学園に通っているわ。向かって左側が女子寮、右側が男子寮よ」
「分かった」
「じゃ、貴方達の暮らす場所はもう少し先だから着いてきて」

寮よりさらに東に行くと家が見えてた。構造は二階建て木造建築のようだ。

「ここが貴方達が暮らす場所よ」
「ここは昔、貴族とか商家のお嬢様とかが茶会の場所として作ったんだけど卒業してからは使われなくなった場所なのよ」
「そうか、なら生活用具はどうしたらいい」
「それは学園側が手配するは必用な物があるなら言ってちょうだい」
「分かった」
「じゃあ、私は寮にいるから生活に必用な物が纏まったら来てちょうだい」
「ああ」

こうして、俺とユイの学園生活が始まった。

コメント

  • ノベルバユーザー128919

    待ってました!

    0
  • ペンギン

    待ってましたー!ありがとうございます!面白いです!
    これからも、頑張ってください!応援しています!

    0
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