世界最強の傭兵は異世界でも最強のようです

YKD

第二十五話

「ほう」

クレマンがリーシャを鋭く睨んだその眼は完全に見下した眼だった。だが、リーシャもここで引き下げるわけにはいかなかった。なぜなら彼女にとってこれは最大のチャンスでもあるからだ。その為にも彼、ユウスケ・ワタベの編入を認めさせねばならなかった。

(彼は間違いなくかなりの実力者だ)

リーシャはそう確信していた。

「その理由を聞いてもいいかねリーシャ君」
「はい、確かに彼は魔法があまり使えないようですが、あれほどの魔力です。鍛えれば相当な実力者になるでしょう」
「ふむ、確かにそれも一理あるのう」
「さらには、彼の使っていたあの魔道具はかなりの高性能なものです。彼を学園に編入させ彼の魔道具を研究するだけでもそれなりの成果を得られるかと」
「ふむ、確かに」

学園長は少し考え込むと顔を上げた。

「クレマン君、確かに君の言うとおり魔力をあまり制御出来ていない者はこの学園に入るのは難しいだろう」
「ええ、その通りです学園長」
「しかし、リーシャ君の言う意見も一理ある」
「はい」
「よって、一ヶ月彼にはこの学園に体験入学してもらい、一ヶ月後再び試験を行うその結果によって正式に編入するかどうかを判断する」
「な!」
「学園長」

クレマンとリーシャが学園長を見た。 

「ただし、彼の面倒を観るのはリーシャ君
君に一任する」
「はい!お任せを」
「.....」

クレマンは不満そうだったが反対の意見は上げないようだ。

「以上で会議は終了とする」

それを聞いた各教員達は散り散りに出ていった。
各教員達が出ていった確認した学園長は俺達がいる待合室に向かった。


一方、待合室にて待機中の俺は、ユイから魔力操作の訓練を受けていた。まず、指先に魔力を集中させ球体を作る。それをビー玉位の大きさで維持をする。
これだけでもセンスがないと出来ないとユイが言っていた。
訓練をしていると学園長が会議を終え戻ってきた。

「待たせてすまんの」
「かまわない、で結果はどうなんだ?」
「うむ、その事で少し話がある」

学園長は二人の結果をいった。まずユイは第三王女と同じSクラスに編入、これで王女の護衛がしやすくなった。そして、俺は

「テストね」
「うむ、じゃが君ほどの実力者なら合格するじゃろ」
「....」

俺と学園長が話している間ユイが考えていた。そして、

「学園長、1つお願いがある」
「なんじゃねユイ君」
「その試験で私とユウスケで試合がしたい」         

コメント

  • YKD

    アルファポリスの作品は名前を変えて投稿しています。また、あちらの作品では少し補足や改編をしておりますのでご了承下さい。

    0
  • しゅう

    あれ?なんかこの作品五ヶ月くらい前にアルファポリスで読んだことがある奇ガス、、、なんか途中で作品が消えてた覚えが、、、?

    2
  • ノベルバユーザー128919

    まってました!

    1
  • ペンギン

    お?なんか、面白いことになりましたねw
    次回の更新もとても楽しみにしています!頑張ってください!

    1
コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品