世界最強の傭兵は異世界でも最強のようです

YKD

第二十二話

俺達は現在囲まれている。

理由は解らないが相手方から感じるのは敵意と言うよりは恐れに近い感じだと思う。

「あの紋章」

どうやらシャル王女は見覚えがあるらしく驚いている様子だ。

「知っているのか?」
「はい、この方達は魔術学園の方達です」
「へぇ」

どうやら今、俺達を囲んでいる連中は魔術学園の関係者らしい。

俺は試しに質問してみた。

「何で俺達を取り囲んでいるんだ」
「っ!」

話しかけたら余計に警戒しだした。そこでユイが俺に声をかけてきた。

「.....ユウスケ、魔力が漏れてる」
「ん?」

(どう言うことだ?魔力が漏れてる?)

「....ユウスケの魔力が漏れてるから皆警戒してるんだと思う、多分」
「.....俺が元凶なのか」

どうやら元凶は俺らしい。だが魔力を抑える方法は知らない。仕方ないのでユイに聞いてみた。

「どうやったら、抑える事が出来る」
「....意識を内側に集中させて魔力を感じたら自然と出来る」
「成る程」

俺は、ユイに言われた通りに意識を内側に集中させた。すると血液と同じような流れで魔力が循環しているのが分かった。

(これが魔力か、この後はこれをどうするんだ)
(ナンデソンナコトシテルノ?)
(っ!)

俺は慌てて意識は戻した。周りを見回すと、全員顔が青ざめてた。

「ユイ、俺はどんな顔をしていた」
「.....笑ってた」
「.....そうか」

俺は、漏れていた魔力を抑える事ができた。だが、1つ代償を払ってしまった。それもとても大きな代償を。



魔力制御出来るようになったが以前警戒させている。それもそのはず、俺は"起こしてはいけない者"を起こしてしまったらしくその影響で警戒度をさらに上げてしまったらしい。

暫くの間睨み合いをしていると「そこまでじゃ!」と、一喝された。

声のする方を向くと白髪で長い髭を生やした老人がいた。

「学園長!」

その老人を呼んだのはフードを被った者の1人だ。

「今すぐ杖を下げるんじゃ!学園の教員ともあろう者が何をしておるか!その者達はレオン王子の推薦で学園に編入する事となった、ユウスケ・ワタベ君とユイ君じゃぞ」

どうやら俺達を取り囲んでいる連中は学園の教員らしい。そして、レオン王子は俺達を学園に推薦していたようだ。

「しかし学園長、いくらレオン殿下の推薦とはいえ、このようなおぞましい量の魔力を抑えようともしなかった者など等学園にいれるなど言語道断です」

学園長の一喝により1人を除いて杖を下げた。しかし、1人だけ反抗してくる者がいた。その男は最初に話しかけたとに一番警戒してたやつだった。

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