苦役甦す莇
Re:Episode27 Eclectic plan
カエデはテスタメントを使って、一通りの仕事内容を暗記し終えた。そしてその頃になると、もう日が落ちて暗くなった頃であった。
「やっば......仕事覚えるのに夢中になり過ぎた......そろそろ帰らなきゃな。」
カエデは鞄を背負うと、人の少なくなった学び舎を駆け抜け、昇降口へ向かった。
「やっばいやっばい! めっちゃ暗いじゃん!」
カエデは急いで駐輪場に向かい、ポケットから自転車の鍵を取り出したが、焦り過ぎたあまり、その鍵を排水溝に落としてしまった。
「あっちゃ〜......やらかした〜......どうしよぅ......最悪歩いて帰る......いやいや......でも母さん呼ぶわけにもいかないし......あぁどうしよ......」
カエデがあたふたと困っていると、そこに一人の男が現れた。
「大丈夫ですか? どうかしました?」
「あ、自転車の鍵を排水溝に落としてしまって、それで困ってるんですよ......」
「なるほど......じゃあ手伝います。」
男はそう言うと、なんの躊躇もなく排水溝の蓋を開け、下に降りてズブ濡れになりながら鍵を探し始めた。
「えっとぉ......あ、ありましたよ!」
「ありがとうございます!」
カエデは手を伸ばし、その男を下から引っ張りあげた。そして鍵を受け取った。
「ホンっっっとにありがとうございました!」
「いえいえ。」
「あ、服......ズブ濡れになっちゃいましたね......」
「あぁ、良いんです良いんです。こんなん慣れてますから。」
男は快活な笑顔で、濡れた所をギューっと絞りながら受け答えした。
「あの......せめてお礼を......」
「いやいや......なんもなんも......別にお礼されるような事じゃないっスから......」
「いやいや......お礼しないと気が済まないタチなんです! お礼させて下さい......」
「じゃあ......そこまで言うなら......」
「じゃ、それじゃぁ......取り敢えず私の家に......」
「あ、分かりました。」
カエデは男と一緒に帰路についた。カエデは自転車をひき、そして一緒に歩きながら会話を交わした。
「あの......お名前はなんと仰るのですか?」
「あ、すみません、名乗り遅れました。俺、笛木 亨って言います。『文芸学科』の『芸術コース』の3年生です。」
「私はイロハ カエデって言います。『理情学科』の『情報コース』3年です......」
「あ! 『理情学科』の人かぁ! 通りで見かけたことないなぁって思って。」
「ですよね。他の学科同士だと交流少ないから分かりませんよね。今日はなんでこんな夜遅くまで学校に居たんですか?」
「あ〜、そうだね......あと少しでやって来る『驟雨祭』の準備......かな? 『美術展』の監督責任者を交代してくれって、前任者に言われちゃって、それで仕事覚えてたんだよね。」
「あ、それ私もです! 私は『古本市』の方を担当する事になって、同じくテスタメントで仕事覚えてました。」
「お、俺と同じか。偶然......なのか?」
「実はですね......笛木さんにシワ寄せが行ってしまったのには理由がありまして......」
 
カエデはそこで、悉皆の事情を説明した。前任者であるリツの恋を成就させようとしている事、そして仕事を代わると言ったのは自分だという事。
「なるほど......そういうワケがあったのか。なるほどなるほど。納得した。」
「すみません......私がこんな計画を立てたばっかりに......ホントに申し訳ないです......」
「いやいや大丈夫大丈夫。そういう事だったなら、全然協力するよ。」
「ホンっっっとにありがとうございます!」
「良いんだ。俺だって、彼女に恋路を滞りなく歩ませたいと思うからね。」
2人はそのまま幾つか会話を交わしながら、カエデの家へと向かった。
「母さんただいまぁ。」
「は〜い、おかえり......って、そこにいらっしゃるのは何方?」
「初めまして。俺、笛木 亨って言います。」
「トオル君ね、さっき知り合ったばっかりだけど、すっごく親切でさ! 排水溝にチャリ鍵落としちゃって、ずぶ濡れになりながら拾ってくれたの。それでお礼がしたくて連れてきちゃった。」
事情を聞いたニホは、カエデとトオルを交互に見て、少し微笑んだ。
「なるほどなるほど。ササ、どうぞ上がって。あ、あと濡れちゃった服は洗濯するから、替えの服を持ってくわね。」
ニホはカエデとトオルを家に上げると、トオルにバレないようにこっそりカエデを捕まえて、ヒソヒソと耳打ちをした。
「男を連れて帰ってくるなんて、カエデもやるようになったじゃない。お母さん嬉しいわ。」
「そ、そんなんじゃないよ!」
カエデはちょっと感情的になりながら、小声で返答した。
「そうかしら? あ、トオルくん、カエデの部屋は2階にあるから、先に階段上がっててちょうだい!」
「分かりました〜。」
「え? 私の部屋!?」
「意中の相手じゃないなら、ひとつ屋根の下でも安心よね〜。」
ニホは少し意地悪な言い方をしながら、リビングへと戻って行った。
「ま、いいか......トオル君だって、私の事好きとか考えてないだろうし......大丈夫だよね。多分。」
カエデはいつものように自室に向かうため、階段を駆け上がった。そして2階にある自室のドアノブに手をかけた。
「トオル君お待たせ......って、え!?」
カエデは自室に入ると、思わず目を背けてしまった。
何故ならば、部屋にいたトオルが半裸の姿で立っていたからである。
「あ、ごめん。濡れた服脱ごうと思って。」
「だからって私の部屋で脱ぐこた無いでしょうに......もぉ......脱衣所なら私の部屋出て廊下をちょっと歩いたところにあるから......そこで脱いできてよね!」
「ごめんごめん。」
トオルは濡れた服を申し訳なさそうに抱えながら、ピュッとカエデの部屋から出ていった。
「全く......異性の友達の部屋で脱ぎ始めるバカが居るかね......」
カエデは何故かドッと疲れたような気分になり、ベッドに腰掛けた。
「はァ......なんか疲れたな......」
カエデは自分の顔をムニムニと撫でると、ふと、床に置いてあるトオルの鞄が目に入った。
普通なら他人の鞄など気にしないのだが、その時そこに置かれてあったトオルの鞄は、少しだけチャックが開いていて、そこから一枚の紙が出ていたのであった。
「なんだこれ......」
他人の鞄の中身を覗くという背徳感よりも、そのちょこっとだけ頭を覗かせている紙を見てみたい好奇心の方が勝り、カエデはトオルの鞄から出ているその紙を、サッと引き抜いて見てみた。
「WANTED......? 誰だろこの人たち......どこかで......見たような?」
WANTEDと書かれた文字の上には、6人の男女の似顔絵が描かれていた。そしてカエデはその6人の事を、何故か見覚えがあるような気がした。
「あ! ちょっと!」
そこに早々に着替えを終わらせたトオルが戻ってきて、カエデから少々乱暴に紙を取り上げた。
「これは君が見ちゃいけないやつなんだ!」
「あ......ごめん......勝手に見て......」
「え〜っと......そういう事ではなくて、なんて言えば良いのかな......とりあえず、これはもうこれ以上見てはいけないし、この事を誰かに話しても行けない。
だって、もう終わったことなんだから。」
「終わったこと?」
「あぁそうさ。終わったことさ。誰も何も覚えてない。彼が優しいから、君たちは何も覚えてない。それが幸せだから。終わったことをわざわざ蒸し返す必要は無いんだ。」
「な......何を言ってるの? 貴方は何者?」
「だから、俺はフエキ トオルだってば。そして今話した事はもう終わったこと。これ以上話す必要も無ければ、メリットも無い。」
「え? ......え?」
「恐らく君は変な違和感を感じているんだろう。今目の前にある日常が、まるで夢幻のように覚えて、ホントに大切な何かを忘れているような気がする。
でもその違和感は何も心配する必要は無いんだ。君の感じているそれは、誰かの優しさの結果だと思えばいい。」
「なんで? なんで私が違和感を感じているんだろうって分かるの?」
「ん......なんで、か。答えらしきモノは幾つか持っているが、きっと君はそれらを理解出来ないだろう。
有り体に言えば、それはきっと、俺が君の事が『好き』だからかな。」
「ちょ......何言ってんの!?」
「何って、君の問に対する答えだよ。」
「巫山戯てんの?」
「俺は大真面目さ。」
「じゃあちゃんと答えてよ!」
「分かった。じゃあ折衷案を出そう。俺はこの事を、君の言う『ちゃんと』答えた所で、君は理解できないだろうと思っている。
対して君は、俺に『ちゃんと』答えて欲しいと思っている。
それなら、俺は君が理解出来るように最大限努力し、君は俺の話を理解出来るように最大限努力すべきだ。」
「そうだね。」
「俺がこの話をするには、今現在ではまだ準備不足なんだ。だから、これから少しの間だけ付き合って欲しい。」
「分かった。こんな私でも、ついていけるって事証明してやるから。」
「やっば......仕事覚えるのに夢中になり過ぎた......そろそろ帰らなきゃな。」
カエデは鞄を背負うと、人の少なくなった学び舎を駆け抜け、昇降口へ向かった。
「やっばいやっばい! めっちゃ暗いじゃん!」
カエデは急いで駐輪場に向かい、ポケットから自転車の鍵を取り出したが、焦り過ぎたあまり、その鍵を排水溝に落としてしまった。
「あっちゃ〜......やらかした〜......どうしよぅ......最悪歩いて帰る......いやいや......でも母さん呼ぶわけにもいかないし......あぁどうしよ......」
カエデがあたふたと困っていると、そこに一人の男が現れた。
「大丈夫ですか? どうかしました?」
「あ、自転車の鍵を排水溝に落としてしまって、それで困ってるんですよ......」
「なるほど......じゃあ手伝います。」
男はそう言うと、なんの躊躇もなく排水溝の蓋を開け、下に降りてズブ濡れになりながら鍵を探し始めた。
「えっとぉ......あ、ありましたよ!」
「ありがとうございます!」
カエデは手を伸ばし、その男を下から引っ張りあげた。そして鍵を受け取った。
「ホンっっっとにありがとうございました!」
「いえいえ。」
「あ、服......ズブ濡れになっちゃいましたね......」
「あぁ、良いんです良いんです。こんなん慣れてますから。」
男は快活な笑顔で、濡れた所をギューっと絞りながら受け答えした。
「あの......せめてお礼を......」
「いやいや......なんもなんも......別にお礼されるような事じゃないっスから......」
「いやいや......お礼しないと気が済まないタチなんです! お礼させて下さい......」
「じゃあ......そこまで言うなら......」
「じゃ、それじゃぁ......取り敢えず私の家に......」
「あ、分かりました。」
カエデは男と一緒に帰路についた。カエデは自転車をひき、そして一緒に歩きながら会話を交わした。
「あの......お名前はなんと仰るのですか?」
「あ、すみません、名乗り遅れました。俺、笛木 亨って言います。『文芸学科』の『芸術コース』の3年生です。」
「私はイロハ カエデって言います。『理情学科』の『情報コース』3年です......」
「あ! 『理情学科』の人かぁ! 通りで見かけたことないなぁって思って。」
「ですよね。他の学科同士だと交流少ないから分かりませんよね。今日はなんでこんな夜遅くまで学校に居たんですか?」
「あ〜、そうだね......あと少しでやって来る『驟雨祭』の準備......かな? 『美術展』の監督責任者を交代してくれって、前任者に言われちゃって、それで仕事覚えてたんだよね。」
「あ、それ私もです! 私は『古本市』の方を担当する事になって、同じくテスタメントで仕事覚えてました。」
「お、俺と同じか。偶然......なのか?」
「実はですね......笛木さんにシワ寄せが行ってしまったのには理由がありまして......」
 
カエデはそこで、悉皆の事情を説明した。前任者であるリツの恋を成就させようとしている事、そして仕事を代わると言ったのは自分だという事。
「なるほど......そういうワケがあったのか。なるほどなるほど。納得した。」
「すみません......私がこんな計画を立てたばっかりに......ホントに申し訳ないです......」
「いやいや大丈夫大丈夫。そういう事だったなら、全然協力するよ。」
「ホンっっっとにありがとうございます!」
「良いんだ。俺だって、彼女に恋路を滞りなく歩ませたいと思うからね。」
2人はそのまま幾つか会話を交わしながら、カエデの家へと向かった。
「母さんただいまぁ。」
「は〜い、おかえり......って、そこにいらっしゃるのは何方?」
「初めまして。俺、笛木 亨って言います。」
「トオル君ね、さっき知り合ったばっかりだけど、すっごく親切でさ! 排水溝にチャリ鍵落としちゃって、ずぶ濡れになりながら拾ってくれたの。それでお礼がしたくて連れてきちゃった。」
事情を聞いたニホは、カエデとトオルを交互に見て、少し微笑んだ。
「なるほどなるほど。ササ、どうぞ上がって。あ、あと濡れちゃった服は洗濯するから、替えの服を持ってくわね。」
ニホはカエデとトオルを家に上げると、トオルにバレないようにこっそりカエデを捕まえて、ヒソヒソと耳打ちをした。
「男を連れて帰ってくるなんて、カエデもやるようになったじゃない。お母さん嬉しいわ。」
「そ、そんなんじゃないよ!」
カエデはちょっと感情的になりながら、小声で返答した。
「そうかしら? あ、トオルくん、カエデの部屋は2階にあるから、先に階段上がっててちょうだい!」
「分かりました〜。」
「え? 私の部屋!?」
「意中の相手じゃないなら、ひとつ屋根の下でも安心よね〜。」
ニホは少し意地悪な言い方をしながら、リビングへと戻って行った。
「ま、いいか......トオル君だって、私の事好きとか考えてないだろうし......大丈夫だよね。多分。」
カエデはいつものように自室に向かうため、階段を駆け上がった。そして2階にある自室のドアノブに手をかけた。
「トオル君お待たせ......って、え!?」
カエデは自室に入ると、思わず目を背けてしまった。
何故ならば、部屋にいたトオルが半裸の姿で立っていたからである。
「あ、ごめん。濡れた服脱ごうと思って。」
「だからって私の部屋で脱ぐこた無いでしょうに......もぉ......脱衣所なら私の部屋出て廊下をちょっと歩いたところにあるから......そこで脱いできてよね!」
「ごめんごめん。」
トオルは濡れた服を申し訳なさそうに抱えながら、ピュッとカエデの部屋から出ていった。
「全く......異性の友達の部屋で脱ぎ始めるバカが居るかね......」
カエデは何故かドッと疲れたような気分になり、ベッドに腰掛けた。
「はァ......なんか疲れたな......」
カエデは自分の顔をムニムニと撫でると、ふと、床に置いてあるトオルの鞄が目に入った。
普通なら他人の鞄など気にしないのだが、その時そこに置かれてあったトオルの鞄は、少しだけチャックが開いていて、そこから一枚の紙が出ていたのであった。
「なんだこれ......」
他人の鞄の中身を覗くという背徳感よりも、そのちょこっとだけ頭を覗かせている紙を見てみたい好奇心の方が勝り、カエデはトオルの鞄から出ているその紙を、サッと引き抜いて見てみた。
「WANTED......? 誰だろこの人たち......どこかで......見たような?」
WANTEDと書かれた文字の上には、6人の男女の似顔絵が描かれていた。そしてカエデはその6人の事を、何故か見覚えがあるような気がした。
「あ! ちょっと!」
そこに早々に着替えを終わらせたトオルが戻ってきて、カエデから少々乱暴に紙を取り上げた。
「これは君が見ちゃいけないやつなんだ!」
「あ......ごめん......勝手に見て......」
「え〜っと......そういう事ではなくて、なんて言えば良いのかな......とりあえず、これはもうこれ以上見てはいけないし、この事を誰かに話しても行けない。
だって、もう終わったことなんだから。」
「終わったこと?」
「あぁそうさ。終わったことさ。誰も何も覚えてない。彼が優しいから、君たちは何も覚えてない。それが幸せだから。終わったことをわざわざ蒸し返す必要は無いんだ。」
「な......何を言ってるの? 貴方は何者?」
「だから、俺はフエキ トオルだってば。そして今話した事はもう終わったこと。これ以上話す必要も無ければ、メリットも無い。」
「え? ......え?」
「恐らく君は変な違和感を感じているんだろう。今目の前にある日常が、まるで夢幻のように覚えて、ホントに大切な何かを忘れているような気がする。
でもその違和感は何も心配する必要は無いんだ。君の感じているそれは、誰かの優しさの結果だと思えばいい。」
「なんで? なんで私が違和感を感じているんだろうって分かるの?」
「ん......なんで、か。答えらしきモノは幾つか持っているが、きっと君はそれらを理解出来ないだろう。
有り体に言えば、それはきっと、俺が君の事が『好き』だからかな。」
「ちょ......何言ってんの!?」
「何って、君の問に対する答えだよ。」
「巫山戯てんの?」
「俺は大真面目さ。」
「じゃあちゃんと答えてよ!」
「分かった。じゃあ折衷案を出そう。俺はこの事を、君の言う『ちゃんと』答えた所で、君は理解できないだろうと思っている。
対して君は、俺に『ちゃんと』答えて欲しいと思っている。
それなら、俺は君が理解出来るように最大限努力し、君は俺の話を理解出来るように最大限努力すべきだ。」
「そうだね。」
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コメント
桜もち
続き。
順番前後します。『まさかあの植え込みに〜あの世なんじゃないか?』同じこと二回言ってますね。言うべきことと言わせたいことにちゃんと区別付けるべきです。
二話目。
『本来なら建物〜感じだった』作者は異世界だと分かって書いていますが、キャラクターの感想としては不自然? 車道は敷いてあって当然のものですか? 見知らぬ場所に来ているのに、普段の常識を当てはめるのは違和感があります。キャラクターの思考に介入しないようにしたいです。
揚げ足取りになってしまい申し訳ないです;; 偉ぶるつもりはありません、全て無視してもらっても構いません。気が向いた時に見てください。
応援してます! これからも頑張ってください!
桜もち
どうも! どこか哀愁漂う語り口が印象的でしたね。まだ二話だけしか読んでませんが、気になった所を書いていきます。
一話目の『俺のどこが〜昔から好まなかった』ですが、地の文で疑問に思いながらセリフでそれをスパッと遮ってしまうのは少し不自然? 言い訳するから聞きたくなくなったなら「もういい、それ以上言うな」って感じだと自然ですかね。キャラクターの思考を飛ばすことなく書いていけたらいいと思います。
次に『まず1つ目の違和感〜驚きだった』この時、主人公の周囲はどういう状況ですか? 後の描写で森の中に居ることが分かり、さらに『月明かりが差し込んでいて』とあるので夜、そしてわざわざ描写してあるくらいですから『月明かりが差し込む』場所以外はかなり暗い、という風になる筈です。そんな中で【手が透けている】と分かるでしょうか? ストーリーを進めたいのは分かりますが、状況に合わせた描写が必要です。