GRO story

ニュートリノ

カミングアウト

ガチャ

ミュリノ・ゼノの部屋

ゼノ「じゃあ、さっそくお風呂入りに行こ。この服けっこう暑いから汗かいた。」

ミュリノ「あ、あの!ちょっと待ってください。」

ゼノ「ミュリノちゃん、どしたの?」

ミュリノ「ああああの、実は!私、お、お、おと、」アバババ

ゼノ「なんか、慌ててるみたいだけど、とりあえず、深呼吸しようか。」

ミュリノ「ひっ、ひっ、ふー。ひっ、ひっ、ふー。」

ゼノ「待って、それ呼吸違いだよ。」

ゼノ「落ち着いて~。」

ミュリノ「あの、ゼノさん。実は、私、お、お、おと、」


ミュリノの脳内

ミュリノ「実は私、リアルは男なんです!」

ゼノ「え、そうなの!?・・・ネカマはあっち行って。近づかないで!」



………


ミュリノ「ん?寝ちゃってた?」

ゼノ「良かった。ミュリノちゃんいきなり倒れるからびっくりしたよ。具合はどう?もう大丈夫?」

ミュリノ「すみませんでした、ごめんなさい」(ToT)

ゼノ「???え、今度はどしたの?」

ショウマ「お、起きたか。」

エピソード「目が覚めてよかったけど、寝てる間、変な夢でも見たん?」

ショウマ「ああ。」察し

ゼノ「まあ、お風呂入りに行こ?」

ショウマ「ええと、その、そいつ、実はリアル、おと」

ミュリノ「やめてぇぇ!」

ショウマ「じゃあ、今すぐ、自分で言え!」

ミュリノ「」ヒッグヒッグダッ

ショウマ「あ!おい!」

ショウマ「あいつ、いっつも都合が悪くなると泣いて逃げる。ほんまにああいうとこ直せよ、もうそろそろ高校生になるのに、何なんあいつ。」

香乃ヵ「あれ、どしたんミュリノちゃん。」



ミュリノ「ショウマ、ヒッグあそこまでヒッグ言わなヒッグくたっていいじゃん…」ウル

ミュリノ「ショウマのバカ!」ウワーン



香乃ヵ「ミュリノちゃん、どうかしたん?」

ゼノ「ショウマくんがミュリノちゃんに何かを自白させようとして怒ったら泣き出して逃げて…」

香乃ヵ「ショウマくん、無理に自白させようとしても言ってくれないんだ。人にはタイミングというものがあるからさ。それに、本人が言いたくなったら言うだろうし、な?」

ショウマ「いやいやいや、けっこう重要なことですよ!だってあいつ、リアルは」

香乃ヵ「それ以上は、本人に言わせてやれ。」

ミュリノ「皆さん、その、今まで騙してて本当にごめんなさい!あの、実は私は、リアルは男なんです。ごめんなさい!」

エピソード「ネットとリアルの性別が違うなんてよくある話だし、別にいいよ。」

ゼノ「ちょっとは驚いたけど、別にいいよ。よくある話だしね。」

ミュリノ「」ヒッグヒッグウワーン

ゼノ「じゃ、お風呂入りに行こうか。ミュリノちゃん」


男湯 脱衣場


エピソード「そういえば、ミュリノちゃん、普通に女湯行ったけど…」

ショウマ「あ!これじゃ、あいつに自白させた意味がない!」


女湯 脱衣場


ミュリノ「あ!そういえば、なんで女湯来てるんだろう、このままじゃ、自白した意味がない!」

ゼノ「待って、それでも男湯には行っちゃダメ。今、ミュリノちゃんは、女の子でしょ。」

ミュリノ「かといって、風呂に入っては、私が変態扱いされちゃう。」

ゼノ「なーに言ってるの。体洗うときは見ないと洗えないんだから、仕方ないでしょ。」

ミュリノ「でも…」

ゼノ「あー、もう!そんなんだから、ショウマくんに怒られるんでしょ!リアルで、男なんなら、もうちょっとシャキッとしなさい。性格と一人称があれだから、リアルが男だなんて、いまいち信じれない。」

ミュリノ「うぅ…」

ゼノ「ほら、入るよ。てか、なんで目隠してんの?どうどうとすればいいのに、どうせ私たちしかいないし。」

ミュリノ「で、でも、なんでタオルとか巻かないんですか?」

ゼノ「そりゃ、男が見る危険もないし。あんたうぶねぇ。」


 ◇


ゼノ「ふー、お風呂気持ちよかった~。」

ミュリノ「うぅ…」

エピソード「結局、ミュリノちゃん女湯入ったんだね…」

ショウマ「ったく、これからこの世界で、女として生きるんだから少しでも早く慣れろよ~。」

ミュリノ「はぁ!?私の気持ちも知らないくせに、よくそんなことが言えるね!女になった私の立場も考えてよ!」

ショウマ「もともと、ネカマだったお前が悪い。」

ミュリノ「ショウマ、全国のネカマとネナベに謝れ!」

ショウマ「はいはい、悪かった悪かった。」

香乃ヵ「ごはんできたぞ~。」


部屋→→→食堂


ミュリノ「あれ?シィさんだ。」

シィ「ニョロ?お、エピさんたちじゃないニョロか~」

ショウマ「えっと、このニョロニョロしてる人は?」

ゼノ「シィキャラードさんですよ。シィさん、この人は、ミュリノちゃんの友達のショウマくん。」

シィ「ほほう、君がショウマくんか…やっぱり聞いた通りイケメンニョロね。」

ショウマ「え、俺のこと知ってるんですか?」

シィ「あ、あぁ。さっきかのさんから聞いたんだよ。それにしても、さっき、ミュリノちゃんを泣かせたと聞いたんだけど?」

ミュリノ「それは私が悪いんですよ。私が男だってこと言わなかったから。」

シィ「そうなんだ。」

ミュリノ「あれ、驚かないんですか?」

シィ「い、いや驚いてたよ。思考回路が停止するほどw」

香乃ヵ「おーい、冷めないうちにさっさと食べろよー。」

全員「いただきまーす」

ゼノ「すごい!おいしい!」

エピソード「そういえば、ここ食料あったんだな。」

香乃ヵ「あぁ、もとからあったぞ。今の人数でも1ヶ月は持つ程度に。」

ミュリノ「そういえば、もとからあったんですか?男湯、女湯って、ここってもともとNPCの家ですよね。」

香乃ヵ「なんでかは分からんけど、最初からあったんだ。多分運営がやったんだろうな。」


…ワイワイガヤガヤ…


食堂→→→部屋


女子部屋にて

ゼノ「ねぇねぇ、女の子になってからさ、何か気持ち的な変化なかった?」

ミュリノ「まだ、初日なのでなんとも言えないですね。特に今日1日バタバタしてましたし。」

ゼノ「まあ、ゲームの世界に閉じ込められた上に女の子になっちゃったもんね。」

ミュリノ「あの、もう眠いんで寝ていいですか?」

ゼノ「あ、いいよいいよ。じゃ、ランプ消すね。」


男子部屋にて

エピソード「そういえばさ、女の子になったミュリノちゃん見てどう思った?」

ショウマ「どうって言われても、今日1日中忙しかったのでよく見てなかったですね。それより、明日に向けて早く寝ませんか?」

エピソード「そうだな」

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