抗え幽霊少女

シシカバブ

少年の嘆息

帰りたい。

桜舞い散る季節、晴れて高校に進学した俺は早速とばかりに自分の怠惰さを炸裂させていた。

また三年もいなきゃ行けないのか。

ほんとため息しか出ない。

そんなことを思いながら中学からの友達と登校していた俺は急に立ち止まった。

これがあるのも外に出たくない理由なんだよなぁ...

生まれつき霊感の強い俺はしょっちゅう幽霊ってものを見ている。

小学校の宿泊での肝試しでは道中自分たちの前に行ったペアかと思って声かけたら普通にそこの地縛霊達だった。

無論俺のペアの子は何も見えていなかったので俺がほぼ幽霊みたいな扱いされて全力で逃げられた。

それくらいナチュラルに幽霊が見えてる。

そして俺が見たものはボロボロの人が住んでるはずもないような空き家の2階の割れた窓から女の子がこっちを見ているものだった。

無論幽霊だろう。

それもたぶんあの感じは地縛霊だろう。

そして少女は俺と目があったことで珍しいものを見るように目を丸くした。

てかめっちゃ可愛いなこの子。

黒髪の長髪で俺と同じで目が青くキリッとしていて生徒会長とかが似合いそうだ。

てかなんか猫抱えてね?

そんなどうでもいい事と思っていると友達に声をかけられ、俺は再び歩き始めた。






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