AAクラスのモンスター生徒は最強達ばかり

みさにゃんにゃん

2話 1000年後私は高校生になった

1000年の月日が経ち私は高校生となった。
髪も伸びたし、身長も伸びて体力はそこそこ戻ってきた。
そして、ステータスは相変わらずである、いや、見ることは出来るけど、前見た時よりも数値が上がってる気がするしレベルも上がっていたし、スキルとかが増えていた。

レベル50、これが今の私のレベルである。
半分、そもそも、この表示されてるレベル数値はどこまでが限界なのかが気になる、私の予想では100が限界値なのだと思う。

それと新たに現れたのは[種族スキル][加護スキル]というものだ。
この2つはどうもよく分からないし、まだ表示がされていない。

加護って事は何かに護られてるって言う意味だよね?
それがまだ表示されてないとなると、これは自分でその何か・ ・を見つけて加護をつけるという具合なのかな?
よくは分からないけど、多分そうなんじゃないのかな?
そう思いながら私はカメラポーズをやめた。

「さて、今日は確か高校の入学式だった、着替えてぼちぼち行こうかな。」

私は真新しい制服に身を包み朝食をゆっくりと食べ終わり身支度を済ませ家を出た。



◆   ◆   ◆




「(2回目の高校生活も静かに、大人しく過ごせたらいいな)」


だけど私の予想を超えるものがある事を知るのは学校に入る校門前からだった。

校門前では先輩方が何やら力自慢、力比べ⋯魔力比べをしていた。
やる必要あるのかな。

あれをやらないといけないらしい、生前地球人だった頃の私はあまり体力はない方だったけど、二回目の転生で、両親が戦闘型のおかげでものすごく鍛えられてしまったかはあまり目立った行動はしたくないのである。

とりあえず列に並び順番が来るのを待っていると1人の女子生徒が並ばずに校門に入っていった。

「(並ばずに入って行くということは上級生?)」

だけど、その予想は外れた 

「おい、そこのお前! 新入生だろ、何故並ばない?」

先輩の問に新入生の女の子はただ黙っているだけだった。
そしていくら質問しても黙り込んでいる女子に痺れを切らしたのか、先輩は拳を強く握りしめ勢いよく女の子の顔面めがけて殴ろうとした。

その後継に私は直ぐに目をそらした。
そしてそのすぐ後で先輩の叫びとうめき声が聞こえ、見てみると女の子が先輩を足蹴にして立っていた。

「(え?)」

私が目を逸らした間に、一体なにが?

「おい、クソ魔族その程度の実力で私と戦おうとしていたのか?
お前如きが私に叶うわけねぇだろ屑が。 」

すごい言いよう⋯

「テメェっ! 調子に乗るのもいい加減に⋯」

「それはこっちのセリフだ、自分の立場をわきまえろドクズが。」

「なんだと、このアマ⋯!」

なんか本当にまずい雰囲気になってきたのかもしれない。
というか、誰かこの騒ぎ止めてくれる人は現れないのだろうか。

そんなことを考えてる間に女の子は先輩をまだボコボコに殴ってる。
当然周りの人は怖くて止めようとはしない、そして私も止められるわけがない、止めたとしても私にも矛先が向けられる可能性が高いのだ。

だから、私はただ見ているだけ。


「おいおい、みんな見てるだけで誰も止めねぇのか?」

沈黙の中ハツラツと高い声を出したのは170cm以上はあるスラッとした男の子だった。

種族はなんだろう、赤い羽根が生えてて黒い角が生えてる。
という事は悪魔、なのかな?

「なあなあ、ストレス発散するのはいいけどさ、周りの迷惑も考えてくんない? 暴力不良女」

この人もこの人でとんでもない事を⋯。

そして女の子も男の子の存在に気づいたのか、先輩を殴るのをやめて、ゆっくりと男の子の方へと近づいてきた。

当然男の子の近くにいた人達は一斉に離れた、そして私も近くにいたから危なくない所に避難をした。


「竜族が私に戦いを挑むつもり?」

「まっさか〜、あんたの行動が目障りかつ、問題行動に見えたから注意しただけだけど?
え?もしかして、俺があんたに喧嘩売ってると勘違いしてわざわざ俺のところに来たの? ご愁傷様〜」

そして次に何かを言おうとした竜族の男の子目掛けて殴り掛かる女の子、だけど男の子は簡単に避けてケラケラと女の子を笑いながらまた避けた。

「⋯少しは楽しめるわね。」

「そりゃどーも。」

お互いにニヤリと笑い格闘みたいな戦いが始まった。
そして、その戦いを止めるものはもういない、みんなから恐怖出足がすくんで、立つことしかできないからだった。

かくいう私もそんな感じだ。
そして、この二人は一体いつまで戦うんだろう⋯。

などと疑問に思っていると

「こらー! お前ら一体何をしている!」

遠くの校舎から先生達が走ってきた。

「ありゃ〜、先生来ちゃったか、じゃあ、この続きは後日⋯いや、また会えた時にやろっか。」

「上等だよ。」

先生達が到着する前に二人は散り散りとなってどこかへと向かった。

そして、あの二人がいなくなったおかげか生徒達はとりあえず一安心をして校舎へと入っていった。

「(とりあえず、私も入りますか。)」

深呼吸をし終えた後にゆっくりと校舎へと足を運んだ。

「あ、そう言えば⋯あれ力比べやらなくて良かったのかな?」



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