右目を無くした少年の恋のお話

Akisan

新たな刺客?

「ハァッ!何で急に追いかけてくるんだよ!」
足にしがみついている京極を引き剥がそうと
足で踏むが離れない

「そもそもはお前が悪い!」
「そこだ!何で俺が悪いんだよ!」
お互いの認識の齟齬に気付き聞くと

「フラれたんだよ、アイツに」
「そうか」
「もっと何か反応しろよ!」
「あー、そうですか、可哀想ですね」
「なんだその棒読みは!」

「で?それが何で俺が悪いになるんだよ」
「アイツは嬉しそうに校舎裏まで来たんだよ
スキップしながら、そして、俺に気づくと
  
『あれ?咲宮君は?』

って言ったんだよ…俺の気持ちがわかるか!?」

「いや、わからねぇよ」
「だよな!お前はそうだよな!」

「鬱陶しい、何でそれが俺のせいになるんだよ」

「まだわかんねぇのか!アイツは──!」


「あ!咲宮君居た!ちょっとこっち来て!」
昨日、俺に話しかけてきた女子が俺を見つけ
手招きしている

「すまん、用事ができた」
そう言って足を引き抜き

「待て!まだ話は終わってねぇ!」
その声を背中に導かれるままに歩いて行った

「今日の放課後空いてる?」
階段の踊り場付近で振り向き様にそう言われた

「空いてない」
面倒事センサーに反応があり即座に答える

「え、えと10分ぐらいで良いんだけど…だめ?」
流石に10分のお願いを用事があるでは片せない

「それくらいなら良いが」
と、答えると

「やった!じゃあ、放課後ここで」

と言って走り去っていった

「見つけたぞ~!」
京極が階段を駆け上がってくるのが見えた

「あぁ!もう!しつこい!」
そして、また鬼ごっこがスタートした



「廊下は走るな!」

「「はい、すいません」」

おかげで担任に怒られた


コメント

  • ミラル ムカデ

    とても面白い作品ですね!
    更新を楽しみにしています

    4
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