右目を無くした少年の恋のお話

Akisan

書店の奥にて少年少女の邂逅

所変わって書店の奥

「本当に学校と全然雰囲気違うね」
ちゃぶ台を挟んだ向こう側の少女がいう
「さっきからそればっかりじゃん」
春斗はぶっきらぼうに返す

「あ、えと、咲宮くんはどんな本を読むの?」
間を繋ごうと慌てて話を続ける
「別に、面白そうだと思った本だよ
ジャンルとかは関係ない」
そう言って出されたお茶を飲む

「あ、じゃあ───」
何かを言いかけた少女の話を遮り

「無理に話そうとしなくて良いよ
僕も話すの苦手だし、お茶、ごちそうさま」
春斗は立ち上がり帰り支度を始めた

「どうしてそんなに嫌われるように振る舞うの?」
まっすぐな眼でこっちを見ている

「…」
答えられずにたじろいでいると

「いきなりごめんね、知らない人に聞かれても困るよね」
そう言うと少女は立ち上がり

「じゃあ、また明日、学校でね」
笑って軽く手をヒラヒラと振った

コメント

  • あいす/Aisu

    続き、楽しみにまってます‼︎頑張ってください‼︎

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