転生先は異世界学園

猫宮&宮藤みほ

2章1話魔王少女

暗い空間に薄い光が差していた。
そんな中私がボーッとしていると不意に
後ろから声が響いた。
「やあ、魔王少女ちゃん」
という声に私が振り向くとそこには
白い髪に澄んだ空のような瞳の
私と同い年位の青年が立っていた。
「あなたは、誰なの?」
と私、黒野凪咲がそう尋ねると青年は
目を細めて
「知りたかったら、目を覚まして
零の姫に聞くといいよそしたら僕は
君の力となろう」
「それは一体どういう意味?」
とわたしが問いかけるが青年は
「僕の名前は、沖田これだけは
覚えておいて凪咲、君はいつか死の危機に瀕する
だろうから、その時にまた会おう」
と言い残し沖田と名乗った青年の姿は消え
私の意識も真っ白に塗りつぶされた。
そして、次に私が目を覚ました時に視界に
入って来たのは真っ白な天井だった。
ゆっくりと体を起こし辺りを見渡すと
どうやら、ここは病院のようだった。
そして、わたしの横の机には
果物の入った籠とプレゼントのBOXの
ような物があった。
「何かしら、これ」
と言いながら私がBOXを開けようとすると
部屋の入口の方から複数の足音が聞こえてきた。
「だからねー凪咲さんが目覚めてたら
いいなって私は思うんだ」
「確かにそうだけど、1週間も目を
覚まさないんだよ?
このまま目を覚まさなかったら」
という会話をしながら見慣れた二人の少女が
病室へと入ってきた。
「ってえ、なぎさ・・・さん?」
とショートの髪に茶色い髪の少女田辺弓たなべゆみ
驚いた顔でこっちを見るそんな田辺さんに
つられてこっちに視線を移したミーシャさんも
田辺さんと同じく驚きの表情で固まった。
「えっと、二人ともその」
と私はしばらく黙っていたがそのまま
「久しぶり」
と、そう言った。
そして、私がそう言った瞬間に、
田辺さんが私のそばへと走りよって
抱きついてきた。
「田辺さん!?」
と私が驚いていると田辺さんは
「凪咲さん良かった本当に良かったよう
昏睡状態でいつ目覚めるか分からないって、
そう言われてたから」
という田辺さんの声は微かに涙声だった。
そんな田辺さんをよそにミーシャさんは
咄嗟に医者を呼びに行っていたらしく
しばらくしてミーシャさんと白衣を着た
女性が病室へと入ってきた。
「あーそのお邪魔した、かな?」
という医者の言葉に田辺さんは私から離れると
そのまま病室の外へと走り去って行った。
「弓!」
と田辺さんの名前を呼んでミーシャさんは
そのまま田辺を追いかけて病室を後にした。
私が呆然としていると女医は胸ポケットから
ココアシガレットを取り出して口に咥えると
「若いっていいねぇ、でもまさか
女の子同士の恋愛が見れるとは
思わなかったけれど」
という女医の言葉は今の私には聞こえなかった。
と言うよりも今の私の顔は多分とても
真っ赤なのだろう私は顔がどうしようもなく
火照っているのと、自分の中にある一つの感情を
否定しようとしたができなかった更には
田辺さんの顔が思い浮かぶ
(確かに田辺さんは可愛いと思う。
けど、田辺さんは同性の女の子でだから
好きとかそういうんじゃ・・・)
とここで私の脳はオーバーヒートし
私はそのままベットに倒れ結果的に
退院が3日程伸びてしまった。
その後も田辺さんがお見舞いに来たが
私はまともに顔を合わせることが
出来なかった。

三日後。
病院の前に黒い車が止まっていて
私は現在その車の中で和服の少女の隣に
座っていた。
「久しぶりね凪咲さん」
とその少女、零崎彩は私にそう話しかけてきた。
「はい、久しぶりですね彩さん」
と私が言うと彩さんは気のせいか
顔に笑みを浮かべているように見えた。
「女医に聞いたわよ、田辺弓さんに
抱きつかれて、惚れちゃったそうね」
という彩さんに私は車のドアに頭を
ぶつけた。
「そ、そんなわけないじゃないですか
だ、だってそ、その同性なんですよ!?
あ、ありえないじゃないですか!!」
と私が動揺しながらそう言うと
彩さんは面白い物でも見るかのように
楽しそうにくすくすと笑い始めた。
「あら、世の中には同性愛という物も
あるのよ?それに、あなたも
気づいているでしょうけどここは
あなたの世界に似ているようで似ていない
そんな異世界なのよだからこそ」
と彩さんは底で言葉を切った。
「だからこそ、なんなんですか?」
と私が聞くと彩さんは誤魔化すようにして
「まあ、詳しくはみほにでも相談したら
いいんじゃないかしら」
と言って一つのBOXをこちらへと
差し出してくる。
よく見たらそれは私が目覚めたあとに
弓さんに抱きつかれたりなどの事があって
開けられなかったBOXだった。
「お目覚め少女に私からのプレゼントよ」
という彩さんに促されて私がBOXを
開けると中に入っていたのは
スマートフォンのに似た物だった。
「これは?」
と私が聞くと彩さんは
「みほにでも聞いて」
とだけいっているうちにとある一つの
路地裏の前で車は止まった。
「この路地裏を進んだ先にある建物に
みほはいるからまあ、後は頑張ってね」
とだけ言うと彩さんを乗せた車は
私を下ろしてそのまま走り去ってしまった。
そして、私がそのまま路地裏へと視線を
向けると路地裏からは冷たい風が
流れてきた。
私はしばらく考えたあとに覚悟を決めると
そのまま路地裏の奥へと歩みを
進めるのであった。

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