ギャング★スター

髭紳士

スターズ0ゼロ4

白い霧がかかる山の中腹で、六人の子供達は崩れ落ちた。教会は半分焼け落ち、辺りにはエチゴ製薬の刺客と思われる死体が無数に転がっていた。
「ゼロ」
その名を呼び子供達は探し回る。
「おい、居たぞ」
ゼロは十字架の前で生き絶えていた。子供達はそれを理解すると涙を流し立ち尽くしていたが、しばらくして動き出した。
アルファがエチゴ製薬本社への地図を見つけ出した。
「弔い合戦だ。乗り込んで皆殺しにしてやる」
ガンマは瞳孔が開いた目で言った。沈黙が流れる。それはそれぞれが覚悟を決める為の物だった。 
「行こう」
ベータが言うと子供達は歩き出す。
ゼータが歩き出そうとするとデルタが呼び止めリボルバー拳銃を渡した。
「これって…」
「俺達はゼロの一番弟子だったよな」
デルタは真っ直ぐにゼータを見た。それにゼータも視線で答える。
「ああ」
霧は晴れ、焼きつくような太陽が昇った。


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