僕と彼女の物語

りゅう

新たな恋







さて、僕は以前僕に告白してくれたふうかを振ったわけだが、僕とふうかが気まずい関係の最中にふうかの親友であるゆずも恋をしていたようだ。

「ゆず、好きな人がいるって本当なの?」

ゆずに相談されたふうかがゆずに尋ねる。

「本当…だよ…」

ゆずが顔を赤くしながら言う。

「で、好きな人って誰なの?」

「えっとね…えっあー、言わないとダメかな?」

ゆずが顔を両手で塞ぎながら言う。可愛いな〜ふうかはゆずを見てそう思っていた。

「言わないとダメ、じゃないと相談に乗れないでしょ」

「そうだよね…私が好きな人は…好きな人は…好きな人は…」

ゆずが言おうと頑張っているが言い出せないようだ。

「やっぱ無理〜」

ゆずはそう言い走り去って行った。
その場に取り残されたふうかはポツンと座っていた。

「あれ、ふうかちゃん、何してるの?」

座ってたふうかにここみ先輩が尋ねる。

「あっ、なんでもないですよ〜」

さすがに人の恋愛のことを勝手に話す訳にはいかないと思いふうかはその場を去ろうとする。

「ゆずちゃんの恋のことかな〜?」

ここみ先輩がニヤニヤとしながらふうかの肩を掴む。

「なんでそれを!?」

「やっぱりそうなんだ」

「あっ、」

ふうかがやらかしたというような顔をする。

「で、ゆずちゃんはなんて?」

ここみ先輩がふうかに尋ねる。

「それが何も教えてくれなくて…」

「うーん、どうやってえいと君と引っ付けようか…」

ここみ先輩が頭を抱えながら考え込む。

「えいと!?」

ふうかが慌ててここみ先輩に確認する。

「え?そうでしょ?ゆずちゃんの反応とか見てたらわかるじゃない」

ここみ先輩がさらっとすごいことを言うがふうかはそれどころじゃなかった。

本当にゆずの好きな人がえいとなら阻止しなければならないと、ゆずは可愛い、優しいし、面倒見もいい、故にえいととは釣り合わないとふうかは判断した。

ゆずにはもっと素敵な男性が似合うと…







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