そして僕らはまた恋をする

ルハイン

プロローグ

私達が、出会ったのは、偶然だった。いや、運命なのかもしれない。私は、自分の家が、嫌いだった。私の家は霊が見えるという特殊な一族だ。だから、毎日のように霊媒や術の練習や、名家にふさわしい振る舞いの練習なのでもうたくさんだった。そんなある日、家から、抜け出して、淡々と歩いて小さな商店街に着いた。町は、小さな家が多かったけど、とても暖かな町だった。商店街を見渡していたら、小さな窓から人影が見えた。まさか霊なのかなぁって思って近づいて見ると、少年がこっちを見ていた。じっとこっちを見る少年は小さな部屋に閉じ込められているようだった。私は、彼を自分と同じように思ってしまった。だから、私は、彼の家の敷地内の木に登って見た。彼と話してみたかったからだ。窓を叩いて見ると、彼は窓を開けてくれた。私は、おもいっきり彼に話しかけてみた。「ねぇ、どうしてこんな所にとじ込もっているの?」と彼に聞いてみた。彼は少し困った顔をしながら、答えてくれた。「僕は体が普通の人より弱いんだって。だから、お母さんに、お天気が悪い日は学校に出かけちゃだめなんだって。」と彼は、悲しそうな顔をしていった。「ふーん。一人で寂しくないの?」と私は、彼に聞いてみた。すると彼は、普通の人じゃ見えないはずの者に指を指した。「大丈夫だよ。お友達たくさんいるし。だから、寂しくないんだぁ。」私は、目を丸くした。なぜ、彼があれを見えるのか不思議でたまらない。もしかすると私と同じなのかも知れない。私は、自分だけが特別な力があると思っていた。「ねぇ、私は、光。三条院光。あなたは?」「僕?僕の名前は翼。雪村翼。よろしくお願いします。」と翼が丁寧に挨拶をしてくれた。「ねぇ、私達友達になろうよ。」と翼の手を繋いだ。「うん!友達になろう!」私は、そう言って、翼の満面な笑顔に心がドキッとした。こんな顔で笑うんだ。可愛い…って可愛いって何?私どうしてたの?こんな、自分より小さい子にときめいているのよ。顔を赤くした私に翼は除き混んでどうしたの?と言った。「何でもないよ。」と照れなが言った。そんな事より、「ねぇ、翼。あなたさっきお友達があそこにいるって言ったよね?」と真面目な顔で翼に聞いてみた。「うん。言ったよ。」「私ね、信じられないけど霊が見えるの。私の家系は、代々伝わる陰陽師の子孫何だって。だから、翼が友達って言っている人たちは、霊なんだよ。だから、私が浄化してあげる。」翼は嘘でしょって顔をしている。でも、霊を野放しにしては行けない。もしも、悪霊になって翼を襲ってしまったら…絶対にそんなことはさせない。あれ?私なんで会ったばかりの子にこんなこと思うのだろう。そんなことを思っているうちに霊が悪霊になってしまった。しまった、まだ、この部屋には、翼がいるのに。落ち着け私。まずは、翼を守ることが優先よ。「翼!私から、離れないで!絶対に私が守って見せるよ。」
「光…」 翼は体をびくびくと震えながら、私の後ろに隠れていた。私は、うちポケットの中から、扇を出した。私は、扇をひろげて舞った。美しく私の舞に光が輝いていた。そして、悪霊はみるみると浄化されていった。「翼!大丈夫?」と私は、翼顔をじっと見つめた。翼は泣きながら、「怖かった…怖かったよー。」 
と翼の目から雫がこぼれ落ちてきた。私は、そんな彼を愛しいと思ってしまった。考えるよりも先に私は、彼の唇にキスをしてしまった。そして、翼を抱きしめて、「大丈夫。ずっと私が翼のこと守ってあげる。」
それから、もう一度キスをした。そのことから、10年後。私は、16歳。翼は15歳になった。

コメント

コメントを書く

「恋愛」の人気作品

書籍化作品