One’s day off-Sakura-
なー飲みに行こう!
とある春の夜、とあるいい感じの酒場の前で見目が全く同じ青年が2人立っていた。
「まだ来ないの、あの人たち。どんだけかかるわけ?」
「瑠衣、まだ連絡して5分しか経ってないよ。」
誰かを飲みの席に誘ったようで、その人たちを待っているようだ。
しばらくすると一台の車が2人の目の前に停車して中から4人の男性が降りてきた。
…全員揃うとそれぞれが整った見目だということがわかる。それを自覚しているのかいないのか、4人は2人と合流した。
「遅いよ、どんだけ待たせるつもり?!」
「そんなに経ってないだろ、急に連絡されたらこれくらい時間かかるぞ。」
「まあまあ、俺飲む気満々だから早く入ろうよ」
6人が連れ立って中に入り、適当な席について早速注文をし飲み始めた。
「ここいい雰囲気だね、ちょうど桜の下にお店があって。」
「そうだな、俺たちいつも賑やかなところに行ってるからこういう静かなのは落ち着く。」
それぞれが各々のペースで飲む中、突然片割れが暴走しだして隣の男と肩を組む。
「どうしたの長谷部、全然進んでなくない?もっと飲もうよほら。」
「いえ、俺には俺のペースが…」
「ほら瑠衣、楽しく飲もうよ。ペースは人それぞれ。」
「ちぇー…じゃあ璃斗付き合ってよー。」
「はいはい。」
どうやら酒が入るとめんどくさい人種のようで、片割れが慣れた様子で抑えている。恐らくいつものことなんだろう、他のメンバーも気にしていない様子だった。
少し酒が進んだ6人に、近くの席で飲んでいたこれまた6人の女性グループが近寄って来た。
「お兄さんたちみんなすっごい美形だよね。私たちとあっちの広い席で一緒に飲まない?」
美形なことに目をつけられて、所謂逆ナンというものにあったようだ。それに騒がしい片割れが反応する。
「いいの?!お姉さんたちみんな美人だし、俺は大歓迎だよ!」
「ストップ瑠衣、有賀さんの顔見てみなよ。」
そう言われて有賀と呼ばれた男の顔を見ると、かなりしかめっ面をしていて隣の青年が苦笑しつつ宥めている。
その有賀が女性たちをひと睨みすると、余程怖かったのかそそくさと戻っていく。
仕方なく座った片割れが今度は不機嫌な表情になった。
「ちぇー、有賀さんのせいでせっかくの出会いが無くなっちゃったよ。」
「仕方ないよ、また機会があったらにしよう。俺は気にしないから。」
「涼、ほら機嫌直して飲もう、ね?」
「…ああ、そうだな。悪いな、いつき。」
いつきと呼ばれた青年が微笑んで乾杯し直す。
雰囲気が再び明るくなり、各々飲み直し出す。
「なんとかなったね、さすがいつにい。」
「そうだな、お前気が気じゃない顔してたもんな鯰尾。」
「そりゃそうでしょ、あれはヒヤヒヤするよ。」
「ま、何だかんだ落ち着いたからいいだろ。」
その後は穏やかな雰囲気のまま、夜は更けていった。
「まだ来ないの、あの人たち。どんだけかかるわけ?」
「瑠衣、まだ連絡して5分しか経ってないよ。」
誰かを飲みの席に誘ったようで、その人たちを待っているようだ。
しばらくすると一台の車が2人の目の前に停車して中から4人の男性が降りてきた。
…全員揃うとそれぞれが整った見目だということがわかる。それを自覚しているのかいないのか、4人は2人と合流した。
「遅いよ、どんだけ待たせるつもり?!」
「そんなに経ってないだろ、急に連絡されたらこれくらい時間かかるぞ。」
「まあまあ、俺飲む気満々だから早く入ろうよ」
6人が連れ立って中に入り、適当な席について早速注文をし飲み始めた。
「ここいい雰囲気だね、ちょうど桜の下にお店があって。」
「そうだな、俺たちいつも賑やかなところに行ってるからこういう静かなのは落ち着く。」
それぞれが各々のペースで飲む中、突然片割れが暴走しだして隣の男と肩を組む。
「どうしたの長谷部、全然進んでなくない?もっと飲もうよほら。」
「いえ、俺には俺のペースが…」
「ほら瑠衣、楽しく飲もうよ。ペースは人それぞれ。」
「ちぇー…じゃあ璃斗付き合ってよー。」
「はいはい。」
どうやら酒が入るとめんどくさい人種のようで、片割れが慣れた様子で抑えている。恐らくいつものことなんだろう、他のメンバーも気にしていない様子だった。
少し酒が進んだ6人に、近くの席で飲んでいたこれまた6人の女性グループが近寄って来た。
「お兄さんたちみんなすっごい美形だよね。私たちとあっちの広い席で一緒に飲まない?」
美形なことに目をつけられて、所謂逆ナンというものにあったようだ。それに騒がしい片割れが反応する。
「いいの?!お姉さんたちみんな美人だし、俺は大歓迎だよ!」
「ストップ瑠衣、有賀さんの顔見てみなよ。」
そう言われて有賀と呼ばれた男の顔を見ると、かなりしかめっ面をしていて隣の青年が苦笑しつつ宥めている。
その有賀が女性たちをひと睨みすると、余程怖かったのかそそくさと戻っていく。
仕方なく座った片割れが今度は不機嫌な表情になった。
「ちぇー、有賀さんのせいでせっかくの出会いが無くなっちゃったよ。」
「仕方ないよ、また機会があったらにしよう。俺は気にしないから。」
「涼、ほら機嫌直して飲もう、ね?」
「…ああ、そうだな。悪いな、いつき。」
いつきと呼ばれた青年が微笑んで乾杯し直す。
雰囲気が再び明るくなり、各々飲み直し出す。
「なんとかなったね、さすがいつにい。」
「そうだな、お前気が気じゃない顔してたもんな鯰尾。」
「そりゃそうでしょ、あれはヒヤヒヤするよ。」
「ま、何だかんだ落ち着いたからいいだろ。」
その後は穏やかな雰囲気のまま、夜は更けていった。
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