Lv.1なのにLv.MAXよりステ値が高いのはなんでですか? 〜転移特典のスキルがどれも神引き過ぎた件〜
《番外》ご注文はお礼ですか?(あらすじ必読)
「バレンタインねぇ……」
そんなもの、母や姉さんからチョコをもらうためのイベントだと思っていたのだが、シルティスからチョコを貰ったことでそれはどうやら違うらしいという結論に至った。
悪夢から覚めた気分だ……いや、なんでもない、おれはリア充なんてしていない。
「貰ったからには礼を渡した方がいいんだろうな」
かと言って何を渡せばシルティスが喜ぶのか分からないわけで。
「ここで何が欲しいかと聞くことは愚策だろうか、いやしかし……」
一旦拠点としたバルトラの魔王城の一室をうろうろと歩き回り、どうしようかと考えているうちに反日がすぎてしまっていたようだ。
「とりあえずなにか欲しいものがないか聞いてくるか」
何も思い浮かばなかったので聞きに行くという悪手を選択せざるを得なくなってしまった。
「まぁ、なんとかなるか」
あいつのことだから、気を使って俺がすぐに手に入れられるもので何か考えてくれるだろ。あいつはそういうやつだ。
そうして俺は無理矢理に思考をまとめ、みんなのいる広間へと向かうことにした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「おいシルティス、なにか欲しいものはないか?」
「これまた随分と唐突なのね!?」
事情を察してかどうなのかは分からないが、少し焦った口調で返されたのでこちらとしてはあまりぱっとしない気分だ。
こういう贈り物がサプライズの方がいいというのは、やはり本当らしい。人に物をあげることなんて滅多にないし、まず家族だからなんの問題もなくやっていたが贈り物は見て驚いてもらいたいという気持ちがつよいものたなのだもと、改めて思う。
「うーん、何かが欲しいとか特にないわね……」
考え込んでしまったシルティスに罪悪感を覚えながらも、やはり自分ではなにか考えつくわけでもないのでもどかしい。
「うー、うー、んあっ、んーっ!」
何かを思い出して悶絶でもしているのか、頭を抱えてそこにのたうち回るシルティス。
「あー仕方ないっ、これはご主人のせいなのよっ!」
「ん!? どうした?」
「私を膝に乗せて頭を撫でやがれくださいなのよ! なんか知らないけど途中から頭にそれしか浮かばなくなったわよ、コレ絶対ご主人のイメージのせいだわ!」
身に覚えのないイメージとやらを押し付けられてしまった。ちょっと頭なでなでとやらは御遠慮願いたいのだが……
「黙りこくってないでさっさとしやがれ!」
「何で半ギレ!?」
半ギレ気味のシルティスに、無理矢理に膝枕させられ、その上左手の主導権を奪われた。
「ふみゃあ」
俺の手を掴んで自分の頭を撫でて、変な声を出しては喜ぶシルティスを見ながら、俺はいたたまれない気持ちで一杯になったのだった。
……ホワイトデーってなんなんだろうね、普通にお返しのチョコ作ればよかったわ。なんでこんな苦行を……と、とにかく、無心だ無心っ!
……淫魔怖いわー。
そんなもの、母や姉さんからチョコをもらうためのイベントだと思っていたのだが、シルティスからチョコを貰ったことでそれはどうやら違うらしいという結論に至った。
悪夢から覚めた気分だ……いや、なんでもない、おれはリア充なんてしていない。
「貰ったからには礼を渡した方がいいんだろうな」
かと言って何を渡せばシルティスが喜ぶのか分からないわけで。
「ここで何が欲しいかと聞くことは愚策だろうか、いやしかし……」
一旦拠点としたバルトラの魔王城の一室をうろうろと歩き回り、どうしようかと考えているうちに反日がすぎてしまっていたようだ。
「とりあえずなにか欲しいものがないか聞いてくるか」
何も思い浮かばなかったので聞きに行くという悪手を選択せざるを得なくなってしまった。
「まぁ、なんとかなるか」
あいつのことだから、気を使って俺がすぐに手に入れられるもので何か考えてくれるだろ。あいつはそういうやつだ。
そうして俺は無理矢理に思考をまとめ、みんなのいる広間へと向かうことにした。
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「おいシルティス、なにか欲しいものはないか?」
「これまた随分と唐突なのね!?」
事情を察してかどうなのかは分からないが、少し焦った口調で返されたのでこちらとしてはあまりぱっとしない気分だ。
こういう贈り物がサプライズの方がいいというのは、やはり本当らしい。人に物をあげることなんて滅多にないし、まず家族だからなんの問題もなくやっていたが贈り物は見て驚いてもらいたいという気持ちがつよいものたなのだもと、改めて思う。
「うーん、何かが欲しいとか特にないわね……」
考え込んでしまったシルティスに罪悪感を覚えながらも、やはり自分ではなにか考えつくわけでもないのでもどかしい。
「うー、うー、んあっ、んーっ!」
何かを思い出して悶絶でもしているのか、頭を抱えてそこにのたうち回るシルティス。
「あー仕方ないっ、これはご主人のせいなのよっ!」
「ん!? どうした?」
「私を膝に乗せて頭を撫でやがれくださいなのよ! なんか知らないけど途中から頭にそれしか浮かばなくなったわよ、コレ絶対ご主人のイメージのせいだわ!」
身に覚えのないイメージとやらを押し付けられてしまった。ちょっと頭なでなでとやらは御遠慮願いたいのだが……
「黙りこくってないでさっさとしやがれ!」
「何で半ギレ!?」
半ギレ気味のシルティスに、無理矢理に膝枕させられ、その上左手の主導権を奪われた。
「ふみゃあ」
俺の手を掴んで自分の頭を撫でて、変な声を出しては喜ぶシルティスを見ながら、俺はいたたまれない気持ちで一杯になったのだった。
……ホワイトデーってなんなんだろうね、普通にお返しのチョコ作ればよかったわ。なんでこんな苦行を……と、とにかく、無心だ無心っ!
……淫魔怖いわー。
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