Re:現代知識チートの領地運営~辺境騎士爵の子供に転生しました~
当主公認。
「ねえ? アルス」
「はい?」
「私ね。やっぱり貴方の両親に、きちんと許可を取ってきたいの」
「許可ですか?」
俺は、何の許可だろうと考える。
そして、すぐに答えは出た。
つまり、俺に魔法を教えることになったということを両親に説明するつもりだろう。
――なるほど。
アリサ先生は、最初から魔法を教えるかどうかは生徒を見てから決める予定だったと言う事か……。
そして、俺は、その試験に合格したと……。
魔法が使えるものは、嫌われ者として見られる可能性もある。
それを乗り越えられるか否かを見たかったというわけだな。
「ええ、貴方と私の将来に関わってくる大事な話だもの。それに、そういうのは貴方の口からより私が直接言ったほうがいいと思うから……」
「たしかに……」
アリサ先生の意見には大いに賛同できる。
いくら人生経験豊富な俺が、両親に魔法を教えてもらえるようになったと説明しても、両親が見ているのは5歳の子供なのだ。
子供の意見というのは、なかなか親には伝わりにくい。
なら、大人であり魔法の先生ともなるアリサ先生から直接、両親に伝えてもらったほうがいい。
そして、もし聞かれたら口裏を合わせればいいだけだろう。
ふむ……。
「わかりました! 僕とアリサの将来とか今後のことを考えると、下手に両親に隠し事をするよりかは、きちんと説明をして許可を取ったほうがいいですよね!」
俺の言葉に、頬を薄っすらと赤くして瞳を潤ませたまま、頬ずりをしてくるアリサ先生は「そうね。とても大切なことだからね」と俺の頭を撫でながら語りかけてきた。
アリサ先生は、先に戻って俺の両親と話し合いをすると言って、立ち上がると名残惜しそうな表情で俺を強く抱きしめると「大丈夫、絶対に説得してみせるから」と、独り言のように呟いて俺の家に向かっていった。
その後ろ姿からは、どこか戦場に向かうような決意が伺えたって俺は何を言っているのだろうか?
まぁ、人間たまには詩人になりたくなるときもあるものだ。
それにしても、アリサ先生は、あそこまで子供好きだとは思わなかったな。
最初の冷たい印象が嘘のようだ。
人間というのは変われば変わるものだな。
「たしか……、アリサ先生は、日が暮れるギリギリで戻ってくるようにって言っていたな……」
俺は一人呟きながら川の流れを見ては、川原に転がっている石を投げ込んで時間を潰す。
そうしていると、ゆっくりと日は傾いていき、川原だったこともあり少しずつ寒くなってくる。
「そろそろいいかな?」
俺は立ち上がり家に向かう。
そんなに遠い距離ではない。
すぐに家にたどり着く。
家の戸を明けると、母親であるライラが抱きついてきた。
「アルス! アルス!」
母親が俺のことを強く抱きしめてくる。
そして、俺の名前を連呼しながら「私のアルスは絶対に渡さないから!」と感情を荒げている。
一体、どうしたのだろうか?
そんなに俺が魔法を教えてもらえるようになったのが問題だったのだろうか?
そういえば、母親は父親が俺に魔法を教えると言ったときに反対したからな。
アリサ先生に、俺が魔法を教わることが決まって、色々と思うところがあるのだろう。
そうなると、きちんとフォローはしておいたほうがいい。 
「お母さん……、よく聞いて――」
「アルス……」
何故か知らないが、すでに母親は涙を流しながらイヤイヤと頭を左右に振っている。
そこまで俺が魔法を習うのが嫌なのか――。
少し過保護にも程があるな。
「僕は、アリサ先生と一緒に――」
「ダメよ! それだけは絶対にダメ! だって、まだ……貴方は5歳なのよ?」
「ライラ、落ち着きなさい。アルス、大事な話がある。着いて来なさい」
父親であるアドリアンは、とても緊張した面持ちで俺に話かけてきた。
どうやら、父親も魔法に関しては思うところがあるのだろう。
ここからは正念場だ。
――というか……。
どうして魔法に関して、ここまで父親も母親も心配しているのか俺には理解できない。
自分たちから魔法を習うことを薦めてきたというのに……。
まぁ、予想はつく。
きっと親心と言うやつなのだろう。
過剰に子供を心配してしまうというのは、どんな世界でも親であったら共通する点だ。
まぁ、俺は親になったことは無いから知らないが、インターネットで得た膨大な俺様知識が、答えを提示している。
「分かりました!」
俺は、父親の言葉に力つよく頷く。
父親と母親が俺を心配しているなら、きちんとした振る舞いをして安心させないといけない。
それが、子供の務めというものだろう。
――そして、連れてこられたのは、父親の仕事部屋でもあり執務室でもある場所。
部屋の扉を開けた父親は俺を見ながら「入りなさい」と語りかけてくる。
その声は張り詰めているように思える。
なるほど……。
父親の表情と態度と声色から瞬時に悟る。
俺の長年の社会人経験が、これからの話し合いは、俺の人生において、とても大事な話だということを告げている。
そして、その話し合いは失敗したらいけないという事も分かった。
つまり、俺はこれから父親に問われ試されるのだろう。
俺も意識を張り詰める。
気分は、面接室に呼ばれる5分前のごとくだ!
部屋の中に入ると、一人の先客が椅子に座っていた。
質素で簡素な椅子であったが、ハーフエルフであり見目美しいアリサ先生が座っていると、まったく違った印象を与えてくる。
本当に、この女性を彼女に出来る人は、幸せだろうな……。
まぁ、俺には縁の無い話だな。
「アルス、話は全てアリサ殿から聞いた。正直、俺としても……、答えを決め兼ねているところだ。その上で、アルス、お前に聞いておきたい」
――ほら、来た。
俺の覚悟を試すつもりだろうな。
「お前は、本当にアリサ殿でいいのか? 彼女は平民だぞ?」
アリサ殿でいいのか? と聞かれても連れてきたのは父親であるアドリアンだろうに……。
そんなことを態々聞いてくるとは、なんと言うか少し意地が悪いと思うが……。
今は、それは置いておこうとしよう。
「お父さん! それは本気で言っていますか?」
「本気とは?」
「彼女の……アリサ先生のことです!」
「無論だ! これは、シューバッハ領地の問題でもあり、アルセス辺境伯にも伝えないといけない案件だ。中途半端な気持ちでは――」
どうやら、父親はアリサ先生が平民だと言うのを問題にしているらしい。
なるほど……。
貴族というのは体裁を重んじるものだ。
それはつまり……、一番下位に属する騎士爵であっても変わらないのだろう。
だからこそ、平民に本気で魔法を習うつもりなのか? と聞いてきたのだろうな。
自分で連れてきておいて、その質問は、アリサ先生に対して、失礼だと思わないのだろうか?
まったく……。
まぁ、俺の父親も、まだ20歳前後だ。
ここは、一番の年長者である俺はハッキリと教えておくべきだ。
だから、俺は父親が「中途半端な気持ちでは」と言ったところで、待った! を掛けたように手の平を見せたのだ。
「お父さん。僕にはアリサ先生が必要です! 彼女が、どんな身分だって関係ない! たとえ、彼女が平民でなく流浪の民であったとしても! 誰かを必要だと思う気持ちに身分なんて関係ない!」
「……それは、本心からなのか?」
「もちろんです! 僕は、彼女を――アリサに約束しました! 世界が敵に回っても僕だけは味方だと!」
「ハーフエルフであったとしてもか……」
「もちろんです! 僕の気持ちは変わりません!」
「……」
俺の話を聞いた父親は、額に手を当てると執務室の椅子に深く腰を下ろしながら天井を仰ぎ見ていた。
「俺が貴族という身分を自覚したのは、10歳を越えた頃だった。それでも、将来をどうしたいのか、何を目標にしていいのか分からなかった」
何故か知らないが天井を見上げた父親は、いきなり自分語りを始めてしまった。
一体、どうしたのだろうか?
魔法を習うかどうかの話だけで、どうして、そこまで壮大な話になるのか……。
……これは突っ込みをした方がいいのだろうか?「どうして、魔法を習うだけの話で、そこまで大げさな対応をするのですか?」と――。
まぁ、余計なことを言って会話の腰を折るのも問題だろう。
身体は子供でも、中身の精神は中年なのだ。
若者の話を最後まで聞くもの、先駆者の役目だろう。
「それが……、子供だと思っていた……いや、実際に子供だが……5歳のアルスが一人で将来を決められるとは思っても見なかった……。そうか、これが子供が巣立つということなのだな……」
「アドリアン様……」
「すまなかった……」
心配そうな表情で、父親に話し掛けたアリサ先生に父親が頭を下げていた。
ようやく自分が失礼なことを言ったことを自覚したのだろう。
ふっ……。
年長者としての役目を果たした俺も気分は清清しい。
やはり若者が成長する姿というのはいいものだ。
「全て、アリサ殿が言ったままであった。これからも、いや――、ずっとアルスを支えていってほしい」
「もちろんです! それで成人してからで?」
「ああ、アルセス辺境伯にも報告しておこう。それと、これからは俺のことは義父さんと呼んでくれて構わない」
「わかりました」
ふむ……。
どうやら、話は無事に終わったようだな。
それよりも、御父さんと呼んでいいとは、母親に聞かれたら大問題になるぞ?
いくら、俺がアリサ先生と師弟関係を結ぶことになっても……。
そういえば、たしか中国では師弟関係というのは家族と同じだったはずだ。
つまり、俺とアリサ先生が家族ということは、大きな目で見れば父親であるアドリアンも家族ということになるのか?
そうすると、母親であるライラもアリサ先生にとってはお母さんなのか……。
なるほど全ての謎は解けたな。
とにかく、これで魔法が習える体勢が整ったと見て間違いない。
なんだか、今日一日で色々と有りすぎた気がするな。
「はい?」
「私ね。やっぱり貴方の両親に、きちんと許可を取ってきたいの」
「許可ですか?」
俺は、何の許可だろうと考える。
そして、すぐに答えは出た。
つまり、俺に魔法を教えることになったということを両親に説明するつもりだろう。
――なるほど。
アリサ先生は、最初から魔法を教えるかどうかは生徒を見てから決める予定だったと言う事か……。
そして、俺は、その試験に合格したと……。
魔法が使えるものは、嫌われ者として見られる可能性もある。
それを乗り越えられるか否かを見たかったというわけだな。
「ええ、貴方と私の将来に関わってくる大事な話だもの。それに、そういうのは貴方の口からより私が直接言ったほうがいいと思うから……」
「たしかに……」
アリサ先生の意見には大いに賛同できる。
いくら人生経験豊富な俺が、両親に魔法を教えてもらえるようになったと説明しても、両親が見ているのは5歳の子供なのだ。
子供の意見というのは、なかなか親には伝わりにくい。
なら、大人であり魔法の先生ともなるアリサ先生から直接、両親に伝えてもらったほうがいい。
そして、もし聞かれたら口裏を合わせればいいだけだろう。
ふむ……。
「わかりました! 僕とアリサの将来とか今後のことを考えると、下手に両親に隠し事をするよりかは、きちんと説明をして許可を取ったほうがいいですよね!」
俺の言葉に、頬を薄っすらと赤くして瞳を潤ませたまま、頬ずりをしてくるアリサ先生は「そうね。とても大切なことだからね」と俺の頭を撫でながら語りかけてきた。
アリサ先生は、先に戻って俺の両親と話し合いをすると言って、立ち上がると名残惜しそうな表情で俺を強く抱きしめると「大丈夫、絶対に説得してみせるから」と、独り言のように呟いて俺の家に向かっていった。
その後ろ姿からは、どこか戦場に向かうような決意が伺えたって俺は何を言っているのだろうか?
まぁ、人間たまには詩人になりたくなるときもあるものだ。
それにしても、アリサ先生は、あそこまで子供好きだとは思わなかったな。
最初の冷たい印象が嘘のようだ。
人間というのは変われば変わるものだな。
「たしか……、アリサ先生は、日が暮れるギリギリで戻ってくるようにって言っていたな……」
俺は一人呟きながら川の流れを見ては、川原に転がっている石を投げ込んで時間を潰す。
そうしていると、ゆっくりと日は傾いていき、川原だったこともあり少しずつ寒くなってくる。
「そろそろいいかな?」
俺は立ち上がり家に向かう。
そんなに遠い距離ではない。
すぐに家にたどり着く。
家の戸を明けると、母親であるライラが抱きついてきた。
「アルス! アルス!」
母親が俺のことを強く抱きしめてくる。
そして、俺の名前を連呼しながら「私のアルスは絶対に渡さないから!」と感情を荒げている。
一体、どうしたのだろうか?
そんなに俺が魔法を教えてもらえるようになったのが問題だったのだろうか?
そういえば、母親は父親が俺に魔法を教えると言ったときに反対したからな。
アリサ先生に、俺が魔法を教わることが決まって、色々と思うところがあるのだろう。
そうなると、きちんとフォローはしておいたほうがいい。 
「お母さん……、よく聞いて――」
「アルス……」
何故か知らないが、すでに母親は涙を流しながらイヤイヤと頭を左右に振っている。
そこまで俺が魔法を習うのが嫌なのか――。
少し過保護にも程があるな。
「僕は、アリサ先生と一緒に――」
「ダメよ! それだけは絶対にダメ! だって、まだ……貴方は5歳なのよ?」
「ライラ、落ち着きなさい。アルス、大事な話がある。着いて来なさい」
父親であるアドリアンは、とても緊張した面持ちで俺に話かけてきた。
どうやら、父親も魔法に関しては思うところがあるのだろう。
ここからは正念場だ。
――というか……。
どうして魔法に関して、ここまで父親も母親も心配しているのか俺には理解できない。
自分たちから魔法を習うことを薦めてきたというのに……。
まぁ、予想はつく。
きっと親心と言うやつなのだろう。
過剰に子供を心配してしまうというのは、どんな世界でも親であったら共通する点だ。
まぁ、俺は親になったことは無いから知らないが、インターネットで得た膨大な俺様知識が、答えを提示している。
「分かりました!」
俺は、父親の言葉に力つよく頷く。
父親と母親が俺を心配しているなら、きちんとした振る舞いをして安心させないといけない。
それが、子供の務めというものだろう。
――そして、連れてこられたのは、父親の仕事部屋でもあり執務室でもある場所。
部屋の扉を開けた父親は俺を見ながら「入りなさい」と語りかけてくる。
その声は張り詰めているように思える。
なるほど……。
父親の表情と態度と声色から瞬時に悟る。
俺の長年の社会人経験が、これからの話し合いは、俺の人生において、とても大事な話だということを告げている。
そして、その話し合いは失敗したらいけないという事も分かった。
つまり、俺はこれから父親に問われ試されるのだろう。
俺も意識を張り詰める。
気分は、面接室に呼ばれる5分前のごとくだ!
部屋の中に入ると、一人の先客が椅子に座っていた。
質素で簡素な椅子であったが、ハーフエルフであり見目美しいアリサ先生が座っていると、まったく違った印象を与えてくる。
本当に、この女性を彼女に出来る人は、幸せだろうな……。
まぁ、俺には縁の無い話だな。
「アルス、話は全てアリサ殿から聞いた。正直、俺としても……、答えを決め兼ねているところだ。その上で、アルス、お前に聞いておきたい」
――ほら、来た。
俺の覚悟を試すつもりだろうな。
「お前は、本当にアリサ殿でいいのか? 彼女は平民だぞ?」
アリサ殿でいいのか? と聞かれても連れてきたのは父親であるアドリアンだろうに……。
そんなことを態々聞いてくるとは、なんと言うか少し意地が悪いと思うが……。
今は、それは置いておこうとしよう。
「お父さん! それは本気で言っていますか?」
「本気とは?」
「彼女の……アリサ先生のことです!」
「無論だ! これは、シューバッハ領地の問題でもあり、アルセス辺境伯にも伝えないといけない案件だ。中途半端な気持ちでは――」
どうやら、父親はアリサ先生が平民だと言うのを問題にしているらしい。
なるほど……。
貴族というのは体裁を重んじるものだ。
それはつまり……、一番下位に属する騎士爵であっても変わらないのだろう。
だからこそ、平民に本気で魔法を習うつもりなのか? と聞いてきたのだろうな。
自分で連れてきておいて、その質問は、アリサ先生に対して、失礼だと思わないのだろうか?
まったく……。
まぁ、俺の父親も、まだ20歳前後だ。
ここは、一番の年長者である俺はハッキリと教えておくべきだ。
だから、俺は父親が「中途半端な気持ちでは」と言ったところで、待った! を掛けたように手の平を見せたのだ。
「お父さん。僕にはアリサ先生が必要です! 彼女が、どんな身分だって関係ない! たとえ、彼女が平民でなく流浪の民であったとしても! 誰かを必要だと思う気持ちに身分なんて関係ない!」
「……それは、本心からなのか?」
「もちろんです! 僕は、彼女を――アリサに約束しました! 世界が敵に回っても僕だけは味方だと!」
「ハーフエルフであったとしてもか……」
「もちろんです! 僕の気持ちは変わりません!」
「……」
俺の話を聞いた父親は、額に手を当てると執務室の椅子に深く腰を下ろしながら天井を仰ぎ見ていた。
「俺が貴族という身分を自覚したのは、10歳を越えた頃だった。それでも、将来をどうしたいのか、何を目標にしていいのか分からなかった」
何故か知らないが天井を見上げた父親は、いきなり自分語りを始めてしまった。
一体、どうしたのだろうか?
魔法を習うかどうかの話だけで、どうして、そこまで壮大な話になるのか……。
……これは突っ込みをした方がいいのだろうか?「どうして、魔法を習うだけの話で、そこまで大げさな対応をするのですか?」と――。
まぁ、余計なことを言って会話の腰を折るのも問題だろう。
身体は子供でも、中身の精神は中年なのだ。
若者の話を最後まで聞くもの、先駆者の役目だろう。
「それが……、子供だと思っていた……いや、実際に子供だが……5歳のアルスが一人で将来を決められるとは思っても見なかった……。そうか、これが子供が巣立つということなのだな……」
「アドリアン様……」
「すまなかった……」
心配そうな表情で、父親に話し掛けたアリサ先生に父親が頭を下げていた。
ようやく自分が失礼なことを言ったことを自覚したのだろう。
ふっ……。
年長者としての役目を果たした俺も気分は清清しい。
やはり若者が成長する姿というのはいいものだ。
「全て、アリサ殿が言ったままであった。これからも、いや――、ずっとアルスを支えていってほしい」
「もちろんです! それで成人してからで?」
「ああ、アルセス辺境伯にも報告しておこう。それと、これからは俺のことは義父さんと呼んでくれて構わない」
「わかりました」
ふむ……。
どうやら、話は無事に終わったようだな。
それよりも、御父さんと呼んでいいとは、母親に聞かれたら大問題になるぞ?
いくら、俺がアリサ先生と師弟関係を結ぶことになっても……。
そういえば、たしか中国では師弟関係というのは家族と同じだったはずだ。
つまり、俺とアリサ先生が家族ということは、大きな目で見れば父親であるアドリアンも家族ということになるのか?
そうすると、母親であるライラもアリサ先生にとってはお母さんなのか……。
なるほど全ての謎は解けたな。
とにかく、これで魔法が習える体勢が整ったと見て間違いない。
なんだか、今日一日で色々と有りすぎた気がするな。
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