悪役令嬢がでれでれに溺愛されるまでの話

ててて

12 開かずの扉

前回までの簡単なあらすじ☆

「お兄様を部屋から出そう!」




「お、お嬢様!!どうしてこちらに?!」

お兄様の部屋の前にはお兄様専属執事のじいやが立っていた。

「少し、お兄様の所用があってね。」

「お身体の方は大丈夫なのですか?先日階段から落ちたとか…」

「えぇ!大丈夫よ。少し気を失っただけだから。ところで、お兄様は部屋にいらっしゃるかしら?」

じいやはとても伝えにくそうに顔をしかめる。

「恐れ入りますがアルバート様はたとえお嬢様でも面会はしないかもしれませぬ。先日、ピアノの美しい演奏が聞こえたのですがその瞬間、アルバート様は部屋から飛び出るように走って行きました。しばらくしたら戻ってきたのですが…それが…ちょっと」

(それは知ってるわよ。そのピアノの演奏は私のだからね。そんな綺麗な曲だったかな?音は綺麗だったけど)

「それが?なに?はっきりおっしゃいなさいな。」

じいやが髭を触りながらモゴモゴするのにちょっとイラっときてしまう。

「久しぶりに屋敷を走るといいますか…身体を動かしたので、筋肉痛になってしまったようで…。」

ドア越しなので聞こえることを危機したのか小さな声で私にだけ聞こえるように伝えてくれる。

(はぁ!?屋敷を走って筋肉痛って……これは将来お兄様の黒歴史になるわね。)

「あら、そうなの。」

だったら話が早い。筋肉痛=身体が痛くて動けない。ならば、今なら少し強制的でも話せるかもしれない。

私は無理やりお兄様の部屋のドアをノックし返事を聞く前に部屋の中に入った。

「失礼します、お兄様。」

「え、、は?え??」

急に入ってきた私に驚き、ベットで横になってるお兄様は固まってしまう。

「えええええ?な、なぜ急に入って来るんだ!入室の許可は出してないじゃないか!」

驚きながら怒っている。

(器用な人だな。)

「え?許可を待ってもどうせ入れてくれないのでしょう?」

「え!そ、そりゃぁ…」

目を泳がしてあからさまに居心地が悪そう。

「それで?なんでお兄様は部屋から出てこないのです?」

「君には関係ないだろう!!!」

あまり降ってほしくない話だったようで怒鳴ってくる。

(君ねぇ…)

「お兄様。ひきこもっている間に私の名前を忘れましたの?」

「な、名前なら覚えている…」

「だったらなぜ読んでくれないのですか。」

この前ピアノの部屋で会ってから思っていたのだ。なぜこの人は私のことを名前で呼んでくれないのだろう。

「それは!!…っぐ!」

またお兄様は何か言いたそうに、伝えたそうに、でも話せず声が出ない。

(あぁ!もう!めんどくさい人だな!!)

「何か言いたいのでしょう!私に何か伝えるべきことがあるのでしょう!!何をためらっているのです!言わなくては全くわからないですわ!」

お兄様の目を見つめ私のこころを伝える。

「僕は…僕は兄失格なんだ!ダメな兄なんだ!妹の…君の名前なんて、呼ぶ資格がないんだ!」
涙を溜め悔しそうに言う。

「…………なぜですの?」
静かに問う。

「僕が…僕がお母様を殺したかもしれないんだ。」

それはそれは6歳の男の子が言った言葉とは思えない重たいものだった。



☆ここから本編にめっちゃ関係ないオマケ☆

「僕は…僕は兄失格なんだ!ダメな兄なんだ!妹の…君の名前なんて、呼ぶ資格がないんだ!」
涙を溜め悔しそうに言う。

「…………なぜですの?」
静かに問う。


「僕は6歳なのにオムツを付けているんだ…!」

とかだったら爆笑ですよね。笑
(実際はつけてないですからね!大丈夫です!)

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